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July 27, 2016

隣の家の少女という小説が実話だったことしってますか？

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【中古】隣の家の少女扶桑社ミステリー／ジャック・ケッチャム(著者),金子浩(訳者) 【中古】afb

「ミザリー女」という俗語までできた怖かった映画ランキングトップ５の常連「ミザリー」の原作者スティーブン・キングが実話を元に小説にした「隣の家の少女」を映画化しています。スティーブン・キングが「最低、最悪の残酷ストーリー、裏スタンドバイミー」と言い、映画の方は「観なければよかった」という声が続出したという作品です。
映画の内容
　田舎町に両親を亡くした二人の姉妹が親戚の家に引き取られてきます。隣の家に住む１２才の少年デッビィッドはニューヨークから来た姉妹の姉、活発で美しいメグに淡い恋心いだきます。しかし少年は何日かして少女が叔母に虐待されていることに気付きます。この少女にとってその家は地獄でした。少女を虐待する叔母役のブランチ・ベイカーが怖演ですが、残酷なシーンにインパクトが有りすぎの駄作です。
タイトル「アメリカンクライム」はドキュメンタリーとして映画にしています。

「インディアナ州史上で最悪の児童虐待、殺害事件」
　アメリカではガートルード・バニシェフスキ事件とよばれています
１９６５年、東京オリンピックの翌年です。この年アメリカはマルコムＸが２月に暗殺。ベトナム戦争のまっただ中という時です。
１０月２４日アメリカ・インディアナ州の警察に少年の震える声で「女の子が死んでいる」と通報がありました。駆け付けた警官は薄暗い家の地下室でミイラのようにやせ細り数えきれないほどの痣と火傷の跡のある少女の遺体を発見しました。被害者はこの家に預けられていた１６才の女子高生でした。遺体には「私は売春婦そしてそのことを誇りに思う」と腹に刻まれていました。そして、この家の主ガートルード・バニシェフスキ（３６才）と彼女のその子供達とその友人達が殺人と暴行の容疑で逮捕されました。

ガートルード・バニシェフスキは１９２９年インディアナ州で６人兄弟の三番目として生まれました。１６才で高校を中退し２才年上の男性と結婚。４人の子供をもうけるが１０年後に離婚。原因は夫の暴力。しかし再びよりを戻し再婚。二人の子供を産むが又離婚。そして今度は１１才年下の男性と同棲するがこの男性は子供が生まれると失踪。当時７人の子供と暮らしていた。生活費は前夫からのわずかな養育費。それも滞ることが多く生活は困窮していました。

彼女の母親は「双子の小児麻痺を患っている方の妹とシルビアを親戚の家に預けているがそれが出来なくなり新しい下宿先を探している」と言います。この話を聞きつけたガートルード・バニシェフスキは週２０ドルで二人を預かると申し出てきました困っていた母親はその家に訪問することなくその場で下宿の依頼しました。
この家に来た姉妹は驚いたと思います。この家には７人も子供がいるのに食器は３人分しかなかったからです。それでも最初の一週間は学校にも通い何事もなく過ごしていました。しかし次の週、下宿代が約束の日に支払われないと「慈善で預かった訳ではない」と二人を折檻。でも小切手が遅れたのはたった１日でした。
下宿代が支払われてもガートルードの二人への虐待はエスカレート。得に姉の健康的で美人のシルビアへの虐待は「万引をした」「売春をしている」と言われない罪を着せ体罰を加えるというものでした。
実はこのころシルビアと同じ年の自分の娘ポーラは高校を中退したうえ妊娠していました。そのうえポーラとその姉ステファニーが売春をしているという噂が町に流れていました。彼女はこの少女に嫉妬したのでしょうね。１６才で健康的な美少女、それに引き替え自分と娘は１６才で高校を中退し妊娠。

