「助けてください」



 苦しくて 苦しくて 仕方なくて

 偉い人にメールを出した。

 ありったけの勇気を込めて。


 初めての経験だった。


 「助けてください」

 それだけしか書けなかった。


 僕の勇気は

 届かなかった。


 返事が来ないメールをずっと待ち続けた。

 結局、返事は来なかった。


 もう、僕はそれ以上メールを出すことはできなかった。


 「助けてください」


 僕の叫びは何処か遠くへ消えていってしまった。

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