めしやら釣りやら

めしやら釣りやら

南信州迷走記






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* 平成12年だから今から5年前の話です。 *
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* それまでの5年程は、毎年GWには2泊以上のツーリングに出掛けてました。 *
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* 椎間板ヘルニアとのお付き合いが始まり、それ以降は旅に出ていませんでした。 *
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* とあるHP。バイクで世界を旅している記録がありまして、自分も書きっぱなしになっている記録があったっけな~ と言いながら、今日から多分1ヶ月半位。だと思う(笑) フリーページでアップしてゆきます。 *
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* 長丁場になりますがどうぞ最後までよろしくね (^^)v 2005/8/24 *
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*                    ☆南信州迷走記☆ *
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* 5月4日。朝、旅の支度がまだぜんぜんしていない。旅に出る事は毎年恒例になっているので、今年も出かけるには出かけるのだが、気分がぜんぜん乗ってこない。結局午前中を旅の支度に使い、昼飯を食べ1時に美並を出発した。 *
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* 天気もよく暖かい。美濃市から県道に乗り、美濃加茂へ。この辺りは新緑もだいぶん進みもう初夏の様子。バイクに乗るのはほぼ1年ぶり、そういえば、去年の連休に “蓮華温泉をめざしたが雪で行けなかった旅“ 以来ということがわかり愕然。仕事中心で毎日が過ぎていくと大切な事を忘れてしまいがちでろくなことがない、これからはあまり仕事熱心にならない様にしようと反省。 *
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* 美濃加茂の街に入る手前で国道418号に乗り八百津町へ。街中から峠を越えると八百津町久田見である。まだバイクに体が慣れていないので少しビビリながらの峠越え。この辺りは下界より幾分寒く、まだ葉桜。 *
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2000年5月4日 その2

勤め始めた頃に、仕事でこの辺りの家に伺ったことがある。
慣れない勤めと一人暮らしで滅入っていた僕は、どこか故郷を思い出すような景色と、親切にしてくれる人達に心すくわれた事を思い出す。
あの頃から9年程たち、新しい道路が出来ていた。
久田見の中心地を通り抜けていた細くすれ違いに困るような道の変わりに、2車線のきれいな道路が畑の中に伸びていた。
これでは本当に素通りだけの町になってしまうなーと思いながら
“すまぬすまぬ”と素通りしてしまった。山の中をうねうねと走り、やれやれと山道を降りてくるとすぐ眼下に木曽川の流れが・・・。
武並橋のたもとで一服。ぴーひょろろろ、とんびが舞い、うぐいすが鳴く。
カメラを取り出し思わずぱちり、またぱちりと写真を撮った。
時計を見ると3時半。そろそろ今日のキャンプ地を探しながら走らないと・・・。
2005-08-24 18:32:282005-08-24 18:33:05







2000年5月4日 その3

旅に出かけた時のキャンプ地はいつも河原とか公園などですることにしている。
今はバイクの旅でもキャンプ場を使う人がいるみたいだけど、独り旅がしたくてわざわざ出かけているのにキャンプ場では・・・。
しかし、このキャンプ地を探すというのは結構骨が折れる。3年前のこの時期も旅をしていたがその時の悪夢が蘇る。

その時は富山から国道8号線を糸魚川方面に向かっていたのだが、あの辺りは断崖絶壁という地形でテントを張るところが無い。
おとなしく富山辺りでキャンプ地を探せば良かったのだが、なんとなく探しそびれ、どんどんバイクを走らせてしまった。
糸魚川から白馬方面へ向かいだした頃にはもはや日も暮れ、天気もあやしくなってきた。
まあこの辺かなと思いキャンプ地に選んだのは姫川の草一本は得ていない河原。
雨も降り始めてきたので急いで荷物をほどきテントを張り、荷物を抛り込み、自分も中に潜り込んだ。

食事を済ませ一息入れていると突然テントが捩れるような風が吹き始めた。
雨も強く降り出しまるで台風が来ているかのような荒れ荒れの天気。
少々ビビリながらも“糸魚川だからな”と訳の判らない事を言っている内に先ほどの
“草一本はえていない河原”と言うのが本気で気になってきた。

要するにここは暴れ川で、川の水が増えると何もかも根こそぎ流し去ってしまう河なのだ。
そういえば河原一面に転がっている石も角がナイフのように尖っているものばかりで下流の河原とは思えない様子である。
“キャンプ中のライダー、鉄砲水に流され日本海へ”という新聞の見出しが頭に浮かぶ。
夜の8時頃だったと思うがテントを撤収しトコトコとまたバイクを走らせた。
2005-08-24 18:33:36







