青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2018年04月30日
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カテゴリ: ギターリぺアー
◆今回のリペアはYAMAHA ウクレレ×2台です
 HN/てつや様からのご依頼です

◆リペアご依頼の際に状態を確認してませんでしたので、画像から確認して行きます。

●画像手前が No,150& 画像奥が YUK-80 です
 *マーチンのウクレレ弦は、伸びが余りないのでペグに巻き付ける時に、人差し指一本分余裕を
  持って巻き始めると丁度良いです

◆No,150から画像アップして行きます

●No,150ですから、ビンテージ・ウクレレで製造年はこれから調査しますが、木製ペグと言い
 軽く見積もっても50年は経過してるのではないでしょうか?流石に日本楽器です工作精度の
 高さは、私のビンテージ・カマカ・なんぞ問題に成りません!素晴らしい個体です。


 モデル名
     No.150 ソプラノ 
 仕様木材
     Top 松
       Side 楓
       Back ラワン

                   Neck ラワン 
 生産開始
    1960年4月より発売

●これだけコンディションの良いビンテージ・ウクレレは奇跡と思います
 購入後に殆ど弾かれる事無く、弦を緩めた状態でハードケースの中で眠っていたのだと思います


●木製ペグで、ナットもよビンテージ感満載です

 他の弦も駄目でしょう?だから全交換しましょうって具合でしょうが、リペアマンの立場では
 そりゃ困るよと言いたいです。


●楽器としてはグロバーのペグに交換した方が演奏精度は上がりますが、オリジナルを維持した方が
 良いと思います。絶対にオリジナルを保つべきです。


●バックにもキズらしいキズが有りません


●ネックも然りです


YUK-80 の画像です

●こちらも弾かれた形跡が余り無い様です


●UKA-80 です



●棒タイプのペグはナイロン弦とのコラボで、チューニングに苦労する事もしばしばです





◆リペア箇所の画像です
 ブリッジの3弦止めが割れてまして、交換するより方法が無い様です

●ウクレレのゲージは3弦が最も太いので、溝に完全にハマっている事が有り
 弦交換する時に、弦を持って思い切り引っ張ると画像の様になる事は珍しい
 事で有りません、外れ難い時は薄い板【スクレーパやプラスチックの薄板等で



●製造された時代はニカワが普通に使われてたと言うか、現在の様に化学合成された接着剤が
 無かったのでしょう。


●ブリッジ外しは【ニカワ】が使われてますので、比較的に楽に外せると思います



◆YUK-80 は何となく音質が今一なので改善して欲しいとのオーダーです

●サドルがプラスチック製で有る事が原因と思われますが、試奏した感触では
 ソプラノタイプのウクレレの標準的な音質と思います。
 ただ比較の相手がNo150ですからこれはこれ、あっちはあっち!と分けて比較しない方が
 精神衛生上宜しいかと思います


●オリジナルと同じ形で、エボニー製に交換します

◆前置きが最長記録を更新してしまいましたが、リペア開始して行きます。

●仕入れ先は休業ですけれど、担当者にメールでK2ギターファクトリーのブログ見て!
 で返信が来ました。【
 【現在のウクレレのブリッジはロングタイプ全巾110mmで、ショートタイプは取扱い有りません!】
 だそうで、他を探すしか方法が有りませんので150番は後回しにします。
 普通のウクレレでしたら、ロングの方が音&強度共にアップするし脱着も簡単すよと安易に形状
 変更しますが、流石に躊躇ってしまいます。



◆YUK80のサドル交換から開始します。プラスチック製ですから音質改善の余地が有ります

●サドル厚は2.0mmで黒檀【エボニー】で削り出して行きます。ヤマハのFGシリーズの
 アコギはエボニーとの相性が良いので、ウクレレも同じでしょう!と都合の良い解釈を
 して、合わない時は水牛ボーンのオイル漬けに変更します。


●同サイズで削り出しました、マウントしてから弦高調整して行きます


●12フレットで1.75mmです


●セットするとこんな感じです


●試奏しましたが、もう少し音質が改善出来る感覚が有りました


●軟質プラスチック製のナットを、ハカランダ【ブラジリアンローズウッド】に交換します


●上がオリジナルのナットで下がハカランダ材です。削り出して行きます


●オリジナルと同じ形状で1フレットに支障が有りませんので、同じ形状で製作します


●40年前以上に輸入されたハカランダ材で乾燥して良い材と思います。
 驚くべきは40年以上経過しても、ローズウッドと言う名前の由来となったであろう
 ローズの香が有る事です。
 リペアをしている立場では珍しい物では有りませんが、一般的にはハカランダの削り粉は
 レアと思いますので、リペア終了後に同梱してお送りします。


