行雲流水~托鉢日記~

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2007年02月22日
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ベンチのような所の上で寝れば、夜露から逃れられる事が分かった。


さぁ、今日も夜明けと共に目が覚めた。
早起きは気持ちがいい。特に外だから尚更だ。


今日は歴史民族資料館に行って、後は午後一時半のフェリーまで未定だ。

資料館が開くまでまだかなり時間があるので、近くを散歩して、神社巡りをしてきた。

途中、登校する小学生達の元気な挨拶に、微笑ましさを感じて歩いた。


小さな神社の縁側に腰掛けて休憩。

なぜか神社が好きだ。
お寺みたいに拝観料を取る訳でもないし、それでいて崇高な空気が漂っている。

ここでジーっと黙っているだけで気持ちが良いもんだ。


気が付けば九時。

役場の前にある資料館へ行ってきた。



昔の宮ノ浦岳は神の住む場所として崇められていた。
故に、伐採など人が手を加えてはならない地であったらしい。
しかし、平地の少ない屋久島では食物に困った。
薩摩藩とは交流があったものの、年貢として納める物もなく、貧しい生活を強いられたようだ。
それを見兼ねた一人の僧が島の人に、屋久杉を伐採してそれを年貢として納めてはどうかと提案し、それから屋久杉伐採が始まったらしい。
太いのに縄文杉のような木が残ったのは、製材するには形が悪かったからだそうだ。

その他にも、島の様々な話を聞いて資料館を後にした。


役場の前を通ると『世界の屋久島展』という催し事をやっていたので、覗いてみることに。

全国から出展された屋久島の絵が飾られていた。
様々な技法で表現されていたのが面白かった。



さて、まだ時間はある。

川辺に腰掛けて、屋久島の数日間を思い起こした。

歩いた。

野宿をした。

沢山の人と出会い、温もりに触れた。

もののけ姫の森、縄文杉。

どれもかけがえのない大切な事なので、読みにくくなってしまったが、事細かに日記に残した。

自分に課せた事を成し遂げ、十分な達成感を感じるが、一つ、気になる所がある。

独り善がりではなかったか。

という事だ。

こちらからお願いしたのにも関わらず、最後に相手さんからお礼を言われたり。
『頑張ってね』とか『よし、私たちも負けずに頑張るか』と言って下さったり、食物などの御布施を頂いた事から考えれば、私も何かしらの何かを皆さんに与える事が出来たのかもしれない。

『托鉢僧はその姿が説法となる』や『托鉢僧は法の施しを与えている』と聞いているし、実感もしている。

この屋久島行脚もそれに近い所まで出来たと思うのだが…

まだ腑に落ちない。

もっと人の為に何か出来たのではないか。

更に踏み込んだ人との関わり合いがあったのではないか。

そもそも、本当に人に何かを与える事が出来たのか。



一個、山を越えたと思ったらまた次ぎなる山が現れた。
しかも、最初の山より険しいようだ。

まったくもって留まる所が無い。

だから辛い。だから楽しい。


自分の中に生きがいが有る。
私の周辺がどう変わろうとも、私の生きがいの本質は変わらない。

死ぬまで続けられるのだ。

いや、ひょっとしたら…

本当に死ぬまで真っ向に貫いたら…

死んでからも続くのかもしれない。



さぁ、船が来た。
帰るとしよう。

ここで自分は大きく成長出来た。

ありがとう。





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最終更新日  2007年02月28日 21時25分09秒 コメントを書く


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