2003年9月
ベア・クロッシング・カベルネ・メルロー(2001) 2003/09/01 自宅にて 今日のワインは、楽天では売っていない?ワインです。 (楽天で「ベア・クロッシング」で検索してヒット無し) セブン・イレブンで、可愛い「コアラ」の黄色いエチケットを発見し、カベルネ・メルローの文字もあったので、衝動買いしたもの。(^^;) 南オーストラリアは、アデレード近郊にDr.アンゴーヴ?(この読みで正解なのだろうか?)が100年以上前に開いたワイナリーのモノで、開墾当時は回りにコアラが沢山生息していたとのこと。その後減少の一途を辿るコアラを守ろうと、アンゴーヴ?さんが オーストラリアコアラ基金 に協賛して創ったのがこのワインだそうです。(ボトル裏の解説より) なるほど、エチケットは、コアラがよく道路を横切る場所に掲げられている注意標識なのだ。(カワイイです) 開栓してみて驚いたのは、オーストラリアのワインに時々ある「プラスチック栓」。 エチケットに合わせた黄色の栓もなかなか可愛いです。 香りは開栓直後から薫り、フレッシュな果実香が支配的で、樽のニュアンスはほとんど感じられません。(裏の解説に「subtle oak」と書いていますが、本当にその様です) お味の方は、安価なワインに多く見られる「コンクリートに水を打った時のような香り」が僅かに見られますが、ボディーはなかなかしっかりしており、「元気な」オーストラリアのワインの特徴である、ちょっとユーカリ臭い香りも楽しめるなかなか上質のものです。 甘みより酸が少し勝っているのは、そういう香味設計なのだと思います。(決してバランスが悪いわけではないので) カジュアルな食事と合わせ易そうなHP:6+ 1200円という価格を考えるとまずまずのワインだと思います。 何より、ボトルも栓もお味も、すごく「微笑ましい」のが良いです。(^^) 裏技を使っても美味しそう! |
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オーパス・ワン(1997) 2003/09/03 ヒルトン名古屋客室にて 学会で名古屋に行ってました。 お世話になっている先生方へのご接待?も兼ねて、オーパス・ワンを開けました。(^^) オーパス・ワン・・・もはや説明不要かもしれませんが一応おさらいをしておきますと・・・ 1979年、ロバート・モンダヴィ とシャトー・ムートン・ロスチャイルド の故バロン・フィリップとのジョイント・ベンチャーで生まれた、ボルドースタイルでありながらボルドーを超えることを宿命づけられて産まれたカリフォルニアのスーパー・プレミアム・ワインです。 「オーパス・ワン」とは「作品番号1」の意。 モンダヴィとムートンの初めての協作であり、全てのワインのNo.1となるのだという志がその名前に現れています。 ワインの「約束の地」ナパ・ヴァレー、中でも秀でたテロワールであるオークヴィルの最良区画がオーパス・ワンの為だけに与えられていて、1991年に完成した、今やナパの観光名所?にもなっているUFOが着陸したかのようなワイナリーで、モンダヴィとムートンの叡智を集結し、研究を繰り返し、その上であくまでも「自然」にワインメイキングを行っている姿には感動してしまいます。 (モンダヴィの自伝「最高のワインを目指して」をお読みになることをお勧めします) 前置きが長くなってしまいました。(^^;) コメントです。 ボトルは重い変形ボトル、当然しっかり上げ底。 コルクは長く上質。 ・・・当然ですね。 開栓直後から、馥郁とした香りが立ち、僅かの時間で部屋を満たします。(凄い・・・) 色は若々しい赤紫のニュアンスを残しながら、濃く、深く、透明感に満ちたもので、「高級感」に満ちあふれています。 香りは・・・筆舌に尽くしがたいものです。(この香りがオーパス・ワンの真骨頂ですね) しっかりとした樽の香りは、まだ若いせいで「ミルキー」には至っていませんが、ハッキリとしたバニラ系の甘い魅惑的なもの。 複雑なスパイス、タバコ、コーヒー、チョコ・・・黒いベリー、トリュフ、スミレ等々、まさに「筆舌に尽くしがたい」です。(^^;) 肉感的なボディーなのですが、薄い絹のショールのような滑らかなタンニンを纏っていて、全くアタックを感じさせませんし、スッキリとした酸味の隠し味を伴った上品な甘みが口腔を長い時間支配します。 流石のHP:10- オーパス・ワンが最もオーパス・ワンらしいのは、甘みと樽香の調和の末の「ミルキー」のような香りだと思っているとしのすけとしては、97年はまだまだ飲むには早すぎました。 今飲むのなら、少なくとも94年 か95年 でしょう。 とは言え、素晴らしい方々との楽しい会話と申し分のない最高のワインで「至福の時」を味わわせて頂きました。 神様、ありがとう! |