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* 2000年5月4日 その4 *
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* 夜の松本街道は本当に真っ暗。そして寒い。 *
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* どこか適当なところは無いかなと辺りを見回すが街灯などは無くバイクのヘッドライトでは周りに何があるか見当がつかない。 *
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* 殆ど一晩バイクを走らせびしょぬれのヨレヨレ姿で松本までやって来た。 *
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* 途中何件かのラブホテルがあり雨と寒さで恥も外見も無くなっていた僕は“この際、雨と寒さが凌げるならば” *
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* と例のカーテンをバイクで潜ってみたがこの時期はどこも満室である。 *
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* “チクショー・・こんなにヨレヨレになっているのに おまーらは! おまーらは!! ・・・” *
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* 等と呪文を唱えながら目に付くホテルのカーテンを潜りまくった。 *
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* 結局、どこも満室。 *
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* 明け方近くになった頃、松本インターの近くまでやってきた。 *
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* びしょぬれヨレヨレ姿でビジネスホテルに頼み込み、なんとかそこのロビーで休ませてもらう事ができた。 *
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* ただし、泊り客が起き出す前に出発してくれと・・。 *
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* コノヤロ! と言いたい所だが、 *
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* この時は背にも腹にも換えがたいほど『乾いたところ』がありがたかったので、 *
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* すんませんすんません、と言いつつありがたく休ませてもらったのだ。 *
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* 2000年5月4日 その5 *
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* 今回の旅もこれから峠越えが控えており、シチュエーションとしては3年前のこの旅と似ているため、 *
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* 魅力的なキャンプ地が目についたら、うんもすんも無くテントを張ろうと思い、コンビニで食料を買い込む。 *
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* バイクの荷台はシュラフ・テント・きがえ・雨具・食器・調理器具などがくくり付けてある。 *
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* 買出しの量はあまり多く出来ないのが常である。 *
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* 大抵はパン・乾燥パスタ・パスタソース・粉スープ・バター・ベーコン・タマネギ(1個)・きのこ類・果物。 *
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* それでも、ほとんどの場合おいしくいただける。 *
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* パンが余れば、翌朝や昼に食べる。 *
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* 必要なものを必要なだけ手に入れ、残さずやり繰りして *
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* 余分なものを買い込まない。 *
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* これは大変きもちいい感覚である。 *
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* コンビ二を出、急いでバイクに跨る。 *
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* 中津川の町におさらばし、馬篭峠をめざした。 *
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* 峠を越えると温泉がいくつか有るのでその辺りでテントを張ればいい。 *
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* 食事をして温泉に入ってテントでゆっくりくつろごうと、いきあたりばったりの旅にしては贅沢すぎる妄想を思い浮かべながらバイクを走らせたが *
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* 現実はそんなに甘くはなく、 *
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* 理想と折り合いがつかないまま温泉街を通り越してしまった。 *
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* 国道256号線を南下し昼神温泉も通り抜け?伊那の街中をウロウロする。 *
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* もうとっぷりと日も暮れて対向車もヘッドライト点け走っている。 *
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* “どっ、どこかいい所は”と少々焦りつつようやくこの晩キャンプをすることになる下條村にやってきた。 *
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* 2000年5月4日 その6 *
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* 温泉施設の近くにここ以外平らであまり人目につかないところがなく “まあいいっかぁ~”と言いながらテントを張ったのは・・・ *
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* 周りにプレハブやユンボ、切り出した大きな石が転がる、 *
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* すなわち資材置場であった。 *
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* 丘の上に温泉が有り、露天風呂から飯田の町灯りを見下ろしながら湯につかる。 *
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* 空には満天の星でキャンプ地が資材置場ということを除けば大変いいキャンプ初日である。 *
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* お湯の温度も熱すぎずぬるすぎずで、ぼ~っとできるのもありがたい。 *
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* GWであり、家族連れが多い。 *
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* バイクで来ているのは僕ぐらいで、周りが適度に騒々しいが不思議と落ち着く。 *
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* 湯船につかり、熱くなると出る。 *
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* 素肌を夜風がくすぐるように撫でていく。 *
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* とても気持ちよく、眼下の街明かりを見ながら、しばらくそのまま夜風に吹かれていた。 *
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* ビールを買いテントに戻る。 *
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* ベーコンとえのきをアルミホイルに乗せバターを乗せる。 *
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* こしょうをふりかけホイルを包み鉄板代わりのアルミ食器に載せストーブで蒸し焼きにする。 *
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* しばらくすると “じゅ~う”という官能的な音がしてきた。 *
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* 頃合を見計らってホイルの包みを開けしょうゆをたらすと出来あがり。 *
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* ビールを飲みつつこいつをつつく。 *
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