不倫日記

不倫日記

2005.12.08
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毎日天気がよくて、ちょっと肩透かしです。
まあ、今日も氷点下だけど、雪がありません。

「心に花を」11公開します。


それは「おまじない」というものだった。
 普段の自分なら、そんなものには頼ろうとしない。「おまじない」なんていう怪しいものに手をだしたりなんかしない。
 それでも僕のカーソルを動かす指は、その広告をなぞっていた。
 「100%の成就率」「喜びの言葉ぞくぞく」という文字から視線をそらす事が出来なかった。「低価格」とも書いていた。
 復活愛……
 本当にそんな事がありえるんだろうか?

 どうしてそう思ったのか?
 どうして復活したいのか?
 今までの経験を考えると、復活なんてありえない。嫌われて、気まずくなって、できたら顔を合わせたくない関係になってしまって。
 今の状況は限りなく、そこに向かっている。
 どうしたら復活するのだろう?
 魔法みたいなものが彼女にかかって、僕を好きになるのだろうか?
 そんな事が起こるはずがないと、僕を包む膜の表面が言っていたが、心という形のないもの……がなぜかそれにしがみつきなさいと言っているようだった。
 その心は僕の物であって僕のものでない。言わば自我を見つめる自我のようなもの。時々、僕はそんな不可思議な心の動きの渦に巻き込まれることがある。自我というものはそこに有り、考えたり、悩んだりしているのだが、ある時突然、その自我を少し離れた位置で見つめている、ひだひだの塊に感情が移ってしまうことがある。そのときは、客観的という言葉は適当ではないので、どういう表現をすればいいのかわからないが、それを説明する妥当な答えもなく、ただ、自分の心か脳かどちらか、もしくはどちらでも判断して、「わかっている」という状況になっている。
「わかっている」というのは、「自我を見つめる自我」のシステムが言葉では説明できないけれど、自分の中ではわかっているということで、自我を客観的に見つめたからと言って、どうしてそう思うのかまではわからない。
 だからこの場合、どうして「おまじない」というものと「復活愛」という文字に惹かれたのか自分というフィルターを通して見ても、答えはでなかった。
 ただ一つ確かな事は、僕はだまさされてもいいからと言う気持ちで、この「復活愛」というものを試してみるだろうと言う事だ。





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Last updated  2005.12.08 10:16:27
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