MATRIX7

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2009.09.27
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カテゴリ: モータースポーツ
 幻想的な光景が広がるシンガポールのコースは美しい。F1レースを都市の広告塔にするという役割は見事に果たされている。輝くような夜景を見て、シンガポールを訪れようとする人々が増加することは間違いない。主催者側が市街地コースを選択したことは大正解だった。美しい夜景は、ドライバーにとっては地獄の入口になる。誰が壁の餌食になるかは、まったく予測できない。
 シンガポールの問題は、公道として使われている道路をレースで使わねばならないことに尽きる。舗装を鏡面仕上げにするわけにはいかないので、どうしても路面の凸凹に悩まされる。マシンは突き上げで振動を起こし、常に上下にゆすぶられる。車体が浮き上がった状態でアクセルやブレーキを使うと、タイヤは簡単に空転したり、ロックしたりする。慎重派でないと最後まで走りきることは難しく、一つのミスですべてを失ってしまう恐ろしさを持つ。
 バリチェロはトランスミッションを交換したという。このために降格処分を受けることが決まっていた。5位もグリッドを落とされる処置を食らうとなると、何としても上位を取りたいという執着心が出てくる。同僚のバトンはQ2で脱落しているのだから、Q3はのんびりとやればよいのに、心理をコントロールするのは難しい。バリチェロは壁ギリギリの走行を続けて、クラッシュしてしまった。市街地コースは狭いし、路面は汚れていてグリップせず、闇で人間の感覚も鈍っている。錯覚や誤解が事故に直結してくる。
 市街地コースの泣き所は、追い越しが不可能な点にある。追い越すだけのスペースがないから、たとえ接近戦になっても、行列で終わってしまう。前のマシンを抜くには、壁への接触を覚悟しないと難しい。そこで、予選が第一の役割を果たす。予選でトップになってしまえば、これを抜き去ることは難しく、レースではハミルトンが圧倒的に有利な立場に立つ。ピット作戦を巧みに駆使すれば、2位のベッテルや3位のロズベルグにもチャンスが生まれるが、一つでもミスをするとレースは終わってしまう。
 バトンは大量のガソリンを搭載して、我慢のレースをするしかないだろう。ライバルがピットストップしている間に、地道にポジションを上げていく。それでも、12位から表彰台に入ることは困難を極める。何がレース中に起きるかわからないので、バトンはポイント獲得のために無理をせずに、落後者を待つという作戦を続けるしかない。
 ロズベルグがウィリアムズのマシンを使って3位に入ったことは驚きになる。シンガポールと相性が良いというしかない。同じウィリアムズを使う中島は、Q2で脱落するという厳しい結果になった。今のままだと、中島は道が閉ざされてしまう危険があるから、セイフティカーが何度も出動する状況をプラスに生かして、ポイント圏内に入る努力を続けるしかない。残されたチャンスは限られている。





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Last updated  2009.09.27 08:27:01
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