ガートルードはこの噂を流したのはシルビアだと言い自分の子供達にも虐待をするようにいいます。母親の話を真に受けた子供達は虐待に加わりました。そしてこの家に出入りしていた子供達の友人も虐待に加わっていきました。シルビアが少しでも抵抗しようとすると代わりに妹を折檻するとガートルードは脅迫。妹を人質にとられたシルビアは逃げることはできませんでした。やがて学校にも行かせてもらえず地下室に監禁。縛り上げサンドバックのように吊るし殴るける、ベルトを鞭がわりにして打つ、時にはシルビアの妹にも殴るように強要したと言います。
この家で少女が監禁され虐待されていることが知れ渡るようになりました。ここで信じられないことはシルビアを虐待する音や叫び声を聞いていた近所の大人達は何もしなかったと言うことです。そして虐待の話を聞きつけた子供達が集まり彼らは遊びのようにこの暴行に参加していきました。そんな子供達の前でガートルードはシルビアにストリップをさせたり、たばこの火を体中に押し付けました。熱湯を浴びせ傷跡に塩を塗り込み、食べ物も与えない。

ガートルードの言葉（彼女はシルビアは性にだらしない淫乱と子供達に言い、彼らはそれを信じていたらしいです。こんな女は制裁してもいいと彼らは思っていた）に踊らされ少女に暴力を振るう子供達。こんな異常な空間に子供達がいたのに大人達は何もせず、あげくに他所にこのことが漏れないように子供達に口止めをしたといいます。シルビアの妹は密かに他所に住んでいる姉の元へ救いの電話をいれます。姉はソーシャルワーカーを頼みますがガートルードはこの妹を脅し「家出した」と嘘を言わせ追い払いました。そしてガートルードと子供達はシルビアに熱した縫い針で腹に「私は売春婦そしてそのことを誇りに思う」と刻み両親宛てにやってもいない愚行と家出をするという手紙を書かされます。
（子供達はシルビアは性にだらしないので性病とガードルードに言われていたので性的な暴行はしませんでした）

　命の危険を察したシルビアは逃げ出すことを決意します。が、階段で見つかり叩き落され再び地下室へ…そして全裸にして殴るける折檻、２日後にシルビアは死亡。この時あの言葉を刻むように言われた男の子の一人がやっと警察に通報して事件は発覚しました。
この時通報した男の子はシルビアが書かされた手紙を２通警官に渡しました。一通はあの書かされた家出の手紙、もう一通も両親宛てに「私は売春婦そしてそのことを誇りに思う」という腹の文字は自分の遊び友達がつけたものであり、また自分はガートルードの家で暴れ家具を壊したうえ子供を入院させるようなことをしたので彼女にお金をわたしてほしい、というやはり強制的に書かされた手紙でした。このことでガートルードはシルビアが死んだあとの事も考え、さらに両親からお金をもぎ取ろうとしていた、ということになります。しかしシルビアの妹が泣きながら全てを告発。ガートルード・バニシェフスキと子供４人、その友人達６人は逮捕されました。

「本事件の悪魔的登場人物」としてガートルード・バニシェフスキとともに未成年の子供達は顔写真付きで新聞の紙面に掲載されました。ここにきて近隣の大人は自分達が見たガードルードの虐待を証言します。「トランプ遊びをしていたら突然ガートルードがシルビアを叩いた」「シルビアの痣の事を聞くとポーラが自慢げに自分がやったと言った」「熱湯が入ったカップをシルビアの顔に投げつけていた」「ガードルードが私と戦えと言って反撃しないシルビアを殴り続けた」「両手の爪が全て剥がれていた」「３～５分熱湯を頭にかけられ続けシルビアが悲鳴を挙げていた」あとは残酷すぎるの省略します。

１９８５年１２月４日、模範囚だったガートルード・バニシェフスキは地域住民が猛抗議し署名運動までするも仮釈放。ガートルード・バニシェフスキはナディーン・ヴァン・ファサンと名前を変えアイオア州に移住。１９９０年６月１６日、６０才で病死しました。
　あの惨劇があった家は４４年間空き家だったが、２００９年取り壊されました。
この事件の恐ろしいところは言うまでもなくガートルード・バニシェフスキという女ですが、もうひとつ、まわりの人間が少女が監禁され暴行を受けていることを知っていながら助けるどころか隠そうとしたこと。なにより恐ろしいのが今まで普通に暮らしていた子供が暴行殺人の仲間になっていくということです。日本でも近年起こる子供達による集団での残酷な暴行、陰湿ないじめはこの事件と同じ匂いがします。