ベア・クロッシング(2001) 2003/09/05 自宅にて 夕刻、名古屋から帰宅しました。 飲み残していたベア・クロッシング(2001)があったので、裏技、それも以前hishikiさんから教わった「コーヒー」添加を試みてみました。(^^) 2003/09/01に開けていたカワイイベア・クロッシング(2001)、僅かに酸味が強くなっていましたが、まだまだ持ちこたえてくれていました。 それに、小さじ1パイのブラントンと、ネスカフェ・エクセラ(ロースト香が強いので好き)をパラパラと加え、かき混ぜて静置すること数分。 冷蔵庫から出したばかりでしたので、初めは少し甘みが引っ込んで酸が立っていましたが、時間と共にほんのりと甘みが顔を出し、バーボンの樽香と香ばしいコーヒーの香りが落ち着いてきて・・・なかなかイケル!(^^) これ、絶対お勧めです! オーストラリアよりも、カリフォルニアのカベルネで試されると、なお良いのではないかと思います。 hishikiさんに感謝のHP:8 6+が8にジャンプアップしました。 コーヒー、凄い裏技です。 ソムリエのhishikiさん、凄い情報ありがとうございました! m(_ _)m |
裏技
ベリンジャー・ストーンセラーズ・カベルネソービニヨン(2000) 2003/09/07 自宅にて またしても・・・新しい裏技です。(^^) しっかりしたカベルネでも試してみました。 ボトル当たり、大さじ1パイ半のブラントン と、ネスカフェ・エクセラ をひとつまみ入れ、デキャンティング。 大変美味しゅうございました。(^^) HP:7+ まだ、開栓後間もないのと、バーボン&コーヒーがワインと十分馴染みきっていないので、今日のところはこの程度とします。 が、恐らく明日はもう一段上に上がっていることでしょう。 ウシシシ。(^^) |
Ch.ヴェルディニャン(1997) 2003/09/10 自宅にて 今日のワインは、Ch.ヴェルディニャン(1997)です。 このワイン、サン・テステフの2Km程北にあるサン・スーラン・ド・カドゥルヌ村(オー・メドック)のクリュ・ブルジョワ。 残念ながら楽天では売っていないみたいです。(^^;) (エノテカの 楽天でない方のHP で購入出来ます。) 以前(05/24)も書きましたが、エノテカのHPで激誉めだったので購入したものです。 「もう3年程待っても面白いかも」といった旨のコメントをしていたのですが・・・待ちきれずまた開けちゃいました。 コルクはさほど長くなく、あまり長期の熟成を意図していない造りです。 開栓直後は香りは閉じ気味。 それでも注意深く嗅ぐと、乾いた砂のような香りの後から、黒い果実の香りとユーカリ、スパイス、深煎りのコーヒー、しっとりとした樽香が徐々に立ってきます。 醤油?のような香りも感じます。 色は、エッジに僅かに熟成色が出始めていています。 熟成感が出始めている割にはタンニンは未だ暴れ気味で、 サンテステフ に通じる酸の立った強い渋みが少し気になります。 甘みは弱いので、チーズ等と一緒に高めの温度で飲む方が宜しいでしょう。 (ちなみに今日のマリアージュはポークソテーでした) ボディーはしっかりしているのですが、甘みが弱いので線が細く感じてしまいました。 HP:8- 若いワインは数ヶ月の違いでも味わいに大きな変化がありますが、これは数ヶ月の間の変化はほとんどありません。 それなりのピークを迎えた感がありますね。 もう少し時間が経てばタンニンが落ち着くのか、それともこのままなのか・・・今度こそ、もう3年ほど待ってみます。(^^;) タンニンが丸まってパワーかフィネスかのどちらかを身につければ、HP:9も夢ではないのですが、惜しいワインです。 |
