MATRIX7

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2009.06.01
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カテゴリ: 国際経済
 6月1日、GMが破産手続きに入る。これが最悪のシナリオになるのか、それとも再建の第一歩になるかはわからない。オバマ大統領の主張する低燃費乗用車を生産していないことが、まず障害になる。これから低燃費車を開発するには、莫大な費用と時間がかかり、赤字体質のGMに可能かどうかが問われてくる。はたして、GMを再建させることがプラスなのか、それとも税金を投入せずに破たん処理するほうが賢明なのかは、いまだに不透明である。GMの関連産業の損失を考えると、ここで消滅させるわけには行かないという政治的な配慮から生まれた再建案になっている。
 GMを救済する法案が上院で否決されてから、GMは米国民の袋叩きにあっている。議会証言に首脳陣が豪華な自家用機で乗りつけたことが批判を浴びて、税金での支援が不可能になってしまった。傲慢な経営者だけでなく、破格の待遇を受けていた従業員にも批判が強い。まさしくGMは四面楚歌であり、唯一オバマ大統領を頼るしかない。長年赤字続きだったGMを放置していた共和党政権の責任は忘れられている。自由経済の下では、市場の敗者は消えていくしかないと割り切っていたらしい。突発した金融危機で、米国背う不はGMどころではないというのが本音だろう。 
 米国政府の考えていたGM救済策は、債権者団体の反対で賛同を得られず、破産手続きに入ることになった。破産手続きに入ると、優良資産だけを残して、赤字部門は切り捨てられる。すでに、数多くのGM販売店が見捨てられている。乗用車の需要が急減しているので、工場だけでなく、部品企業も、販売店も青息吐息になっている。政府が数兆円の公的資金を投入しないと生き残れない。その税金は赤字補填で消えていく。GMが数兆円もの負債を返済することは、到底不可能な話だろう。それを覚悟の上で、資金を投入するというのだから、オバマ大統領には度胸がある。 
 GM再建プログラムが機能しなかったのは、債権者団体の強硬な抵抗だった。融資をしている金融機関やファンドなどは、GMが破綻すると損失を出すかに見える。金融機関などは損失を恐れて、政府案に賛同すると考えられていた。実際はクレジット・デフォルト・スワップのおかげで、GMへの投資は保険金で埋め合わせられる。GMが倒産したほうが、むしろ多くの金が保険で戻ってくる仕組みになっている。GMを倒産させずに、再建手続きに入ると、銀行や投資家は保険金を受け取れずに大損してしまう。これがGMを一度破産させてから、再建処理に進ませる背景にある。 
 GMの再建は、正直言ってこれほど難しい話はない。儲けの大きい大型SUVから低燃費車に生産を切り替えるといっても、開発費用や工場の設備投資に金がかかる。そんな金は金庫に1ドルもない。頼みになるのはオバマ政権の公的支援だけであり、それで赤字を穴埋めしていくしかない。工場の半分を廃棄し、生産効率を高めて、利益を出せる体質になるのは、おそらく数年先だろう。それが絵物語だと米国民の多くが認識しているので、GMに公的資金を投入することに強く反対している。そんなメーカーの車が売れ続けるわけがない。





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Last updated  2009.06.01 12:07:56
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