本日*晴天なり

本日*晴天なり

どこで学んだのそんなこと


お元気でしょうか。
朝から私は疲れております。
何故なら変態君が私の起床時に隣で幸せそうに眠っていたからです。








鍵の意味はまるでナッシング








あまりにも不愉快だったのでベッドから蹴り落として簀巻きにしたのに、3分後にはいつもの変態君
として顔を洗う私の背後に立っていました。
簀巻きにしたことを怒るどころか軽く喜んでいたので、奴は確実に ドМ です。
鉄拳を喰らわせた後に食事を取っていると、赤くなっている頬をさすりながら悦に浸ってました。
この時私は、本気で縁を切りたいと思いました。
で、新品の青学の制服に身を包み、鞄をしっかり持ち玄関に向かうと、変態君はいませんでした。
おばさま曰く部活のミーティングがあるとかで先に行ったとか。
案内人がいないので途中までおばさまに送られ登校したわけです。



方向音痴の私にしては迷わず行けたことは奇跡みたいなもんだ。
おばさまのわかりやすい手書きの地図がとっても役に立ったわけさ。




「それにしても…青学って広いんだなぁ…」




登校時間ギリギリだから生徒が疎らだ。
私も早く行かなければ、と思い早足で正面玄関に向かった。













「退いた退いたーーーーー!!!!!!!!」












自転車に乗った少年が物凄い勢いと声量で私の前を通り過ぎた。
そして自転車を素早く駐輪所に止めると、全力疾走と言わんばかりのスピードでこっちに向かって来た。
それにしても元気な人だなぁ、と感心してると、私の目の前で少年は足を止めた。




「急がねぇと遅刻するっすよ!!?」

近くで見るとモロ体育会系といった感じか。
同じ学年かな?と思いながらも彼の親切な言葉に我に返った。


「そうだった;
 すっかり君に驚かされたもんだから…」

「ああ、すんません!!
 遅刻すっかと思って焦ってたもんですから!!」

「まあこの時間だしね。」

私達は会話を交わしながら学校の中に入った。



「ね、職員室ってどこにあるの?」


転校生はまず職員室に行って担任と会わなければ。
私はキョロキョロしながら目の前で上履きに履き替えてる彼に聞いた。


「あ、転校生っすか。
 職員室は向こうっす。」

「ああ、ありがとね。」

彼が指差す方向を見て私は職員室へと向かった。



「あの!!名前教えてもらってもいいっすか!?」

後ろから声をかけられてクルッと振り向く。


「椎名 逸水だよ。
 君は?」

「桃城 武(ももしろ たけし)っす!!」

「桃城君か…親切にしてくれてありがと☆
 早く教室行った方が良いよ。」


にこりと笑って職員室へと向かう私。






「…綺麗な人だな…やっぱ先輩かな…」










******








ふぅ…無事に転校生にとっての難関である自己紹介を終えれたよ…;
私は机肘をついてため息を漏らした。
やっぱり皆は物珍しそうな目で見てたし、今も痛い程の視線を感じる。
これが転校生の辛いところだよねぇ…
最初だけだから良いけどね。



休み時間になると当然の如く興味を持ったクラスメイト達に囲まれて質問攻めだ。
第一印象が大事なのはわかっているので、一人ひとりの質問に丁寧に答えていく。
で、この学校についてまだ何もわかっていない私も勿論質問をしてみる。


「ね、ここの3年で手塚って人いるよね?」

「いるよ!!
 手塚さんてめっちゃカッコイイんだよ~!!」

「男子テニス部の部長さんで、頭良いし運動神経抜群だし、何よりあの固い感じが女子にウケるんだよね☆」

「見た目も考え方も大人っぽくて素敵なんだよvvv」



















皆頭大丈夫!!!!!!?








何で国光こんなにモテてんの!!?
え、どこが良いの?
あ!もしかして別の手塚君のこと聞いちゃった!!?








