PR
ダイニングバー プラネット 明石のタコ。
ダイニングバー プラネット オーナーシェフの遊子さんがオープンキッチンのプレハブ冷蔵庫から蓋付きの壺を取り出して塩麹をなめる。
「ンマッ!私ってお料理の天才だわ。イヤ、料理の女神かも知れへん。美の女神とも言われてるから女神二人分のワ・タ・シ、ウフン」
ヨイショ!と抱え上げたプラスティックのトロ箱の蓋を開けると明石のタコがまだゴニョゴニョと動いている。
「アラア、可愛いタコちゃん、オバちゃまがオイチークお料理してあげるからおとなしーく成仏してネン」
鋭く研がれた包丁を構えて「ニタッ」と笑った遊子さんがエイヤッと振るうとタコの胴と足が寸断される。
「カルパッチョでも美味しいねんやけど、アタイとしてはたこ焼きザマス」
と、言いながらポン酢をチョイと垂らして「ンマッ!・・・ワインじゃワイン、白ワイン」
と、ドアが開いて、大柄の男性が入ってきた。
「アノ、ウチは予約と紹介のない初めてのお客様はお断りしていますねんけど」
「イヤ、私は京都の天才的施術師としての誉れが高い宇久礼礼雄ですが・・・」
「と、言われても・・・」
「九州美食倶楽部会長補佐心得兼下足番の酔凰さんから予約が入ってるはずなんですが」
「酔凰さんって・・・アイツはダメよ、ダメダメ!言ったその場から、言ったことを忘れてるんやもん。アテにしちゃダメねんよお」
「そうか、そいつは困ったなあ。後で仲間も来るんですけど」
「いいですよ、どうぞ。酔凰は当てにならんけど、宇久さんは良さそうな人だし」
「ああ、良かったあ。きれいなお店ですね、ママさんもお綺麗な方だし」
「あらあ、そおお。あなたって自分に正直なお方なのね。ワイン召しあがる?飴チャンもあるけど」
「ハハハ、ホンのお世辞で、飴チャンよりもワインがよろしおすなあ。できれば、泡盛」
「アラ、泡盛いいじゃん、いいじゃん。なぜだか今日はイベリコ豚に島豆腐、ゴーヤがあるねん。ゴーヤチャンプル作っちゃうわねえ。フフン、美人の遊子さんはお料理も上手なのヨン」
アツと言う間にゴーヤチャンプルと明石のタコを使ったふわふわたこ焼きの二品が並んだ。
「イヤア、美味いっす」
「アラ、またそんなお世辞言っちゃって」
「ハイ、お世辞っす。。。いや、ホンネです」
「フフ、オモロイ人。あなたってなんだかすごく大きい人ね」
「ハイ、体重は360キロあります」
「そんなんじゃなく南国の大海原のように雄大で広大な感じなのよ」
「よう言われますねん。ヒマさえあれば海を眺めていますからね。ひょっとして私は沖縄の海に住むポセイドンではないかと思っていますねん」
「ポセイドン!かデカイわ、素晴らしいわ。私はヴィーナスよ。愛の女神」
「沖縄と日本とアジア、さらには世界を音楽でつなぐポセイドンになろうと思うています」
大阪の冬の空に宇久礼礼雄さんの瞳がキラリと輝いた。
。。。。。続かない。
キーワードサーチ
カレンダー
フリーページ