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最終回から少し経ってしまったが、ここで「エウレカセブン」の総評価といったものを、ここで書いていこうと思う。あくまでも、自分が見て思ったことを書くだけですので、その点を踏まえてご覧ください。
<ストーリー面>
前半こそ「エヴァンゲリオン」のノリを思わせる描写が出てきて、少しヤバめな雰囲気を感じたものの、ストーリーが進んでくると、そんな意識は徐々に和らいできて、むしろ「ボーイ・ミーツ・ガール」というコンセプトからすれば、純粋に面白く、楽しめるアニメだったように思う。
主人公のレントンは14歳。なんとなく異性を意識しつつも、かといってどこかで一歩を踏み越えられない微妙なお年頃。レントンの姿を見るたびに、なんとなく異性に対しての思いなんかが共感できる部分もあって、少し感情移入してしまったところもある。面白かったのも、そのせいかも?
「ガンダムSEED」と同じく4クールの放送でありながらも、この「エウレカセブン」においては、同じ長さとは思えないぐらい純粋にストーリーが壮大だったように思う。OPが「DAYS」だった第1クールの頃が、なぜかだいぶ前のことに感じられる。よほどストーリーの一話一話の中に、いろんな情報が詰まっていて、内容がより濃いものになっていたのだろう。
もちろん細かく見ていけば、いろいろ不十分なところは出てくるだろうが、全体的に見ればそんなことは気にするほどのことではない。もう一度、最初から見直す価値は十分にある。
<キャスト面>
レントン役の三瓶由布子、エウレカ役の名塚佳織については、このアニメで初めて知ったが、どちらも劇団出身ということもあり、なかなかの演技力。序盤こそ少しばかり違和感も覚えたが、それも話が進むにつれて、徐々に役に馴染んできたという感じだった。キャストの中で見事にハマっていたと思うのは、ホランド役の藤原啓治さんと、アネモネ役の小清水亜美。藤原さんは、こんな渋い役もできるんだなあ~と実感。一昔前は、野原ひろしのイメージしかなかったのに。小清水亜美は、このアニメで初めて知ったのだが、こちらもかなりの演技力。顔つきがなんとなくアネモネに似ている(笑)
この人のために用意されたのか、たまたま似ていただけなのか。いずれにせよ、ハマリ度としてはキャスト陣の中では、ナンバーワンだったと思う。
<演出・技術面>
テレビアニメにしては、なかなかのクオリティを保っていたと思う。特に作画崩れを起こすこともなく、どの回も十分に吉田健一氏の味をしっかり引き出していた。戦闘シーンにおいては、あれだけ動きの激しいシーンを、CGを使うこともなくよく手描きの絵だけで動かせたものだと思う。演出面では、佐藤直紀氏の音楽や数々の挿入歌を巧みに使い、要所要所を十分に押さえていて、見ているこっちも十分に感情が伝わっていた。
<音楽面>
やはり、この力は大きい。この「エウレカセブン」では、音楽面でかなり際立っていたように思う。壮大感があり、かつ青春活劇の雰囲気を感じさせる劇中音楽を描かせたら、もう佐藤直紀氏の右に出るものはいないのではないか。どの曲も印象に残るものばかりで、ついサウンドトラックまで買ってしまった。そして、もう一つ、SUPERCARや石野卓球、KAGAMIらが手がけた、いわゆるテクノミュージックを巧みに使った演出で、ストーリーを盛り上げていったことも外せない要素である。正直、音楽といったらせいぜいJ-POPぐらいしか聞かないのだが、テクノの魅力を垣間見ることができて、本当によかった。特に「Get it by your hands」が一番気に入った。
「土6」と同様、エウレカも1クールごとにテーマを変えていたが、「DAYS」「少年ハート」は歌詞にしても曲調にしても、うまくマッチしていたように思う。とりあえず、コンプリートベストは買うつもりで。
<商業面>
MBSとしては、新しいアニメ番組枠としてエウレカには期待を寄せていたようだが、目標であった視聴率5%には遠く及ばなかった。子供ならまだしも、ターゲット層が中高生以上ということを考えたら、さすがに日曜朝は無理がある時間帯である。エウレカを見た視聴者のほとんどは、おそらく録画かUSENの無料配信で視聴したことだろう。かく言う私も、ほとんどがビデオ録画での視聴だった。
DVDも売れ行きは微妙なところ。最近は、ハードディスクレコーダーが普及しているためか、DVDで収益を上げることが難しくなってきていると聞く。朝放送ゆえに、録画して視聴する層が多いためだろう。
とはいえ、これでエウレカプロジェクトが終わるわけではなく、まだゲームの発売もあるし、再放送も行われている。4月からは北米での放送も開始される。真価が問われるのは、むしろこれからなのかもしれない。
ここ最近は、1~2クールのアニメが中心になっていて、こういった4クールでの大河ドラマ的アニメが数えるほどしかないというのが、寂しいものがある。そういったことを考えたら、売れないリスクを抱えつつも、あえて制作した姿勢は評価すべきだろう。これからのアニメ業界にしても、そういう作品を増やすことはいろんな意味においても重要だと思うし。エウレカプロジェクトが失敗と言うのは、時期尚早である。
チンプイDVD-BOX到着 2007年12月08日
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