奥秋大樹バスリサイタル

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2022年09月29日

カテゴリ： Classical Music

上野 de クラシック Vol.73　奥秋大樹（バス）

2022年9月29日（木）11:00～12:00（10:30開場）
東京文化会館小ホール

バス：奥秋大樹　*第19回東京音楽コンクール声楽部門第3位
ピアノ：渡邊拓也

モーツァルト：オペラ『フィガロの結婚』より「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」
中田喜直：結婚
ロッシーニ：オペラ『セビリアの理髪師』より「陰口はそよ風のように」
ラフマニノフ：
　幻想的小品集 Op.3より第2曲前奏曲嬰ハ短調「鐘」（ピアノ・ソロ）

　6つの歌 Op.4より第4曲「歌うな、美しき乙女よ」
　オペラ『アレコ』より「全ての天幕は寝静まった」

ロシア民謡：黒い瞳

Encore
三木たかし：心の瞳

＊＊＊

奥秋大樹さんのリサイタルでした。
深く強靭なバス声で
東欧・ロシア系のバス声の感じです。
表現力も豊かですばらしいです。

彼の得意とするロシア語の歌をたくさん披露しました。

丁寧な説明付きでした。

＊＊＊
モーツァルト：オペラ『フィガロの結婚』より
「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」
"Non piu andrai"

　フィガロは声種、bass-baritoneでFachはリリック・バスです。

MC：（以下はメモをもとに記述。）
奥秋「（自己紹介）僕はバスです。バスは二面性がある声種です。ブッフォとセリア、ドラマチックな声。」

　しゃべり声もすっごいバス声です。

奥秋「このあと僕がバカなことをしたら、生温かい目で見守ってくださいｗ」

　結婚つながりで…

中田喜直：結婚

　メンデルスゾーンのおなじみの結婚行進曲（「夏の夜の夢」の中の曲）を演奏するピアノで結婚式の入場を演じる奥秋氏。ところが…
　まさにブッフォ！表現力がすごくて面白過ぎる。これはドゥルカマラやってほしいですｗ

奥秋「歌ってるときは落語をやってる気分ですねｗ　（中田喜直さんのメンデルスゾーンの結婚行進曲が不協和音で変化していく出だしを演奏して）不協和音…こういう結婚はうまくいかないですね（笑）。」

　彼の独特の「毒」が面白いです。バスってそもそも性格的に相当「毒」を持っている声種なのですよｗ。奥秋氏のシニカルな毒は笑いを誘発します。

ロッシーニ：オペラ『セビリアの理髪師』より
「陰口はそよ風のように」
Don Basilio - La Calunnia
Rossini Il Barbiere di Siviglia

すばらしい！繰り返しのヴァリで装飾歌唱、また超低音披露。

ラフマニノフ：
　幻想的小品集 Op.3より第2曲前奏曲嬰ハ短調「鐘」
（ピアノ・ソロ）

　ピアニスト、渡邊拓也さん、スタインウェイを大きく鳴らします。前髪が揺れるのがかっこいいです。

ラフマニノフ：聖なる僧院の門の傍らに

MC
奥秋「聖なる～はラフマニノフが17歳の時に作曲した。オーパスがない。」

ラフマニノフ：6つの歌 Op.4より第4曲「歌うな、美しき乙女よ」

MC
奥秋「「歌うな、美しき乙女よ」はプーシキンの詩が元。現ジョージアの娘への思いを歌った曲。

　この曲は先日の日本音コンで歌われていた曲です。
　奥秋さんの声は重く暗めのロシア歌曲にもぴったりです！

MC
奥秋「日本で歌う人はあまりいないが僕は岸本力先生に習った。」「次の2曲はシャリアピンのレパートリー」「先日、おまえバスなのによくしゃべるな、話が長いよと言われた」「ひとつだけ言わせてください、２つかもしれないけど。『黒い瞳』の作詞はウクライナ人で作曲はドイツ人なんです。」「アレコはラフマニノフがなんと18歳で書いたオペラです。」

ラフマニノフ：オペラ『アレコ』より「全ての天幕は寝静まった」

　すごい迫力です！

ロシア民謡：黒い瞳

　すごい声です。まさにバス。オペラティックに歌いました。ホロ様がよく歌っていた（涙）

奥秋さんは流暢なロシア語で「戦争反対」「戦争をやめよう」としゃべった。

お疲れ様でした！

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