「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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本日*晴天なり
骨ボッキボキじゃん
「右腕、とう骨、尺骨、完全骨折、上腕骨亀裂。
ろっ骨3か所、完全骨折、亀裂骨折が12か所。
全治4ヶ月だとさ。このドアホ。」
キルアたん、冷静かつ的確なツッコミだなぁ。確かにアホだわ;
ゴンたんはギドとの試合に負けたわけで。
60分コマを避け続けてたんだけど、とうとう当たっちゃったわけで。
その時右腕でコマを受けたけど見事に骨折のオンパレードとなってしまったわけで。
父さん、ボクはその瞬間隣の空いていた席を拳で叩き壊してしまいました。
弁償はしません。
しろ、って言われてもボクは悪くないと思ってるので。
バッチコイ。
「…ごめん。」
ゴンがチロリと舌を出しながら割が悪そうに謝った。
おいおい可愛いなチクショー。
「オレにあやまってもしかたねーだろ。
一体どーなってんだこの中はよ!? あ!?」
人差し指でゴンの額を3回小突く。
ゴンは目を瞑ってあう、と小さく声を漏らした。
なんて可愛い光景だvvv
今この瞬間を写真に納めたーい!!!!!
「何悠長なこと言ってんだよ;
お前もゴンになんか言ってやれ!」
「え?なんかって?」
「こいつの無茶な行動についてだよ!
ゴンよりお前の方が常識あるだろうし、なんか言えるだろ。」
キルア君それこそ無茶ってもんだよ。
だって私も結構ゴン寄りだもん。
「そうなの?チサトって結構冷静そうだけど。」
いやー、ゴンにそう言われたらそうかも?笑)
って、この子は今までどこ見てきたのかしら!!!
これでも結構危ない橋渡ってんだよ?
「ええ!意外!!
どんなことがあったの?!」
「えぇっとねー、て、私今サトラレてなかったか?」
「だから声に出てんだって!!
もうチサトに説教は期待しねー。」
キルアがふ、っと諦めたような顔をした。
おい、そりゃ私に失礼だろうが!!!
「だいたい、念を知らずに洗礼を受けた連中の姿はイヤって程見ただろが!
一歩間違えばお前もああなってたんだ!
この程度で済んだこと自体幸運なんだぞ!
ったく、何のためにメガネニイさんが教えてくれたと思ってんだか。」
「う~…。でもさ、大丈夫かなって思ったんだよね。
何回か攻撃受けてみて…まあ急所さえはずせば死ぬことは…。」
そんな笑顔でさらりと言うなよ!!!
キルアの言うとおりゴンの考え方危ないよ!!!
キルアはゴンの骨折してギブスをしている右腕に足をズンとのせた。
「おぉ~~~~;」
ゴンは痛さで汗を垂らしながら悶絶している。
コンコン
ノック音だのぉ。
はいよー、とキルアが向かった。
ゴンはキルアから足をのけられたが、まだ余韻に小さく悶絶していた。
「ゴン、今度からあんな無茶はしないでよ?」
私はスタタっと近寄るとゴンを心配そうに覗き込んで言った。
「うん。心配かけてごめん。」
バツが悪そうに微笑むゴン。
「私もああいう賭けみたいなことよくやるけどさ。
ともかく程々にね。」
子供をあやす様に頭をポンポンと軽く叩くと、ゴンは頬を少し染め、うん、と頷いた。
足音と視線を感じて入り口に顔を向ける。
「ウイングさん。」
ゴンが表情無く近寄って来るウイングに冷や汗をかいた。
「あ…その、ごめんなさ。」
パン!
ウイングはゴンが最後まで言い終わるのを待たずに頬を叩いた。
気持ちはわかるけどね。
そんだけ心配してくれたってことさね、今のビンタは。
「私にあやまってもしかたないでしょう!!
一体何を考えてんですか!!
念を知らずに洗礼を受けた人達を見たでしょう!!
君自身ああなっていても全くおかしくなかってんですよ!!」
「あ、それオレが言っといた。」
ウイングの罵声にキルアの空気を読めていない言葉が被った。
ウイングははぁ、とため息をついてゴンの肩にポンと手をのせた。
「全く…この程度で済んで良かった。本当にもう…。」
「ウイングさん、ホントにごめんなさい。」
「いーえ、許しません!」
ゴンの誠意ある謝罪を間髪いれずウイングが跳ね除けた。
その額には怒マークが…。
「キルア君、ゴン君の完治はいつ位になるか知ってますか?」
「医者は2ヶ月って言ってたけど。」
「わかりました。」
ウソついちゃったよ。
さっき4ヶ月って言ってたのに…。
キルアの顔が猫顔になってるよ。
ちょっとどこかの変態さんを連想させるなぁ。
「今日から2ヶ月間、一切の試合を禁じます!!
