Shiny Night

Shiny Night

2006.06.23
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カテゴリ: 映画関連鑑賞記
今日、鑑賞したのは 『インサイドマン』

あらすじを聞いた時から、自分にはそそられる内容でそれにジョディ・フォスター、デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェンという有名俳優の共演とあって、なおかつこのサスペンス的な作品を監督するのが社会派作品で名を馳せたスパイク・リーと言うんだから、どんな作品ができるのか楽しみになったので観てきましたよ。

<ストーリー>
ニューヨーク・マンハッタンで銀行強盗が発生、犯人グループのリーダー(クライヴ・オーウェン)が行員・客を人質を取って立てこもった。
ベテラン捜査官だが公金紛失事件によって所内で窮地に立たされているフレイジャー(デンゼル・ワシントン)が名誉挽回も兼ねて現場に急行するが、事態は一向に進展せずに緊張が続く。
銀行の中では犯人グループが金庫の金に目もくれず、別の何かを探していた。
そんな中、銀行の会長に急遽雇われたやり手の女弁護士(ジョディ・フォスター)が強引に押しかけてくる。
彼女は「依頼人の『ある利益』を守るために」犯人グループに和解を申し込むが・・・。

さて犯人グループが探しているものは何か?
犯人がどのようにしてこの状況から脱出するのか?



正直、私のツボにはえらハマりましたです。


冒頭いきなり、犯人のクライヴ・オーウェンが今回の犯行を告白するところから始まるのですが、そこから人質・警察を誘導する犯人側の言葉や行動に隠されたトリック、ちょっとした行動に隠されたトリック、心理トリックを駆使した
もう怪し顔のウィレム・デフォーまでがトリックに見えてくるよ!きっと。
だから細かすぎて複数回観ないとわからないよ!きっと。

個人的にはこの作品は犯人側の行動に主眼を置くと見えやすくなる作品だと思います。
逆に書くと、警察側のデンゼル・ワシントンが狂言回しを演じているような感じです。

さてそんな細かいトリックを積み重ねていることはいるのですが、犯人の狙いは意外とあっさりとわかったりします。

そして大オチが正しく題名通りの『インサイドマン』なオチなのですが・・・
この大オチがものすごく弱いんです。
ただあそこまで細かく重ねたトリックは、全くムダにはなっていなくて、最後は「あ~、なるほど。」と納得できました。

・・・と、普通のレビューならたぶんここで終わるのでしょうが、 私は深読みします。

この作品、実は「スタイリッシュなクライムサスペンス」のように見せかけて、 スパイク・リー監督の確信犯的な「社会派エンターテインメント」作品ではないかと思うのです。

銀行に閉じこめられた人質たち・・・かといって、民族が違えば他者に対して奢り高ぶる者、同じ空間を共有しながら相手の顔すらあいまいにしか覚えていない他者との希薄な関係、犯人すら呆れるほどの残酷描写のゲームに興じる子供。

大オチの『インサイドマン』という意味だけではなく、
「人間の内に秘めた本性」=『インサイドマン』をも描いた作品 でもあるような気がして、私はなりませんが。


そんな私も実は2回観て、ようやくこの感想を書いた次第です。

<自己評点=8.0+(いやらしいほどの細かくも味のあるトリックに3.0)=11.0 (10点満点+α)>






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Last updated  2006.06.28 00:25:12
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