Tapestry

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BEING JOHN MALKOVICH



たった200ドルで、貴方もジョン・マルコヴィッチになれる!!!
ただし15分だけ・・・。

しがないpuppeter(人形遣い)のシュワルツ(ジョン・キューザック)は、
妻のロッテ(キャメロン・ディアス)に説得されて、就職する事に。
雇ってくれる事になった会社は、ビルの8、5階にあって、
天井がものすごく低いと言う、変な会社だった。
そこで働くある日、偶然シュワルツは、キャビネットの後ろに隠されたトンネルを見つける・・・。

話そのものより、登場人物のキャラがいい。
長髪・不精髭でいかにもGEEKなシュワルツ。彼を演じてるのはジョン・キューザックだが、
知らなかったら誰だか分かり難いほど雰囲気が違う。
髪はバサバサで、チンパンジーやイグアナをペットにし、我が子のように可愛がるロッテ、
洗練された雰囲気の美人だが、かなり自分勝手なマキシム。
自分の頭が何かおかしいと気づいて、真相を探ろうとするマルコヴィッチが、
自分の頭の中に入っていったシーン。
レストランのどこを見てもマルコヴィッチ。
ウェイターもお客もバーで唄う歌手も、み~んな坊主頭のマルコヴィッチなんだから笑える。
マルコヴィッチの友人役で出ていたチャーリー・シーンの
いかにも「ヅラ」な、はげ頭も必見。
この4人の登場人物を含め、更に脇役もみんなみ~んな自分勝手なんだけど、
その勝手さがまた可笑しかったり。

映画を観ている間、ずーっと感じる居心地の悪さ。
天井の低いオフィスがまず気持ち悪いが(笑)
シュワルツとロッテが住むアパートもなんとなーく暗くて不衛生な感じ。
そしてやっぱり、あの狭くて暗い穴に入っていく行為も気持ち悪いし、
他人の中に入ってしまうという事自体も、かなり居心地悪いんじゃないか。
そう、一言で言えば、この居心地の悪さがメインの映画だな、これは。
あと、個人的に受けたのは、15分経って空から落ちてくる(?)シーン。
あの演出はホントお粗末な気はしたが、かなり笑えた。

発想がめちゃくちゃ可笑しいこの話、なんだか訳分からん、ってのも正直な気持ちだけど、
笑いの後ろに隠された風刺や哲学も感じ取れて、それが重くならずに
あくまでもブラックなコメディとして見せてる辺りが好感が持てる。
最後の結末なんて可哀相で可哀相で。
なかなか味わいのある映画だ。忘れた頃に、また観たくなりそう。

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