青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2016年09月17日
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カテゴリ: ギターリぺアー
◆今回のご依頼品は、カマカ・ウクレレです
   HN/薪拾いジジィ様が入手されたのですが、ビンテージと呼ぶに相応しい素晴らしい
 個体を探し出す名人と思います。
 特にウクレレは、やたら高い品か、お土産品のようなブランドしか店頭で見た事が
 有りません。ウクレレの魅力を知り始めてからと言うもの、あらゆるルートを使って
 探してますが吉報来たらずです。

●カマカ・ウクレレは、ウクレレ界のトップブランドで、作りもしっかり丁寧に作られてます。





●ご依頼の内容は
 *トップ&バックのセンターのクラック補修と、ペグをグロバーに交換する事です。



 サウンドホール下のブレーシングが完全に剥がれてる事が判明しましたので、リペア 
 を進めて行きます。

*トップやバックのクラックは、セオリー通りに補修すれば音色に重大な影響を及ぼす事は
 経験上少ないですが、ブレーシングの剥がれ割れは、笑ちゃうくらい不思議な音が出ます。
 変な音がするんだけど?の原因の殆どがブレーシング関係です。
 それだけ振動してるって事でしょうね。

●リペア開始は・・・後日
    ・・・・で後日が参りました。

 最初にするべき事は、ご依頼の内容の正確な診断と対応策の検討です。

 ●トップの割れとブレーシングの剥がれは、初期診断通りで全く問題は

  割れ箇所の内部に突板を正確に当てて補強した後に、ブレーシングを張戻せば
  問題有りません。

 ●問題はバックの割れです。問題は割れた事では無く、割れた部分に推定セメダイン系の
   接着剤で段差有り修理されている事です。

  選択肢は複数有ります。

  *接着箇所全てに段差が有る訳では無いので、段差部分だけ接着剤を除去して
   平らにして補強材を入れる
    この手法は現実的です

  *ルームK2魔改造スクレーパーで接着箇所を分断して補強材を当ててリペアする
    この手法も現実的です

  *段差をサンドペーパーで補修する
   ペーパー掛け後の塗装【オイルフィニッシュで上塗り無し】に色の違いが出て
   目立つと思います。素人修理の上乗せとなりますので却下

 ●迷ってる時は先に進めない!がルームK2のポリシーですから、先にトップの補修
  から入りますが、その前に治具を考案作製しなければなりません。
   バックの補強材が一般的なクランプの類では絶対に固定出来無いのです。
  自作の内部用クランプを半分のサイズに改造するしか方法が有りません。
  まさかタイトボンドお勧めの、接着後30分のクランプ掛けの代わりに手で抑える
  のは手が入りませんので不可能です。

★リペア開始です
 バックのクラックの接着剤を除去して状態を観察から始めます。

●慎重に除去したところ、バック材の乾燥が進み収縮した事で出来たクラックの様です。
 アコースチックギターの場合は、張合わせ部分に突板を張って補強して有るのですが
 カマカでは補強材無しで張り合わせただけです。もし補強材が有ったら如何なってた
 でしょう?収縮を押さえる事は出来なかったでしょうから、バック材の弱い部分で材が
 裂けてクラックが入るか、ボディの歪み変形してたかのどちらかでしょう、そう言った
 意味では、補強材が無い方がダメージは少なかったかも知れません。

●内部にはパッチを張るのですが、収縮して離れた部分が約0.5ミリ有りますので、
 隙間の処置方法を考えます。
 *パテで埋めると、オイルフィニッシュが乗り難いため仕上がりに難が有ります。
 *突板で埋めると、オイルフィニッシュは乗りますが、カラー差が出る可能性が
  有りますので、事前テストしてからリペアを進めます。

