パクス・ジャポニカ Vol.2

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2013/08/24
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カテゴリ: 東海道五十三次
畑宿
東海道箱根宿畑宿 (9) (500x375).jpg


東海道箱根宿橿の木坂 (500x375).jpg
橿の木坂
「東海道名所日記」には「けわしきこと 道中一番の難所なり」とあり、「おとこ かくぞよみける」として、 灰色ウサギさんのコメント にもあったようにこう書かれていたそうです。
「橿の木の さかをこゆれば くるしくて どんぐりほどの 涙こぼれる」


橿の木坂を越えると須雲川沿いを行くようになり、現在は「須雲川自然探勝歩道」が旧街道を踏襲していました。
東海道箱根宿須雲川自然探勝歩道 (500x375).jpg

東海道箱根宿須雲川自然探勝歩道山根橋 (500x375).jpg
山根橋

東海道箱根宿須雲川自然探勝歩道 (5) (500x375).jpg

東海道箱根宿須雲川自然探勝歩道甘酒橋 (500x375).jpg
甘酒橋
まさに山を飛び、谷を越えといった感じですが、当時の箱根坂で活躍していたのが「雲助」です。



雲助になるには三つの条件があって

まず一番目、力が非常に強いこと
そして二番目、荷造りが上手いこと
さらに三番目、歌が上手いこと

だそうです。

一番目は当たり前と言えば当たり前で、いきなり非力な雲助に登場されても困ったものです。
それでもこの箱根の坂を生業とするには、並大抵の体力では無理かも知れません。
二番目については、荷物を見れば誰が荷造りをしたかがわかったそうで、箱根で荷造りをしたものは、京都に着くまで荷物が壊れなかったそうです。
三番目は意外ですが、箱根の厳しい山旅も、随分楽しい遊山になったのかも知れません。


そんな多才な雲助たちが活躍した箱根の坂は、1つの坂を越えれば次の坂があるといった感じで、名前を変えながら次々に続いて行きました。

東海道箱根宿猿滑坂 (500x375).jpg
猿滑坂



東海道箱根宿追込坂 (500x375).jpg
追込坂


追込坂を登り切ったところで古風な建物が見えてきて、「甘酒茶屋」に到着しました。
東海道箱根宿甘酒茶屋 (2) (500x375).jpg
当時は箱根だけで9軒の甘酒茶屋があったそうですが、現在残っているのはこの1軒だそうです。

東海道箱根宿甘酒茶屋 (500x375).jpg
車道にも面して駐車場もあり、ドライバーもハイカーも一息ついていました。


甘酒茶屋で一息つくと、石畳の雰囲気も変わって来て、元箱根が一段と近くなってきました。
東海道箱根宿元箱根旧街道 (500x375).jpg



その元箱根近くの旧街道沿いに「お玉観音堂」があり、箱根関所の関所破りをして処刑された少女、お玉を祀った観音堂です。
東海道箱根宿元箱根お玉観音堂 (500x375).jpg

なぜお玉は関所破りをしなければならなかったのか、詳しいことはわかりませんが、少なくとも旧街道の片隅には、少女が命を懸けた歴史の跡が残っていました。
東海道箱根宿元箱根お玉観音堂 (4) (500x375).jpg


そのお玉観音堂から見ると、二子山の山容がよく見渡せました。

ところで、これまで「上二子山」と「下二子山」の2つで「二子山」だと思っていました。
よく見てみると、上二子山と下二子山がそれぞれ双耳峰になっていて、全部で「四子山」になっていたようです。
東海道箱根宿元箱根お玉観音堂二子山 (500x375).jpg
左が上二子山で右が下二子山

こちらが上二子山
東海道箱根宿元箱根お玉観音堂上二子山 (500x375).jpg

そしてこちらが下二子山
東海道箱根宿元箱根お玉観音堂下二子山 (500x375).jpg

現在は上二子山、下二子山ともに自然保護のため入山が禁止されています、

これまで箱根の山を歩いていて、「どうも二子山が多いな~」と思っていたのですが、「実は四つ子だったのね」と、ようやく謎が解けました。


お玉観音堂を過ぎると権現坂の緩やかな登りとなり、いよいよ元箱根も近くなってきました。
東海道箱根宿元箱根権現坂 (2) (500x375).jpg
権現坂
当時の旅人たちも、ここから芦ノ湖を眺めて一息ついたと言われています。


そしていつか見たことのある木製の歩道橋を渡ると、箱根の杉並木の中へ飛び込んでいました。
東海道箱根宿元箱根杉並木 (500x375).jpg
こちらも「いつか来た道」です

ようやくここで東海道がつながりました。
箱根宿杉並木.JPG
箱根宿の杉並木(2010年2月)

東海道箱根宿の関連記事
東海道箱根宿(元箱根)(2010年2月)→ こちら
箱根関所(2010年2月)→ こちら
箱根外輪山(箱根峠~湖尻峠)(2012年12月)→ こちら





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最終更新日  2022/04/05 04:07:58 PM コメント(2) | コメントを書く


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