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うちの先生はとてもカッチリと弾かせることで有名だ。絶対テンポを崩させない。だから多少ふにゃらっとした演奏でも上手く聞こえる。それでも時代の流れか三四年前に比べて途中で止まる子、指の回ってない子が目に付くようになってきた。以前は低学年は全員カンペキ!って感じだったのだが。ボンの前の子がかなり目立つミスをして弾き直しを繰り返した。あーあ・・
次はボン。だっだっだっと大股で出てきてびょこっとお辞儀して座る。緊張してる・・。
最初にちょっと弾き掛けて戸惑って、また弾きはじめた。スタインウエイのピアノ、かなり感触が違うのだ、と本人も後で言っていた。去年も一昨年も平気で弾いてたんだけど。
練習よりかなり抑え目のテンポで慎重に弾く。うんうん、ちゃんとスタッカートも切れ味よし、強弱もちゃんとついている、クライマックスの和音も外さず弾いた。あとは収束していくのみ・・・
そこで、はっとつっかえて、止まった。ここ二週間ほどはっきり止まったことはなかったのに。すぐに弾き始めて終了。全体としてはまあまあ、良い演奏だったか。
ボンのちょっと呆然とした顔のお辞儀がかわいそうだった。あの鋭い演奏を弾かせてやりたかった。
帰ってきて「止まってしまった。しっぱいした・・」としばらく言ってたが、すぐ立ち直った感じで遊んでいた。でも夜寝るときに(眠くなると機嫌が悪い)「あんなんボンは5点や。全然ダメや!ボン、来年もあの曲弾く!ううぅぅぅっ~」と泣いた。
来年も・・・。ボンは悔し涙を流して、ピアノを続けたいと言った。本当は成功させてやりたかったけど、これもすごい成長だ。だけど、苦いなあ・・。花ちゃんよりずっと真剣に練習していたのに・・。
で、花はどうだったかと言うと、
5年生がずらーっといる教室なんだけどみんなそれぞれによい演奏をしましたが、花ちゃんはパーフェクトでした。練習で一回も聞いたことがないような、音の間違いもない、強弱もきちんと、歌い上げる所もきれいに、指も細やかに回った演奏でした。
ひとり小柄な花ちゃんはロングドレスがよく映えて、皆さんに「とても姿が綺麗だった、おともきれい、うっとりしたわ!」と盛大にほめていただきました。
私も嬉しかったよ。でもさぁ・・・
あんた、本当に本番に強いよね。
真剣に練習しなくちゃ!と思った日はあったのかな・・。
お母さんに言われるから弾いていただけじゃないよね。
この曲も、先生が「ここをフォルテ!」「ここは静かに!」と言うからその通り弾いてたんじゃなくて、曲想を感じながら弾いてたんだよね。ね?
ホントの所はわからないです。花ちゃんの内面までは。
努力が報われなくて、さほど努力しなかった者が本番にキメて褒められる。
ああ~これも人生というのでしょうか~
また時間のある時に発表会の雑感を書きます。