●内部に染み出た接着剤はパッチを張る時の障害になりますので、画像の通りスクレーパー 
 にサンドペパーを貼り付けて表面を均しておきます。


●0.5ミリのクラックに合わせた補修材を切り出しておきます。

●エゾ松材です。
 薄い板はタイトボンドに触れた瞬間から乾燥するまでは、柔らかくなりますので
 クラックに入れる時は注意しないと駄目ですが、かと言ってユルユルで削り出すと
 補強材としては弱いので、素早くはめ込む必要があります。

●ぴったり入りました。
 着色剤で馴染ませてから、最終仕上げはライトウォークのオイルフィニッシュで仕上げて
 行きます。
 クラックに合わせた内部補強は必要が無いのですが、クラックの両先に割れ止めのパッチ
 を張るだけに留めておきます。


●色合わせした状態です、画像では違いがはっきりしてますが、現物は馴染んでます。

●トップのクラックに表面からニカワを流し込んで貫通した事を確認しました。

内部のニカワが乾き始める前に補強板を貼ります

●表面からニカワをクラックに流し込んで、クラックセンターにはマホガニーの補強板を入れました。
 クランプの画像は割愛しました、本当は取り忘れです。

★ニカワ&タイトボンドが完全に乾いたらクラックのリペアは完了です。

◆日曜日に話題作の【シン・ゴジラ】成田で見た後に、イオン成田店の【島村楽器成田店さん】
 に行ってきました。島村楽器さんは【ウクレレ】に力を入れてるので、カマカの同級モデル
 も店頭に有り、弦高など入荷したばかりの個体で確認して参考にさせて頂きました。
 この個体は、ボディ~指板~サドル~ナット全てに変形は無い丁寧に工作されてます、
 で無ければ参考になりませんがね!

 アコースチックギターよりも弦高は高くセッティングされており、試奏もさせて頂きましたが
 とても弾き易く感じました。
 ウクレレにとても詳しい店舗スタッフさんに確認した所は、ウクレレの標準設定との事でした。
 そう言えば【コアロハ】の新品も同じ様なセッティングで有りました。

 余談ですが、島村楽器さんは、ルームK2一押しの 【フォルヒギター】にも気合が入ってまして
 D34ーSR、D33-SRが入荷してました。D33-SRの現物は初めて手にしたのですがJ45の
 デザインで、フォルヒらしい素晴らしいギターです。思わず欲しくなってしまいましたが我が家の
 大蔵省が許可する訳が有りません。
 他にも00タイプが2種類も有りまして、個体差の激しいマー●ン買うなら、私は迷わずフォルヒ
 ギターを買います・・・D34-SRは既に買いました。

●入荷が遅れてました、グローバーペグがようやく入荷して来ました。
 オリジナルのペグ穴径は、6mmでグローバーは9mm弱ですから穴径をリーマー&8.5mmの
 ドリルで慎重に広げていきます。過ぎたるは猶及ばざるが如し にならない様に慎重に進めて
 行きます。



●ブッシュを付けた所です


●付属のネジは10㎜有りハッキリ言って長すぎます。ウクレレのヘッド厚に合わせた
 長さに変更すべきでは無いでしょうか?
 2mm短い物に交換して止めて行きます。


●つけ終わりました、途中の画像を撮り忘れてました。ギヤ部分のグリースアップは
 しないと駄目です。


●補強も良い感じです。

●お楽しみの試奏タイムに入ります。
 覚えたての3種類、C,G、D の3コード&出鱈目で押さえるコードを駆使
 して引きまくりますと、ウクレレって面白い楽器なんだと思います。
 でもチョーキングはウクレレには合わない奏法の様です。
 このスタイルで島村楽器様の店頭で弾いてましたら、ウクレレ相当弾かれてるんですか?
 と店舗スタッフさんの?に3個しかコード知りませんとお答えしますと絶句されてました。
 現在販売されてます同等クラスのKKは13万円と、ギターでしたらお安い感覚ですが、ウクレレ
 の13万円はとても高級と感じます。音質も申し分有りませんし流石カマカって感じです。

🌸たいへんよくできました🌸





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最終更新日  2020年01月06日 19時46分12秒
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