行雲流水~托鉢日記~

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2007年02月19日
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一昨日は徹夜したので昨夜は少々寒かったが、なんとか眠れた。それでも、夜中に何回かは目が覚めた。


初めて地ベタで寝てみて、一番の印象は夜露の多さだ。
これは湿度の高い屋久島だから特別だったのかもしれないが、寝袋の中は濡れたように水っぽいし、下に敷いた合羽には水滴が出来ていた。外に置いていた紙類はシワシワになっていた。
少々、夜露というものを侮っていたようだ。



外はだいぶ明るくなってきていた。
そこでタンカンを食べて出発だ。


昨日のお陰で既に足が痛い。足の付け根がズキズキするが、歩き始めたらだいぶ和らいでくれる。


今日はすこぶる快晴だ。

歩き始めて数分後にまた車が止まって話し掛けてくれた。顔を見ると昨夜、最後に忠告を下さった方だった。
道端で少し会話をして、ビニール袋いっぱいのタンカンを頂いた。本当にありがたい事だ。



さて、屋久島灯台を過ぎると西部林道だ。
忠告通りの細くて暗い道。
この地域は、屋久島一周のコースの中で唯一の世界自然遺産登録地内である。


そして、野性の動物に何度も出くわした。
屋久鹿と屋久猿だ。共に体は小さい方だと思う。

私に気付いた瞬間は少し警戒するが、こちらが立ち止まったりゆっくり動いたりすれば、気を許してくれるようだ。
とはいっても、鹿はある程度の距離に入ったら逃げてしまった。
でも猿は私の足元で毛繕いを続けてくれた。
屋久猿は本当にかわいい。体格が小さく毛がふさふさしていて、何より色が良い。白銀に近い茶色だった。
京都の嵐山で会った猿達は目が合うと襲い掛かられそうになったが…
屋久猿に一目惚れだ。


西部林道を抜けて、遠目で大川滝を眺めてたところあたりで、湧き水を飲んだ。
こうやって歩いていると、水の有り難みが増す。


歩き始めて五時間ぐらいでやっと集落に出た。
そこでそば屋の看板を見付けて寄ってみる事にした。

外観は普通の民家のような感じだったのだが、入ってみると木目が綺麗で温もりのある木材をふんだんに使った立派な空間だった。
『注文して30分後に出来ます』という注意書きに島の暮らしを感じつつ、背中の曲がった老婆に天丼とかけそばを注文した。


ちょっとした贅沢を堪能して再び出発。


それから一時間ほど歩いていたら、どうも具合が悪い。胃がもたれたのか。
我慢して歩いていたが、どんどん悪化してきて吐き気に変わってきた。
ただでさえ、もう足のあちこちが痛いのに、吐き気までしてきたらどうしようもなく辛い。
何度も腰を下ろして休憩したが、どんどん悪くなる。
しまいには道端でしゃがみこんで思いっきり吐いてしまった。しかも、唾には血が混じっていた。
一回吐いてしまえば、かなりすっきりして歩きだした。
だが、暫らくすると再び吐き気がして結局はまた吐いてしまった。
そして気を取り直して歩き始めたが、三回目の気配がしてきた。しかも、軽い目まいと手足の先が痺れてきた。
これはもう限界だと思い、日も暮れかかった事だし、空き地も見付けたので、今日はここまでとした。

寝床を見付けて三回目を吐いてすぐに寝た。
が、寝付けない。車道のそばで車がうるさいのもあるが…


今日のこの吐き気は、食当たりなのだろうか。明日に残したくないなぁ、と思う。

さて、いろいろ考えてもしょうがない。綺麗に光る星達を眺めながら寝よう。





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最終更新日  2007年02月26日 20時37分04秒 コメントを書く


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