Ch.デュルフォール・ヴィヴァン(2000) 2003/09/13 野尻湖湖畔のログハウスにて 家内の学生時代の仲間が自分で創った!という野尻湖湖畔にあるログハウスにお邪魔しました。 木の皮を剥ぎ取るところから、全部自分でやったというそのログハウスは、とても素人の作品とは思えないような完成度。 近くにある民宿?なんかよりよっぽど立派でした。 標高600メートル近い?(カシオのプロトレックの表示なので信憑性は?)野尻湖、真夏日の東京とはうってかわって「避暑」の名に相応しい涼しさでした。 思わず「ワイン、置かせてくれない?」って聞いちゃいました。(^^) さて、そこでのBBQのお供に開けたのが、最近のお気にお入りのマルゴーの2級、Ch.デュルフォール・ヴィヴァン(2000)です。 味のわからない、既にかなり酔っぱらった連中にはもったいなかった?かもしれませんが、海鮮中心のBBQとラタテューユに良く合いました。 野尻湖を渡る風と立派なログハウスに乾杯のHP:8+ (紙コップでいただくワインにしては破格の高得点です!) ここで、耳より情報を一つ。 ラタテューユ、塩で味を調えたら、最後の仕上げにチーズを大量に加えると、絶品です。 作ってる最中は「え~っ!?」と驚きましたが、一口食べたら感激しました。 是非お試しあれ。 |
2003/09/16 溜池山王のアンニャ・クラブにて 以前から立ち寄りたかった溜池山王のアンニャ・クラブに初めて行ってみました。 (横浜のワールドポータースにあったアンニャにはよくお世話になったのですが、無くなってしまって残念に思っているのは私だけでしょうか?) 高層階からの絶景とも言える眺め(六本木ヒルズが正面に見えます)をバックに、ゆったりと落ち着いてワインをいただける、なかなかお洒落なお店でした。 飲んだワインは以下の5種類です。 ジェファーズ・シラー(1999) 楽天では入手出来ない、サンタバーバラのシラー。 温暖な地域で良く育つシラーですが、サンタバーバラは適度な抑制?が効いているのか、オーストラリアやプロヴァンスのワインのような奔放さはあまりなく、シラーにしては薄目。 赤・黒系の果実、スパイス香が支配的で、ヴァニラやロースト感が弱いせいで、上品な香り高いワインに仕上がっています。 タンニンも全く暴れてなくて、滑らかな飲み口。 HP:8 シェーファー・ファイヤーブレイク(1999) カリフォルニアでは珍しいサンジョヴェーゼ92%とカベルネ・ソーヴィニヨン2%のセパージュ。スーパートスカーナーを意識して造られたワインだそうです。 赤紫の色合いも美しく、果実味豊か、酸味少なく、タンニンも適度となかなか素晴らしいのですが・・・香りが弱い。 グラスで出しているので、開栓後時間がかなり経っているのかもしれません。 HP:7+ ジョセフ・フェルペス・ル・ミストラル・グルナッシュ・シラー(2000) インシグニアで一躍有名になった、ナパ・ヴァレーの北セント・ヘレナにほど近いワイナリー。 最近では南仏系の葡萄の栽培にも注力していますが、これはそのグルナッシュ&シラーバージョン。 恐らくは新樽の長期熟成を経ているモノと思わせる華やかなヴァニラの香りが印象的です。 味わいは、南仏と言うよりはボルドースタイル。 ブラインドだったら「ボルドーブレンド」と言っちゃいそうな正統派です。 2000年ながら、今まさに美味しくいただけます。 HP:9 Ch.ラグランジュ(1997) サンジュリアンは結構好きな地域ですが、中でもラグランジュは安心して飲める銘酒です。 流石はサントリーの息がかかっているだけのことはある。(^^) 97年でも濃い赤紫色は衰えておらず、タップリの果実香とローストの深い樽香が楽しめます。 サンジュリアンらしく、少し尖った杉の香りもあります。 やや酸味が強い印象がありますが、カッチリしたボディーとしっかりしたタンニン、長いフィニッシュと、堂々たるグランヴァンの風格をたたえています。 HP:9 Ch.ランシュ・バージュ(1994) 5級ながら、非常に高い価格で取り引きされているランシュ・バージュ、北には、ムートンとラフィット、南にはラトゥールを望むテロワールですからさもありなん? 約60%の新樽の効果か、熟成を経ていい按配のヴァニラ香となってきています。 ほとんど果実の香りが感じられず、「本当に94年?」と思うほどで、既に枯れ葉や湿った土の香りが楽しめるのはラッキー? 極上の年代物ボルドーそのものの味わいでした。 HP:9+ 流石は聘珍楼、ワインへの拘りは素晴らしいのですが、どこか寂しい感じがします。 スーパーカルトなワインがひよこっと登場したり、「これは裏リストなんですが・・・」と珍しいカリフォルニアを飲ませてくれたりした横浜ワールドポータースのアンニャと比較してしまうからでしょうか。 |