「も、もしやその手塚って人は…青学に二人いる?」


「何言ってんの!
 手塚さんは一人だけだよ☆」














あいつ学校で猫被ってやがんのか!!!








「椎名さんって手塚さんのこと知ってるの?」

「(ギクッ)あ、いや、風の噂で聞いた程度だから…;」

「そうなんだ?
 手塚さんはやっぱ有名なんだね☆」






アハハアハハって笑うしかない☆






奴といとこだなんて

ましてやひとつ屋根の下に住んでるなんて








絶対言わねぇぞ!!!!!!!!















******













早速友達と楽しくお喋りしながらお昼ご飯を食べ終えて、のんびりしてるところに来やがったよ。



















「逸水、校内を案内してやる。」






















変態君が









「結構ですぅ。間に合ってるんでー。」

「つれないな。
 遠慮せずに俺に甘えて良いのだぞ?」

「手塚先輩は部活のことで色々あってお忙しいでしょう?
 私のことはお構いなく☆」

「て、手塚先輩…!?」






お、いっつも国光って呼び捨てにしてるから意外だったかな?
気持ち悪いとか思われたのならラッキー☆









しかし国光君の頭の中では…






先輩、か…
そう逸水に呼ばれるのも悪くない。
いや、寧ろ萌えるな…
いつもは呼び捨てにされているから先輩と呼ばれるのは新鮮だ。
そうか!!
逸水は家と学校での二面性を上手く利用した萌えプレイをしたいのだな!?
まったく…小悪魔なデイジーめ…!!///
どれほど俺を萌えさせれば気が済むのだ…






「手塚先輩は頭が痛いらしいね!!!!!!!!(回し蹴り)」


「ぬおぉっ!!!!!」








ハハハ、お前キモイよ!!!!!!
てっきり学校では猫被ってんのかと思ったら素は隠し切れないんだね!!!!!!






私は国光の首根っこを掴んでズルズルと引き摺って廊下へと出た。
あんまし人気のない所に辿り着いたので、学校では私に話しかけんなって言おうと思ったのに…







「わざわざ人気のない場所に連れて来るとは…大胆な奴め…///」







これだもんな。
どうしようもない。








「ちげーよ!!!!!
 学校では話しかけないで下さい!!!!!
 いとこなのはすぐバレちゃうから仕方ないけど一緒に住んでることとかは内緒ね!!!!!?」






「秘め事か…胸が高鳴るな…」






「お前いっぺん東京湾の海底に沈めたろか。」






「冗談が上手いな。
 さて、本題だが…」






冗談じゃないし。
国光君はまるでわかっちゃいねぇ。
己のために突っ走りやがって…
沸々と私の中に湧いてくる感情…
怒りとか憎しみとかを通り越してこりゃ殺意だ。







「今日の放課後、教室まで迎えに行く。」



「お前さっき秘め事がどうのこうのって嬉しそうに納得しとったのに早くも約束破る気か!!!!」



「秘め事にしたら俺の願いが叶わんからな。」



「は?願い;?」







思いがけない言葉に顔を顰める。
願い?何だ願いって?







「ああ、お前に男子テニス部のマネージャーになってもらう。」


「おいおい待て待て。
 何で疑問文とかにしないの、『マネージャーになってくれないか?』とかさ!!!!」


「疑問文にする必要などない。
 これは決定していることだからな。」














はあ?


