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アキヨシ♪

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2004.05.11
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1話 「命」の詩…11歳の少女が遺した真実の物語

 ジーンズに赤のダウンジャケットを着た川田さとりが、安曇野の道をマウンテンバイクで爽快に走ってくる。

 今日はこの春からの勤務地、信州こども病院・院内学級で始業式と入学式が行われる。
さとりは初めて訪れた信州こども病院で、案内板を見ながら教室へ向かった。
するとパジャマ姿にランドセルを背負った患児が走ってきて、勢いよく衝突!

 元気いっぱいの少年は院内学級新1年生の佐々木翼だ。
とっさに謝るさとりに、屁理屈を言う翼。そこへ赤いバンダナを頭に巻いた橘結花が現れ、翼を諭した。
そんな二人を微笑ましく見送り、ようやく院内学級に到着する。

 そこは教室とは名ばかりの狭い部屋で、黒板の代わりにホワイトボードを使っているような状況だったが、さとりは新しい職場をしっかりと見つめやり甲斐を感じた。
一方、すでに院内学級に務めていた同僚・間宮京太郎は、病気の子供たちとの接し方を事務的に伝えるだけだった。
そこへ日向昌子校長が入室してくる。
日向とさとりは、かつて先生と生徒の間柄。
実は彼女が、開校間もない院内学級のすばらしさを多くの人に伝えるため、明るく前向きなさとりを担当教師に推薦したのだった。
後にさとりは「勉強するより治療に専念したほうがいい」と、院内学級に反対する人物がいることを知る……。

 さて、いよいよ児童たちもにぎやかに集まってきた。
車椅子に乗った子、足に装具をつけた子もいる。
医師の末永誠一、さとりの教え子で看護士を務める水島若葉らも集まった。
あとは新入生の翼だけ……。
そのとき、さっきまであんなに元気だった翼が、教室の外の廊下をストレッチャーで運ばれていった!!

 一瞬、静寂と緊張に包まれる教室。
しかしすぐに間宮が促すようにして始業式が開始された。
戸惑うさとりも気を取り直し、元気なパフォーマンスで挨拶をする。
始業式を終えると、結花はさとりを病室へ案内した。
同室には唯一の中学生、森下薫もいたが、始業式も休んでケータイメール中……。
さとりが話しかけても反抗的な態度で立ち去ってしまった。

 薫と翼が欠席したまま授業が始まった。
院内学級では一人ひとりが別々の勉強をしているため、先生は大忙しだ。
しかも間宮はどこかでサボっている様子。
さとり一人がパニック状態に陥っていると、ボランティアの本条麻衣子が現れサポートしてくれた。
ほどなくして間宮が戻ると、子供たちの机は円形に並び変えられ、真ん中にさとりが入って授業はスムーズに進行中。
さてその授業では、道祖神のことが話題になった。
さとりは道祖神について「みんなが健康で、幸せに暮らせるように守ってくれる守り神」と解説。
「安曇野の道祖神を全部回ると願い事が叶うと言われている」と付け加える。
その言葉に、結花は真剣に耳を傾けるのだった。

 中庭では、薫がまたケータイメールをしている。
病院の外にいる友達にたわいもないメールを送り続けているが、返事は一通もない。
携帯電話使用禁止の入院生活が長いせいだろうか……。
いらだちを覚える薫。
そこへさとりが現れ、欠席している院内学級への登校を促していると、末永医師に見つかり二人とも怒鳴られてしまう。
薫は今ウイルスに感染しやすい状態で、中庭にいては危険なのだ。
さとりは子供たちの病状を記録している院内学級患児連絡帳の存在を見落としていた。
状況を知っていれば、すぐに病室に帰したはず。
「風邪ひとつが命取りになる。児童だの生徒だの言う前に患者なんだ」と末永に突き付けられ、落ち込むさとり。

 その傍らでは、結花が母親からの電話を受けていた。
妹が発熱し来られないという連絡に「大丈夫」と微笑むものの、ひと気のない場所で涙をこぼす結花。
そんな様子を心配したさとりが帰り際に病室に立ち寄ると、いつものように明るく、うさぎのオモチャで幼い朋子をあやしていた。
スイッチを入れると鼻を動かし、かわいらしく動くうさぎ。
しかし突然、その動きが止まってしまう。
結花は切れた電池を見つめるのだった。

 その夜、娘の世話を夫に任せた結花の母親が訪問してきて、1週間もの外泊許可が出たことを結花に伝える。
しかし、これは最後の外泊。
医師からそう宣告されていた母親は、給湯室で泣き崩れるのだった。

 ある日、さとりと間宮は翼の病室へ呼ばれた。
そこには医療機器につながれた翼が意識なく横になっている。
言葉を失うふたり。
両親はフォーマルスーツを着て、ビデオを回し始めた。
末永が両親からの依頼を受け、翼が楽しみにしていた入学式を行うというのだ。
日向が物言わぬ翼にお祝いの言葉を贈ると、さとりは耐えきれずにその場を飛び出してしまう。
その様子を見てしまった結花は、寝る前に何かを書き留めた……。

 翌朝、結花の姿が消えた!

 さとり、末永、間宮、若葉、麻衣子が、安曇野の街を懸命に捜索。
雪が降りしきる中、さとりの目に、神社で倒れている結花の姿が飛び込んできた!
「病気治るよね、あたしも、薫お姉ちゃんも、翼も、みんな、みんな治るよね。あたし、死にたくない。嫌だよ、先生」と途切れ途切れにささやく結花。
かけつけた末永が抱きかかえ、病院へかつぎこんだ。

 病室では薫が、さとりの持ち帰った結花のデジカメを見ている。
そこには道祖神と結花が何枚も写っていた。
そしてさとりは、 結花の枕元から一枚のチラシを見つける。
裏には 「命」
の詩が……。


電池が切れるまで

さとりは結花が処置を受けているICUにかけより、ガラス越しに泣き叫ぶ。
「結花ちゃんの電池、まだ切れてないから!」

電池が切れるまで
http://www.tv-asahi.co.jp/denchi/index_top.html






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最終更新日  2004.05.12 16:17:23
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