●ハカランダのナットはk2ギターファクトリーで要望の有るナット素材です


●サドルの仕上がりです


●7フレット/1.25mmです


●12フレット/1.75mm とても弾き易いと思います


●試奏の結果はあくまで個人的なですが感覚ですが、明るくハッキリしたトーンになったと思います。

◆YAMAHA No150 のリペアに移ります

●同じ形状のブリッジは製造販売されて居りませんので入手不能で、オバーサイズ【剥がれ浮きを防ぐ】
 為に、交換用のブリッジはサイズアップはされております



●既存のブリッジはこれから外しますので、OKがでましたら交換する予定のブリッジを取付けると
 この様なイメージに成ります


●弦の取付は、クラッシクギター同じで縛る【編み込む】形状で交換が容易になります


●1弦~4弦の取付位置は同じですから、弦間が広がったり狭く鳴ったりする事は有りません


◆画像のブリッジOKで有りましたら、既存のブリッジを外して張付け交換して行きますので
 ご判断、ご指示をお願い致します。

◆上記のお問い合わせの件は忘れて下さい

◆師匠から欠けた箇所を作り直せば君の技術なら簡単に済む事だろう?
 ビンテージ物の形状変更を安易にするな!と何年ぶりでしょうか?教育的指導を頂きました。

●欠けた部分のみを切除します


●オリジナルのリッジの材質は側面から見た感じですとラワン材と思ってましたが、マホのかも?
 と思ってました。
 工房で使う木材でもオーク材が最も違和感が少ないので、オーク材で欠けた部分を削り出して
 おきます。



●オーバーサイズで削り出したオーク材を張り付けます


●ウクレレ用の小型クランプで固定してタイトボンドの硬化を待ちます


●タイトボンドが硬化しましたので、補修部分をサンドペーパーで均しておきます
 ウクレレは3弦が一番太いので3弦の隙間が最も広くなります


●艶消しの透明ニスで仕上げます。オリジナルのブリッジもオーク材の可能性が高いのですが
 同じ木材でも切り出した場所によっても色の違いが出ますので、僅かな色の違いはご容赦下さい。
 現物は画像程違って見えませんのでご安心下さい。
 解像度の高いデジカメはこれですから困りますね(笑)

◆数日インターバルを置いてから、同梱頂いたマーチンのウクレレ弦を張って、全体的なセッテング
 状態を確認して、楽しみな試奏を経てリペアは完了となる見込みです。


◆ご指定のマーチンの弦を張っていきます。
 一般的にウクレレの弦を張る時は、ペグに2重通した時にタルミ【余白】を残さないで巻き始めますと
 弦がガンガン伸びて丁度良く成るか、伸びすぎだろぉ~ってくらい伸びますが、マーチン弦は殆ど
 伸びてくれませんので、巻く時には人差し指1本分たるませてから、巻き始めると丁度良いです

●このタイプのブリッジは弦交換の時に、結び目がブリッジの中で食い込んで外れない!
 事が偶に良く有ります。k2ギターファクトリーでは画像の様に先端を残してカットする
 事をお勧めしてます。こうすると弦の両方から引っ張れるので素直に外れてくれます。
 *ご注意
  切った先端がボディに触れない長さにしておく事です。弦とボディが接触してますと
  弦の切り口は鋭いのでキズが付く恐れが有ります。

●12Fのクリアランスは、ウクレレの標準設定るの2.5mmに設定して有ります


●オリジナルもオイルフュニッシュでしたのでも。ダークオークカラーのオイルを再フュニッシュして
 有ります。

●このボディカラーがダークオークとは意外と思われるかも知れません

●全体にオイルフュニッシュを施して有ります



◆セッティングも完了しましたが、1週間ほど手元に置いてセッテングに変化が出ない事を確認して
 から発送させて頂きます。

🌸たいへんよくできましたギター





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最終更新日  2019年08月13日 19時45分53秒
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