ウッドカッターズ・レッド・トルブレック(2002) 2003/09/17 自宅にて ロバート・パーカーが絶賛(PP:92)した、若きオーストラリアはバロッサ・ヴァレーのワインメーカー、デイヴィット・パウウェル氏が造るシラー(ズ)のワインです。 独学でワイン醸造学を学んだ、元「きこり」という経歴も面白く、「トレブレック」というワイナリー名も奥さんと出合った森の名前だそうです。 2002年ウッドカッターズ・レッド(10000ケース生産)は、世界の価値ある最高の赤ワインのひとつであるといって間違いない。濃く深い紫色は、ブラックベリー・リキュール、甘草、かすかなチョコレートの贅沢なアロマへと続く。 豊かな味わいのフルボディ、酸味は弱く、質感があり、後を引く。この素晴らしい力作は、向こう2、3年で飲むべきである。パーカーポイント:92点 (ワイン・アドボケイト誌148号よリ) とは、かのRP先生の言葉です。 さて、としのすけの印象はと言いますと・・・ コルクは平均的な品質の比較的短いもので、オーストラリアにありがちなプラスチックではありません。(^^;) 開栓直後から香りが立ち上り、アルコールのアタックは全く感じず、フルーティーな赤系の果実の香りが支配的ですが、甘草やコーヒーの香りもチラチラと顔を出します。 樽はあまり強くは効かせていない様子。 時間と共に、黒系の果実の香りが立ってきます。 色は濃い黒紫で光を通さない程なのですが、濁りのない上品な透明感があります。 ボディーはしっかりフルボディーながら、甘味が豊かで、ワインだけでもスッと飲めてしまいそうなスムーズさがあります。 タンニンは、シラーにしては弱い方かもしれませんが、意外な程に長いフィニッシュが楽しめます。 スーパーなコストパフォーマンスのHP:8+ 安いワインにありがちな乾いた砂のような香りが全くしないところが立派。 正直、この値段なら絶対に「買い」でしょう。 |
サンタ・ヘレナ・カベルネ・ソーヴィニョン(2002) 2003/09/18 S社汐留オフィスビル12Fにて サンタ・ヘレナは名門サン・ペドロ社から最近独立したチリのクリコ・ヴァレーを中心とするワイナリーです。 こちらのカベルネ・ソーヴィニョンは、サンタ・ヘレナの廉価版ワインで、他のカベルネのラインには、 シグロ・デ・オロや、 セレクションがあります。 特に、セレクションは、完熟した葡萄を丁寧に「手摘み」で収穫し、樽で長期間熟成させた、いわばプレミアムなワインなのですが、この価格は嬉しいです。(^^) さてこのサンタ・ヘレナ・カベルネ・ソーヴィニョン、ボルドーから著名醸造家を招いたり、最先端醸造設備を導入したりと、品質の向上に努めたお陰で、廉価版ながら、十分なボディーと芳醇な香りを持った、ワンランク上のワインに仕上がっています。 このクラスで、ヴァニラやコーヒーの香りを感じさせるのは流石ですし、チリ独特の赤土のような香りや強過ぎるユーカリ臭も巧く押さえ込まれています。 コストパフォーマンス最高のHP:8 ちょっと気取ったお食事に合わせても十分楽しめます。 これを飲んでいて思い出したのが、同じくチリの カスティヨ・デ・モリーナ・カベルネ・ソーヴィニョン。こちらは、本家サン・ペドロの廉価版ですが、いずれ劣らぬ、チリの底力を感じるお買い得ワインだと思います。 |
