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2007年09月05日

ローランド6年ぶりの音源モジュール：SonicCell

テーマ：楽器について♪(3627)

カテゴリ：オーディオ

バック・トゥ・ザ・フューチャーのシリーズ３部作を３夜連続でやっていて，今夜で完結する。勧善懲悪・ご都合主義のハリウッド娯楽映画の典型といえる作品だが，やはりなつかしい。パーキンソン病のためもう映画でその姿を見ることができなくなったマイケル・J・フォックスの好演や，科学者ドクに扮するクリストファー・ロイドのオーバーな演技が素敵。

1955年のダンスホールのステージでマーティが1985年では最新の音楽であったエドワード・ヴァン・ヘイレン（リンク先でヴァン・ヘイレンのJumpが試聴できます）ばりの速弾きを披露し，観客を唖然とさせる場面がある。「今は雑音に聞こえても，子供たちにとっては違う」というせりふが印象的。しかしその音楽も2007年の今では古臭くなってしまっているところが何か切ない。

そのあたりも含め音楽の使い方も効果的な映画だったが，あの有名なテーマ曲（リンク先で３のエンドクレジットでのアレンジが試聴できます）のMIDIデータがハードディスクにあったことを思い出し，久しぶりにアンプのセレクタをRoland SC-8820に切り替えて聞いてみた。

使ったプレイヤーは TMIDI Player 。このように演奏中に使われている音色をモニタでき，リアルタイムで変更させることもできる。MIDIデータは昔music.jpで購入したもので，打ち込みはプロが行っているため，オーケストラもかなりリアルに聞こえる。他にチック・コリアの名曲Spainのアコギアレンジを聴いたが，一聴したら生の音かと思うほど良く出来ていて改めて驚いた。今ではMIDIデータを公開されているところも少なくなってしまったが， MUSIC eCLUB などではまだデータが売られているようだ。Spainもあるが，同じデータではない。

以前にも書いたが，今では外部MIDI音源を持っている人も少ないのだろう。当時のローランドやヤマハの音源互換のデータをまともに聞きたければ，中古で音源を買うか，この VSC-MP1 バーチャルサウンドキャンバスマルチパックなどのソフトウェア音源が必要になる。このあたりのコンピュータミュージックの変遷については Wikipedia がよくまとまっている。

今ではコンピューターで音楽をいじって楽しみたいという人は Pro Tools などを買うのだろう。元々あるデータを切り貼りするだけで，手軽にオリジナルな音楽が作れる。MP3に圧縮すればそのままネットで公開でき，MIDIデータのように再生環境によって音が変わる心配もない。

このように，パソコンの急速な高性能化によりその必要性が薄まってきている外部MIDI音源だが，最近ローランドから気になる製品が出た。SD-90以来６年ぶりとなる音源モジュール SonicCell だ。単なるMIDI音源モジュールではなくオーディオインターフェイスやプレーヤーとしても使える汎用性の高い製品のようだが，個人的に気になるのがやはり内蔵音色。

オフィシャルHP には「ソフトウェア・シンセサイザーでの再現では高いPCパワーを必要とするピアノ、エレクトリック・ピアノ、オルガン、ストリングス、ドラムなどのアコースティック・サウンドの充実に力を入れ、従来機以上のハイ・クオリティな音色を数多く搭載。」とある。ただ当然ながら，この記事にあるように以前のGS規格とは異なる音色配列のようなので，SC-8850用のデータなどはうまく演奏されないだろう。

これ１台あればいろいろいじって楽しめそうでちょっと欲しいが，ローランドには個人的にはSC-8850完全互換のソフトウェア音源も作ってもらいたい。当時最高峰のMIDI音源も今ならソフトウェア音源にできるはず。あまり需要がないだろうから無理だろうけど・・・。

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