念の修行および念について調べることも許しません!
今度これが守れないようであれば、君に教えることはもう何もありません。
どうですか?」
「わかった。ちゃんと守るよ。約束する!」
「左手を。」
ウイングはゴンの左手小指に糸を結んだ。
「誓いの糸です。これを見て常に約束を忘れぬように。」
「うん。」
ゴンは小指の糸をしっかりと見据えて返事した。
「キルア君、チサトさん、ちょっと…。」
ウイングが私達を外に呼んだ。
「キルア君、チサトさん。
君達の本当の目的は何なのですか?」
ウイングの困った質問。
「いや、目的って言われてもなー。
最初とかなり主旨変わってきてるし。
ズシとあんたにあわなきゃオレはこづかい稼ぎのつもりだったし。
ゴンはヒソカって奴と戦うために武者修行に来てるんだ。
それだけだよ。」
ああ、そうでした;
ゴンはヒソカと戦いたいんだったもんねー…
「あいつハンター試験でヒソかに負けてんの。
んで、借りを返そうとしてるわけ。」
そうそう。
だからあの変態はゴンに拘るわけだよ…
「そう。あいつ気に入られちゃったからな。」
よく考えなくてもやっぱりあいつ変態だ…
だって普通先回りするか?完璧な戦闘バカだよ。
「オレもそう思う。話ずれたな。
200階クラスの連中のほとんどは最上階が目的らしいけど、バトルオリンピ アだっけ?
オレはあんま興味ないね。
ああ…ゴンは…うんわかんないけど。」
「…チサトさんはどうですか?」
ウイングは無言でキルアの話を聞いていたがいきなり私に話を振ってきた。
「私?私も完璧な小遣い稼ぎなんだけど、それというのも師匠が勝手に決めたことだからねー。」
「師匠って…ヒソカ?」
キルアが口元を引きつらせて私を見る。
「もちろんさ。
つーか話の流れでいつの間にか大会に登録してたのだw
でもヒソカが促したことだからね。」
「…チサトとヒソカって…どうやって知り合ったんだよ。」
「んー、私が森で迷子になっていた所をヒソカが声をかけて来たのさ。
なんかすごい良くしてもらっちゃってさ;
一応命の恩人なわけだし、結構優しいし、変態ピエロという肩書きを取り 除けばなかなか…」
「…なんか信じらんねー;
あいつってただの変態殺人者だと思ってたのにさ。」
「私もさすがに最初は殺されると思ったよ。
あの人気まぐれだからね。
何か気に入られちゃってさぁ。
何が気に入ったんだか;」
頬をポリポリとかいて苦笑する。
「そっかー、ゴンとヒソカにはそんなことが…でもそれだけじゃ、昨日の試合は説明出来ないこ
とがあるよね?」
私はわかっていてキルアに問い掛けた。
「ああ、あいつ口ではヒソカと戦えればそれでいいとか言ってるけど、昨日の試合のやり方…あれは
スリルを楽しんでるみたいだったからな。」
キルアは悪戯っぽい笑みを浮かべて私・ウイングの順に見た。
「命を落としかねなかったあの状況を、楽しんでいた…と?」
「ああ。オレもそゆとこないわけじゃないからわかるんだけどさ。
オレなら時と場合と相手を選ぶけど、あいつは夢中になったら見境いなさ そうだしな。
あ、でも同じ約束を二度やぶるような奴じゃないから大丈夫!」
キルアが楽しそうに言うのを見て、ウイングは黙り込んだ。
おそらくゴンとキルアに念を教えたことを失敗したとでも考えているのだろう。
「もう遅いよ。
もう知っちゃったんだから、オレもゴンも。
あ、チサトも?」
キルアが思いついたようにを見た。
「うん。
2人がウイングさんに念を教えてもらってる間、ヒソカに教えてもらっ
た。」
「じゃあ同類だよな。
教えたこと後悔してやめるんなら、他の誰かに教わるか自分で覚えるかす るだけ。
責任感じることないよ。オレの兄貴もヒソカも念の使い手だったんだから さ。
遅かれ早かれオレもゴンも念にたどり着くことになってた。」
「…わかりました。途中で降りる気はありませんよ。
むしろ伝えたいことが山ほどあります。ズシが宿で待ってます。
君達も一緒に修行するといいでしょう。」
「…いやいいや。」
キルアは少し間を置いて断った。
「え?」
ウイングは不思議そうに聞き返す。
「ぬけがけみたいでやだからさ、ゴンが約束守れたら一緒に始めるよ。」
ウイングは納得したような表情を浮かべた。
キルア良い子だなぁ…vvv
「私もいいです。私の師匠はヒソカだから、彼から教わります。
あ、でもたまに遊びに行きますんでvvv」
「わかりました…キルア君、ゴン君に燃える方の『燃』の修行なら認めると言って下さい!