フィンカ・フリッチマン・マルベック(2001) 2003/09/22 自宅にて アンデス山脈の麓、アルゼンチンの銘醸地メンドーサに本拠を置くフィンカ・フリッチマンのマルベックです。 フィンカとは「土地」「領土」の意味で、アルゼンチンのワイン界では「フランスのシャトーのように、葡萄畑の真ん中に醸造所があるワイナリー」のことをいい、それに創業者のフリッチマン氏の名前を付けて「フィンカ・フリッチマン」という名前がついたそうす。 さながら、「シャトー・フリッチマン」ですね。 品質向上にも積極的で、ワインメーカーにメンドーサ大学で醸造学を学んだカルロス・ロドリゲス氏、醸造コンサルタントに、Ch.ラフィット・ロスチャイルド のジルベール・ロクヴァム氏を迎えているとのこと。 経営面でも近年ポルトガル最大のワイン会社であるソグラペ社 の傘下に入り、その潤沢な資金の元に畑や醸造設備の充実をはかっています。 葡萄をほぼ有機・無農薬に近い栽培法で育てていることでも知られており、従来のアルゼンチンワインの域を脱却した、国際的に通用するワイン造りを目指す、アルゼンチンの未来を背負ったワイナリーです。 さすがサントリー、以前から目をつけて輸入しているんですよね、これを。(^^) さて、感想ですが・・・ 流石にこのクラスですから、コルクは短く、底はあまり上げ底ではありません。 数年で飲むことを想定した造りだと思われます。 開栓直後から、豊かな果実香が立ち、「美味しそう」です。(笑) しかし、グラスに注ぐと、アルゼンチンによく見られる土の香り(杉やユーカリが腐葉土になったような香りで、チリの赤土のような香りとはちょっと違う独特の香りです)がグラスを支配し、暫くの間はいただけません。 少しそれらの香りをやり過ごすと、マルベック独特の赤い果実(野いちご?)の香りとスミレのような花の香りが感じられてきます。 樽の香りやローストしたニュアンスはほとんど感じられません。 色は透明感の高い赤紫でフレッシュ。熟成感も見られません。 味わいは、アタックのない非常にソフトなもので、タンニンもほとんど感じないので、「赤ワインはちょっと苦手で・・・」という女性にも安心して勧められそうです。 フレッシュさが身上のHP:7+ フレッシュなワインが飲みたい時、安心して開けられる1本です。 例の土の香りをやり過ごす為にも、早めの開栓、或いは開栓当日よりも翌日飲むことをお勧めします。 (経験的にも、翌日が絶品です) |
Ch.レグリース・クリネ(1999) 2003/09/25 自宅にて 今日のワインは奮発して、Ch.レグリース・クリネの1999年です。 生産量極少の僅か2000ケース程度、かのペトリュスよりも稀少なポムロルの知る人ぞ知る名品で、恐らく滅多に市場ではお目にかかれないと思います。(^^) もちろん、ペトリュス 、ル・パン といった別格のワインも良いのですが、 ラ・コンセイヤント 、レヴァンジル 、ラ・フルール 、レグリース・クリネ等のいわゆるプチ・シャトーの上物にも目を見張るものがあるポムロルのワイン、メルローリッチなせいで、短期間の熟成で美味しく飲める上に、樽の使い方が適切、かつサンテミリオンのような馬屋や土間のような品のない熟成香も少なく、としのすけは結構好んでおります。(但し、熟成の進みすぎたものは、やはりサンテミリオン系の香りになるので、ちょっと苦手) さて、このレグリース・クリネ、平均樹齢40~45年という老木から採れた葡萄を用い、セパージュはメルロー7、8割とカベルネ・フランで造られています。 コルクはもちろん長く(5.5センチくらい)上質。 開栓直後はあまり香りません。 色は深いルビー色で透明感があります。 1999年ながら、エッジにわずかにオレンジのニュアンスが出始めており、さすがはポムロルのメルロー、早飲みOKの感じです。(笑) 香りが閉じているせいか、アルコールのアタックも全くなく、ミネラルウォーターのようにまろやかな口当たり、飲んでる感じがしないな~などと思っていると・・・ ムムムっ・・・、時間が経過し、温度が少し上がってくると・・・黒い果実の香りとフレッシュなイチゴ、煮詰めた甘いジャム、甘草、ローストの深いコーヒー、新樽っぽくないオーク・・・実に様々な香りが去来し始めます。ごく僅かな馬屋の土の香り、腐葉土、トリュフといった熟成香もあります。 タンニンはあくまでもまろやかで、まさに「絹」。 フィニッシュこそ短いですが、口中が甘く柔らかな余韻に包まれる感じが心地よいです。 いつまでも余韻に浸っていたいHP:10 奮発して開けてよかった~。 今まさに飲み頃の絶対お勧め出来るポムロルです。 早飲みする限り、ペトリュスやル・パンにも負けてないと思いますよ。(古いペトリュス やル・パンは飲んだことないもので・・・比較出来ません、悪しからず)(^^;) |