決定してるってどういうことだよ。
何で私に選択権ないのでしょうか。







「どどどどどういうことでしょうか;?」





心の中では冷静なのに口から出る言葉は明らかにどもっておるな。






「お前がマネージャーになることは既に両親にも顧問の先生にも部員にも話しているからだ。」


「えぇぇぇぇぇぇっ!!!!!
 何でそういう所は異常に行動が早いのーーー!!!!!?」



「先手を打っておかねば他の部に取られてしまうからな。」









そう言って不適な笑みを浮かべるあんた恐い。









「私マネージャーなんかやらないよ;!!!!!
 色々部活見学して決めようと思ってたんだから!!!!!
 私の新しい学校生活を邪魔しないでよ!!!!」




「それにしてもお前がマネージャーだなんて…少しドキドキするな…」




「話聞けよぉぉぉぉ!!!!!!」






キーンコーンカーンコーン…





「おっと、もう予鈴が鳴ってしまったか。
 それでは放課後迎えに行く。」

「は!?ちょっと待って…」


スタスタと去って行く国光の背中をただ呆然と眺める。
話の展開が早すぎるわ!!
放課後来るってことは早速部活に連れてかれるんだよね;?


私は教室に戻ると物凄い形相で考え込んだ。
おかげで先生は私を当てないんだこれが☆


……国光が来る前に帰ろう!!!
テニス部入るなんて絶対嫌じゃ!!!
大体テニスのこと全然わかってない私がマネージャーやっても皆を困らせるだけだし!!!






******







そうこうしてるうちにあっという間に放課後になった。
HRも終わったし今日私は掃除当番じゃないし帰ろう!!!

足早に教室を出ると目の前に何やらカメラのような物があった。





「は?何これ…?」





何でこんな所にカメラなんかあるんだろう?
しかも監視カメラのような形だし…

数秒間じっと見つめていると、足元に網が敷かれてることに気付いた。
カメラに気を取られて網の感触に気付いていなかったみたいだ。



「網?」




訳わからずしかめっ面をした瞬間、網の四隅についていた紐がぐっと上に持ち上がった。
勿論網も持ち上がって、更にその上にいた私も…







「うぎゃーーーー!!!!!!!!!!!!!」








これ映画とかでよく見る罠じゃん!!!!!!
何私簡単に引っ掛かってんだ…って何で学校に罠があるんだ!!!!!!






網に包まれた状態で天井からぶら下がっている私を野次馬の生徒達が囲む。







「何これ!!!降ろしてーーー;!!!!!」







「引っ掛かったな。」







生徒を掻き分けて来たのは…勿論国光だ。
引っ掛かったなってことは…











「この罠あんたが仕掛けたんかーーー!!!!!!」




「そうだ。」




「学校で何やってんだ!!!!
 大体ここ他の生徒も通ったのに何で罠が私に反応するんだよ!!!!!」



「それはだな、そこの監視カメラでお前の姿を認証した場合にのみ罠が発動するように
 仕掛けたからだ。」



「手ぇ込んでんな!!!!!
 そこは敢えてあまりツッコまないから降ろして下さい。」



「降ろして欲しかったら、男子テニス部のマネージャーになる、と言え。」















(#`-_ゝ-)ピキ













「脅すなんてサイテー!!!!。」



「ではお前はずっとクマの下着を見せたままでいるのだな。」



「クマ…わぁ~!!!!!///」






スカートが捲れて下着がバッチリ見えてた!!!!///
しかも私の位置が皆の目線より高いから下から見える!!!!
スカートを押さえてキッと国光を睨む。








「良い瞳だな…///」





「Мだからときめいとるーーー!!!!!」





ああ…どうしよう…;
テニス部のマネージャーやらなきゃならないのか…;
でも国光専門のマネージャーとかじゃないからマシだよね。
そうやって考えればマネージャーってやりがいのある仕事だと思うし…
どうせこいつはもうすぐ卒業だもんな。






「…わかったよ…マネージャーになります…」






まあ無理矢理入部させられたのがムカついてたので舌打ちしながら承諾した。





「賢明だな。」





フッっと微笑して罠を解除したので私はストンと床に降りた。
不本意だけど仕方ないか。
マネージャーは面白そうだとは思うしね。





「早速行くぞ。」



はいはい、と言いながら国光の後ろについて行く。
ああ…結局私はこいつから逃げられないのか…



●あとがき
段々逸水ちゃんが可哀相になってきた笑)
そして国光君は訳わからん☆


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