ぽれぽれ

やっと産める!?


午前5時過ぎだった。
『よし子宮口全開、産めそうだ』
『分娩台にするからそこのソファで待っててね』
助産婦さんや看護士さんが慌しく準備。

『やっと産める~』
嘘のように目がさえてくる。嬉しかった。

ベッドに寝て、いきみ逃し。

『ご主人は隣の部屋でこちらの服を割烹着のように着てくださいね』
手術着のようなものを渡される。

その後、分娩台にきた夫は
『小さくて前がしまらん』と不安そう。
『それでいいんじゃない?』自分のことで必死で適当に答える私。

『!!!…ご主人…前後ろ、逆ですよ』
助産婦さんは必死で笑いをこらえていた。

慌てていたパパは前後ろを逆に着てしまったらしい。
きれいに前で3つ蝶結びができていた。

もとい、着替えて分娩台へ。

頭のあたりに夫が立つ。
『今度の陣痛の波でいきみますよ~』
助産婦さんのアドバイスで頑張る。

『さぁ、がんばってね~』

頭が出ているが赤ちゃんの体が大きくて
肩がひっかかってしまったらしい。
廻旋異常?

主治医が『吸引つかうよ』
なんだかトイレがつまった時のような器具である。
もう、何でも使ってください~っ、そんな気分。

ひっぱった!

『ホギャーホギャー』

分娩台に横たわって約1時間…
午前6時6分、3710g、51.9cmの瑞喜と初対面★

イラスト4





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