オーヴァーチャー(NV) 2003/09/27 自宅にて 今日も少し奮発して、オーパス・ワンのセカンドワイン、オーヴァーチャーです。 残念ながら、楽天ではどこも在庫なし状態の模様、もっとも、オーパス・ワンのワイナリーに出向いてもいつも置いているとは限らない代物、かつお一人様3本まで縛り付きですから、さもありなんという訳です。 幸い、何本かストックがある中の1本を開けました。 前回は、2003/06/18に飲んでいて、HP:6とふるわなかったのですが、今回も恐る恐る・・・ 例によって短いコルクを抜くと、しっかり赤黒色に染まっており、プーンと例の「麹」のような香りが・・・うん?でも今回はイケてるぞ・・・麹と言うよりは、チョコレートの香りです。(^^) 色は上品な透明感を湛えた濃いガーネットで、少しエッジにオレンジがかかっています。 香りは閉じ気味、あのオーパス・ワンのとてつもない香りのパワーは残念ながらありません。(^^;) (片鱗ぐらいは感じさせて欲しいのですが・・・ちょっと苦しい) 味は、スッキリとした端正なボルドースタイルで、甘みと酸味のバランスは良好です。 タンニンは極まろ、アタックをほとんど感じないままに、スルスルっと喉を下っていきます。 アフターはなかなかで、ややライトな感じの黒い果実のフレーヴァーが樽香と相まって、口中に長く留まります。 名誉挽回のHP:8- やはり、「香りが持ち味」のオーパス・ワンのセカンドなのですから、香りで酔わせて欲しいところ。 残念ながら、感動は喚起されませんでした。 しかし、上等のワインの素質は十分に感じられる飲みやすい一本でした。 一言で言えば「香りの閉じたオフヴィンテージの若いマルゴー的」な味わいでございました。(笑) 幸せ・・・です。(^^)←ちょっと酔ってます。 |
Ch.シサック(1985) 2003/09/30 自宅にて ボルドー系愛好家連盟のnipponitesさんにあやかろうと、「古酒」と呼べるワインを探してみました。 が・・・無いなぁ・・・(^^;) 80年代ボルドーはこの85年のシサック1本のみでした。(^^;) Ch.シサックは、サンテステフ村とポイヤック村の境界にほど近い(西側)オーメドック、森の縁の砂利の少ない硬い土壌に育つカベルネ・ソーヴィニョン7、8割、メルロ2割、残りプティ・ヴェルドのセパージュで、新樽使用比率30~40%20ヶ月近い樽熟成を行うブルジョア級のワインです。 保存が良かったのか悪かったのか、キャップシールを開けるとカビがびっしり。(^^;) ひるまず愛用の「スクリュープル 」で開栓しますと・・・ 驚く長さのコルクです。 6センチクラスのコルクは、オーカルル 並です。 しっかりと赤黒く染まったコルクをみていると、ポイヤック村の強靱なワインを彷彿とします。 しかしこのコルク、あと10年は保たなそうです。 直後の香りは弱く控えめ。 色はエッジに明らかな熟成色を確認できる深いガーネットですが、意外な程にツヤ、透明感に満ちていて、まだまだ若い印象を受けます。 香りも、さほど熟成感を感じないポイヤック的なものです。 口に含んだ時のアタックはスムーズの一言。 タンニンが奇麗に丸まっていて、スルスルっと喉を通ります。 ただ、少し舌にザラっとしたテクスチャが残る感じがあり、グラーヴ的な一面も。 残念なのは、少し酸味が勝っていて、まろみに欠けること。 逆に、端正でスッキリしているラフィット 系とも言えるのですが・・・(^^;) アフターも結構良くて、タンニンと酸味が良いバランスで後を引きます。 うーん、これはブラインドだと結構ヤバイかも? オフ・ヴィンテージのピション・ラランド ?いや、セカンドのレゼルヴ・ド・ラ・コンテス か? いずれにしても、ブルジョアクラスとは思えないお味です。 得しちゃった気分。(^^) 騙されちゃいそうなHP:9 裏技で砂糖とコーヒーでもパラっと入れたら・・・もう絶対20年モノのグランヴァン! あ、でも香りが弱いから、オフ・ヴィンテージの20年モノのグランヴァンにしときます。(笑) |
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