『点』を毎日行うように!と」
キルアは片手を上げて承諾した。
私達はウイングに背を向けて歩き出した。
******
コンコン
私はキルアと別れてからヒソカの部屋の前に来た。
聞きたいことがあったからだ。
いるだろうと思い部屋のドアをノックした。
少ししてガチャリとドアが開いた。
「やあ、チサトじゃないかv」
ヒソカはいつもの笑顔で出迎えてくれた。
私は少し躊躇しながらも口を開く。
「入っても平気?」
ヒソカはあっさり、いいよ、と私を部屋に迎え入れた。
部屋に入るなり、私は部屋を見回して立ち尽くしている。
「座りなよv遠慮しなくていいv」
ドアを閉めたヒソカが背後から声をかける。
「うん。じゃあお言葉に甘えて…。」
私はポフリとベッドに腰掛けた。
ヒソカは微笑むとキッチンへと消えて行った。
しばらくして紅茶を2カップ運んできた。
似合わねぇ
せめて髪を下ろしてメイクを取っていれば違うんだろうけどさ。
心の中でそうつぶやくとヒソカも私のすぐ横に腰掛けた。
「キミが修行以外のことでボクの部屋に来るなんて珍しいねv
何か用でもあったのかい?」
微笑みながら真横にいる私に目を向ける。
「そういえばそうだよね…いきなり来て迷惑じゃない?」
「全然v寧ろもっと来てくれて構わないんだけどv」
ニコリと微笑みながらそう言ってくれるヒソカを見て、少し顔が綻ぶ。
本気で言ってくれてるのかは…わかんないけどね…;
「そう?じゃあ暇な時は来るね☆
今日はヒソカに聞きたいことがあったから来たんだ。」
「なんだい?」
「実はささっきキルアに、ヒソカとゴンがハンター試験で会った話を聞いた んだ。
その時、ゴンはヒソカに負けたって。
で、ヒソカと戦うために修行してるってこともね。
私は前の世界で漫画読んでたからその話は知ってるんだけど…直接聞いて みたかったんだ。
実際ヒソカはゴンのことどう思う?」
「そういうことかv
ゴンはまだまだ青い果実だけど、強くなる。
だから、彼が強くなったときに戦いたいんだよねv
それまでボクは待ってるつもりなんだけどv」
ヒソカは恍惚そうに体を震わせた。
「なるほど…;
じゃあ、ハンター試験ではどんなことがあったの?」
「知ってるんじゃなかったのかい?」
「おおまかな所はね。
でもヒソカの実況中継してるわけじゃないから細かいとこまでは知らない もん。」
「知りたい…?」
「うん♪」
「うーんvどこから話そうかなv」
顎に手をあてて悩む仕草をしたヒソカはハンター試験会場についてからのことを話し始めた。
時折、私が話を遮って質問をしたけど、丁寧に答えながら最後まで話してくれた。
「ヒソカってそんなんだから変態扱いされんだよ;」
「失礼だなぁvボクは興味あることに関してはしつこいんだよv」
「可哀相なゴン…;
でもゴンには打倒変態!という目標が出来て良かったのかもねー。」
「変態を引っ張るねぇv」
私はハハハ、と笑ってごまかす。
正直、ヒソカがここまで話してくれるとは思わなかった。
ヒソカはあんまり過去に囚われないのだろうと思っていたから。
だから質問しても軽く流されるだろうと考えていたけど、自分の質問にわかるように答えてくれるヒソカに意外性を感じながら
私は嬉しさが強く込み上げてくるのを感じた。
ヒソカのことを知ることが出来た。
皆が知らない部分を少しでも多く知ることが出来た。
素直に嬉しいと思ってしまう私って単純かも…
ヒソカは話し終えて私を見た。
「何でそんなに嬉しそうなんだい?」
「えっ、だって、ヒソカのこと少しでも知ることが出来たからv
なんでかなぁ。ただ嬉しいんだよね。」
そう言いながら柔らかく微笑む智里にヒソカも嬉しくなる。
キミがそう言って笑ってくれるとボクも嬉しくなるんだよね…
何でかな…
胸の奥に温かい何かを感じながら、2人はほのぼのとした時間を過ごした…らしいよw
●あとがき
ヒソカの優しさが…恐い!!!!(自分で書いといて何言ってんだ)
次回は…戦って来ます!!!!!
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