韓国ソウル!文家の掟

韓国ソウル!文家の掟

生まれてくる子供の性別を知るには?


けっこうおなかも大きいし、歩くのがつらそうだ。
だが一ヶ月に一回は、産婦人科へ診察に行かなければならない。
歩く人に親切ではない 韓国の交通事情では、妊婦は本当にたいへんだ。

ところで、韓国は妊娠時におなかの赤ちゃんの性別を知ることは一応 禁止されていることをご存知だろうか。

前にタルギウユさんの日記にも書いてあったが、韓国は未だに
男の子を望む傾向があり、第2、第3子くらいになると、女の子だったら中絶してしまうことがあったため、妊娠中に性別を教えることが禁止されたのだ。
韓国で子供を産むのは、出産だけでも死ぬ思いなのに さらに要らぬプレッシャーまでかけられ、まさに一大事なのだ。


ところが、医者もやはり人間。
妊婦に性別を教えて!と頼まれることだってある。そうすると
教えてあげようかな~なんて気にもなったりするだろう。
でも禁止されているため ズバリ言うわけにはいかない。
だから こんな風に言う。

”サッカーや野球の選手に育ててください”
”青い服を準備するといいですよ”

これは男の子の場合。

”かわいらしく育ててください”

これは女の子の場合。
もちろん いろんなバージョンがあるらしいが、こんな風に遠まわしに教えるそうだ。
ちなみに私の友達は、絶対聞かない!と豪語していたのに
超音波で 赤ちゃんのおちんちんが見えてしまったそうだ。
まぁ 彼女もホッとしたかもしれないし、ご両親たちも喜んでいるでしょうが。


しかし、これは正直笑い事ではない。

韓国は結婚しても夫婦別姓だ。
日本人が聞いたら「お!すすんでるね!」なんて思う人もいるかもしれないが、要は女性はその家系の一員として認められていなかったということ。だから、別姓でも、子供が生まれると自動的に父姓になる。
母姓を名乗ることは今でも認められていない。
昔、と言っても80年代までは、韓国の女性が外国人と結婚したら、戸籍から除籍され、必然的にその結婚相手の国籍に変えざるを得なかったと聞いた。
今も韓国は長男がその家を継いでいく。
つまり、男の子が生まれないとその家系が絶えてしまうと考えるのだ。
そのため 韓国では男の子を望む人が多いのだ。
カマ夫の友達に7人兄弟で6人が女、最後に男と言う人がいる。韓国ではそんな兄弟、珍しくない。なにがなんでも
男の子!!ってのが、ヒシヒシと伝わってくる。


韓国は 宗教を持っている人が多い。どんな宗教でも差別していいなどとは言っていないはずだが、 ここでは生まれてくる子供へも差別が存在しているのだ。

私の後輩にクリスチャンがいる。彼女は高校生のとき、母親の一言にショックを受けたそうだ。
彼女の母親は、親戚の女性が女の子を産んだとき、電話でこう言ったそうだ。

”次はちゃんと男の子を産みなさい。あなたには男の子を産む責任があるのよ”

彼女はクリスチャンとして 母親を尊敬していたが、その一言に疑問を感じ、とても悩んだらしい。
責任? 男の子を産むことだけが 彼女の仕事なのか?
なぜ 最初におめでとう、お疲れ様というような
ねぎらいの言葉が出なかったのか?

少子化が 日本より早く進みつつある韓国。
最近では女の子でも、全然問題なし!
という家庭も増えていると聞くが、
やっぱり年配の方たちは、男の子だと狂喜乱舞。

 韓国の女性の立場は 21世紀もやはり難しい。



2005年現在、少子化が深刻な韓国では
女の子でも大歓迎、というか、女性は女の子をほしがる雰囲気もある。
でも やっぱり男の子を産んだら「でかした!」と
褒められているのを見ると、まだまだ男の子がいいのかな?
とちょっと悲しくなることも。

それでも 韓国の女性もがんばって社会進出して
どんどん韓国を変えていってくれると期待できる今日この頃。

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