しろねこの足跡

しろねこの足跡

セレモニー


4年生になったお嬢さんのクラスにミカちゃんが転入してきました。お嬢さんとそれまで唯一なかよくしていたリエコちゃんは家がお向かいでした。偶然にもミカちゃんも同じ通りのおうちに引っ越してきました。
当然のように3人は仲良しになりました。

でも、この世の単位は偶数の方が居心地がいいことはネコのしろでもしっています。

新しくかわいらしいお友達のミカちゃんと、まじめでおとなしく、学校帰りにお友達の家に遊びに行ったり、近所の駄菓子屋さんに一緒にいけないお嬢さん。
リエコちゃんにとってどっちが魅力的で居心地がいいお友達に思えるかは時間の問題でした。

まもなくお嬢さんは、自身の知らないところでミカちゃんとリエコちゃんがたくさんの楽しい秘密をもってきていることに気づかされてしまうのです。
お嬢さんは、だんだん彼女たちと一緒にいても仲間に入っているような気がしなくなっていました。
でも、もう夏になるという時になって、元来内向的なお嬢さんは、新しいお友達の仲間にいれてもらうという行動をおこすほどの勇気を生憎もちあわせていなかったのです。

そんな夏休み前のある昼休みのことでした。
お嬢さんは、少女と呼ばれる世代がもつ特有の残酷なセレモニーを受けてしまうのです。




© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: