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2004年10月03日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay
 久しぶりに、一日中キモノで過ごした。
 なんと朝の九時から夜の十二時近くまでの十五時間もである。
 さすがのわたしも疲れ果てて、肩までこってしまうという有様だった。
 帯を解き、腰紐を一本、一本抜き取るたびに、しゅっと衣擦れの音がして、身体が自由になっていく。
 ふーっと息を吐いた。
 当分は、キモノじゃなくていいや。
 そんな気分であった。

 若い頃、華道と茶道をやっていたので、比較的キモノで過ごす時間は多かった。
 たいていが茶会や花展だったから、普段着ではない。


 わたしの夢に、普段着を和服に割烹着というのがあった。
 家事だけにいそしみ、だんな様の帰りを、三つ指をついて待つというやつだ。
 漠然とそんなことを描いたというのは、金の苦労はしたくないということだったのだろうか。
 でも、そんなことは本当に夢のまた夢であった。
 実際には、和服を着ていられるような環境では、もちろんなく、Tシャツにジーンズのような、動き易いものばかりであった。

 ところが、再びキモノに興味を抱くようになったのは、友人のRさんがキモノへ目覚めたことにあった。
 昨年の今ごろ、たまたま共通の友人のお見舞いに行った際の会話であった。

 「母の形見の和服がたくさんあるんだけど、それを着てあげるのが供養かなーって最近思ってるの。それで今ね、着付けを習ってるのよ」
 この言葉をきいてまもなく、彼女は実際に外出に着用をはじめた。
 大島紬を実に素敵に着こなしている彼女に会って、正直驚いた。

 それでようやく母に手伝ってもらわなくても、一人で着られるようになった記憶がある。
 でも、彼女は本当に短い時間に、しかもパーティなどにも着用できるようになっていたのだから。

 元々和服は大好きなのに、実用向きではないので、ずっと長い間箪笥の肥やしになっていた。
 いまだにしつけを取ってないものが、何枚かある。
 着てみようかなーって思いながらも、日々の暮らしのせわしなさに負けていた。


 久しぶりに着てみる決心をした。
 そう。決心をしないと着られないほど、億劫になっていたのだ。
 自分で着るつもりで、結婚式の前日まで、箪笥の中に入れたままだった。
 長襦袢の半襟を確認しなくちゃと、やっと箪笥から取り出して羽織ってみた。
 着られるかどうか試着をした時、悲劇が起こった。
 実は、袋帯でキモノを着たことがなかったのだ。
 いつもは着せて上げる人だったので、自分で二重太鼓が結べないなど、思ってもみなかった。
 さんざん、試して諦めた。
 でも、結婚式は明日のことである。
 慌てて洋服ダンスから、式向けの洋服をあさったけれど、いまいちだった。
 時間はないし、焦りまくった挙句、着付けが出来る美容院を片っ端から電話で当った。
 時はすでに、夕方の七時前。
 でも、天は見放さなかった。
 たった一軒だけ、着付けのできる美容院がOKをくれた。
 慌てて持ち込み、当日は事なきを得たのであった。

 さすがプロの着付けは、崩れない。
 十五時間という長い時間も、びくともしなかった。
 それだけに、しっかり紐は結わえてあったのだ。

 帯を解いた瞬間の解放感。
 これは癖になる。
 当分はいいやなんて思いながらも、また着てみたくなる。
 今度はデートの時にでも、着てみようかなーって目論んでいる。





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最終更新日  2004年10月03日 21時16分57秒
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着て着て!  
しーママ。  さん
私も、着物上手にきれるようになりたいと思ってます。
来年のお正月は、久々に着てみたくなりました。 (2004年10月03日 23時08分42秒)

Re:着て着て!(10/03)  
しーママ。さん

今からなら時間はたっぷりよ。
是非、着てね。
(2004年10月04日 11時08分27秒)

おつかれさまでした!  
あたしはただいま着付けは練習中なので
はやく上手になりたいです!
普段なら半幅帯でささっと着て終わりなのですが
どっかにおでかけのときはおばあちゃんにちゃんと
お太鼓で着せてもらってます
しかもふつうのお太鼓じゃつまらないので
「なんか変わったのして!」とわがまままで言っております。
するとおばあちゃんはなんだか知らないけどかわいい帯結びにしてくれるんだけど
「二度とできない」適当結びらしいので、毎回違う形に
なって楽しいですよ!おばあちゃんは現役美容師!
なので年季はいってます。
プロの着付けはほんと違いますよね
崩れないし苦しくない!
はやく自分でもそのくらいになりたいです
アンティークの着物は、物によりますが
今のものよりも袖丈が若干長いものが多いですね
襦袢もアンティークのもので長さをあわせるか
少し短いくらいならあたしは気にせず着ちゃってます
襦袢の中にライターとかを重しにしていれておくと
飛び出してこないので、これで結構ごまかしてます。(おばあちゃん秘伝裏技!)
(2004年10月04日 23時23分53秒)

あらいいわね  
アニーアニーさん

おばぁさまが、現役美容師さんなんて、うらやましいです。
着付け教室に通われているそうですが、ご自分が着れるようになったら、人の着付けもできる術をついでに学んでおくといいですよ。
わたしは、まさか娘に着せる日が来るなんて思わなかったので、そのコースは受けませんでした。
今頃になって、ちゃんと勉強をしておけば良かったと後悔しています。
袋帯は、自分では難しいんだけど、しっかりと学んでおくと、後々に便利です。
老婆心ながら(笑)。
(2004年10月05日 14時49分30秒)

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