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稲葉忍

稲葉忍

Jun 19, 2022
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今回のお題はXの「Blue Blood」。
1989年4/21にCBSソニー/SIREN SONG(Xの個人レーベル)からリリースされたXのメジャー1st。1万枚限定でLP版もリリースされている。(オリコン最高6位/LPチャート最高1位)
 メジャーデビュー作でありながらオリコンの売上としてはバンド最多の100週以上のチャートインを記録し、次作「Jealousy」のミリオンヒットに次ぐ80万枚以上を売り上げた。2007年2/14に「Jealousy」と共に期間限定でリマスター版がリリースされ、翌年にはリマスター版からインストトラックを抜いた「リマスターエディション」がリリースされた。(再発元:キューン・ソニー)
 日本版「ローリングストーン」誌が2007年に選定した「日本のロック名盤100」では15位を獲得。
 タイトルの「Blue Blood」には「名門出身」「貴族の出」といった英語のニュアンスがあるが本作では直訳の「青い血」を意味している。ジャケットにはXのキャッチフレーズの「PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK」と書かれている。
 「X」「オルガスム」のコーラスにはGUSTANKのBAKIをはじめ、LADIES ROOM、G-Kill(Zi:Kill)、DEATH SIDE等当時関わりのあったバンドのメンバーが参加。さらに後者には「ロッキンf」編集部所属だった細井泉、「BANDやろうぜ」編集部員(のちに編集長)だった吉田幸司もコーラスで参加している。

以前レビューもどきを上げたが「博士ちゃん」でXが取り上げられたことでまた取り上げたいと思ってレビュー。

<曲目(CD版)>
1.PROLOGUE(~WORLD ANTHEM)
2.BLUE BLOOD
3.WEEK END
4.EASY FIGHT RAMBLING
5.X
6.ENDLESS RAIN
7.紅
8.XCLAMATION
9.オルガスム
10.CELEBRATION
11.ROSE OF PAIN
12.UNFINISHED


<曲目(LP盤)>
Disc 1 A面
1.「PROLOGUE(~WORLD ANTHEM)」 2:38
2.「BLUE BLOOD」 5:03
3.「WEEK END」 6:02
4.「EASY FIGHT RAMBLING」 4:43
5.「X」 6:00

Disc 1 B面#
6.「XCLAMATION」 3:52
7.「オルガスム」 2:42
8.「CELEBRATION」 4:51
9.「ENDLESS RAIN」 6:30

Disc 2 A面#
10.「紅」 6:09
11.「ROSE OF PAIN」 11:47
12.「UNFINISHED」



#1はカナダのギタリスト・フランク・マリノのバンドフランク・マリノ&マホガニーラッシュのアルバム「WORLD ANTHEM」(1977年リリース)収録のインストナンバーをカバー。メジャーデビュー初期のライブのオープニングS.Eだった。
Yoshikiは当初オリジナルのインストを作る予定だったが制作に着手した際、この曲のメロディが頭から離れず、そのままカバーすることになった。ほぼ忠実な演奏だが、オリジナルより壮大さがある。
#2が#1と地続きになっていてYoshiki曰く「ライブで一番やりたくない曲」とのことでいきなりツーバスドラムの連打から始まり加速も何もなく0から100に持って行かなければならないため体力的にきついから・・というのが理由。いきなりスピードあるし、ザクザクとしたリフも鋭い。
2008年にアルゼンチンのバンド・AUVERNIAがアルバム「Towards Eternity」で日本語でカバーしている。
#3はロックンロールを意識したナンバー。歌詞は自殺がテーマ「♪手首を流れる血をお前の体に~」などの歌詞は確かに・・・
 のちに新録され、3rdシングルとしてリリースされている。シングル版は曲の入り方、間奏のギターソロ サビのリフが別物。
#4はTAIJIとHIDEが元歌を作りYoshikiとToshiがメロディーを作った結果作曲者はX名義になっている。
歌詞自体はToshiのコンプレックスがネタになっている。Toshiと言えばあのしゃくれ気味の顔だが…
#5はインディーズ期にリリースしたシングル「オルガスム」のB面曲をリメイクしたもの。作られたのは1985年で当初のバージョンではテンポは速くなかったが、当時の対バン相手にスラッシュメタル、ハードコア系グループが多かったことからテンポの速い曲に替えられた。
 1993年にCLAMPの漫画「X」とのコラボでアニメによるPVが作られた上、新宿アルタビジョンで上映。のちに「X -ダブルエックス-」に収録されている。また「X」が正式にアニメ化した際、主題歌をXが担当している。

ライブではギターソロの直後と2回目のサビの間にToshlがメンバー紹介をする、Xのキャッチフレーズ「PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK」を言う、ラストのサビに入る前にYoshikiとToshiが「We(You) Are!」と煽った後ファンがXのサインを作って「X!!」と返すのがお約束となっている。
 hideが存命の際はhideが「飛べ...飛べ...」と煽っていた。本当にXジャンプしたくなるほどテンションが上がるナンバー
#6はX初のメジャーバラードでエンディングS.Eに使われるほど。メジャー2ndシングルで映画「ジパング」主題歌。
今までのハードなナンバーと打って変わって音が美しい。Xが国内のHMバンドで評価されているのはこの曲のような美しいバラードを作れるからなんでしょうなぁ
#7はメジャー1stシングルとしてリカットされた。1989年8/25放送のMステではこの曲で初出演を果たし、紅白でも演奏されている。また高校野球のブラバン応援ソングに使用されることも。

シングルver.ではhideによるアルペジオから入る。アルペジオからハードなメロディへ転調していくところがテンション上がる。
#8はHideとTAIJI作曲。HideがMTRを使って多重録音を行った。パッカーションパートはインド出身の専門ミュージシャンが参加。民族的なメロディーは異色で、ベースの効果が素晴らしい。
#9はインディーズ時代の曲のリメイクでオリジナルよりギターソロ、歌詞が大幅に変えられていて、本作収録曲の中では一番テンポが速い。詞はちょっとHだがザクザク進むギターリフが気持ちい。
#10は一番最初に録音されたナンバー。「9時から17時の生活に縛られていろんな生活を夢見て上に上って行ったけど結局どこへ行っても一緒だった」・・・を歌詞のテーマにしている。ライブではhideのソロコーナー「Hideの部屋」やソロライブで拡声器を用いて歌っていた。
「♪真夜中すぎのシンデレラよ ガラスの靴はもういらない」「スパンコールの月が笑う町 フィナーレの声は届かない」ってところは確かになぁと思う。Hide作詞/作曲ということで次作収録の「joker」に通じる箇所も。「joker」では「♪町を出よう 地下鉄の馬車に乗り レザーのタキシード デニムのドレスで」「今夜ネオン瞬く 虚飾のエデン 星を買いに行こう」って歌ってるもんなぁ
#11はYOSHIKIがタイトルと表紙絵に惹かれて購入した澁澤龍彦『世界悪女物語』の中で描かれているエリザベート・バートリーの残虐行為がテーマ。(若さを保つため若い女の血を入浴に使った…ってアレ)バッハの「フーガ ト短調 BWV 578」のフレーズが用いられている。11分でなおかつフルオーケストラ使用ということでスケールが大きいし、歌詞の一節も背景を考えるとふむふむ・・ってなる。
#12は前作『Vanishing Vision』では未完成だったが、本作では完全なものが収録された。それでもYoshikiは「今回も色々な要素を入れたが未完のまま完結した」と語っている。
〆がバラードってところは終わりってことを感じる。


BLUE BLOOD [ X ]





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最終更新日  Jun 24, 2022 06:52:08 AM
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