猫・釣り大好き

小梅(仮)一家との出会い(涙)NO.1



我が家から少し離れた所に、子猫が4~5匹いるお宅(I様邸)があります。
小梅か~さんは、その中の1匹でした。

引越してきて9ヶ月が経ち、新居で初めての夏

2009年7月の終わり頃…

アバラが浮き出る程痩せているのに、お腹だけが異常にふくらんでいる、
「小梅」を見ました。妊娠している!そして、とても危険な状態だと思いました。
急いでネコ缶を持って行き、食べさせてみました。
相当空腹だったようで、何かしゃべりながら、すご~い勢いで食べました。

翌日…心配だったので、ゴハンを持って行ってみました。案の定…何も食べていない様子。他人の御宅の前で、ゴハンをあげるのは、あまり良くないと思い、ゴハンで引き付けながら、自宅前に連れてきて食べさせました。

小梅か~さんはスグに覚えてくれ、自宅前で、ゴハンを待つようになりました。

どうしてこんなに空腹なんだろう?他の猫達は痩せている訳でもなく、
ちゃんと食べてるようなんです。
もう1匹メス猫がいるんですが、妊娠している様子もなく健康そうだし…

なぜ小梅か~さんだけ?

こうなったら、小梅か~さんを観察するしかない!
その日から私は探偵(後をつけるだけじゃん←ダンナ様)になりました。

「小梅か~さん」ゴハンを食べると、しばらくグルーミング…なかなか帰りません。しばらく休むと、1本裏の細い道路を、I様邸方向に歩きだしました。
しかし、I様邸の寸前で右手の畑へ…?ん?畑の先は、私の背丈くらいはあろうかという草むらです。
私 「小梅ちゃん!そっちじゃないでしょ?」
小梅「………」
そして…あっ!という間に草むらの奥へ……
私 「え~っ!こんな所入れないよ~」
しかたなく今日はここまでにして、家に帰りました。

こうめの実家と小梅道
翌朝…明るくなる前に目を覚まし、さち&かげのゴハンをスタンバイ。
そして2階のベランダへ。(見えるんです…草むらが)
しばらくすると、小さな白いものが、草むらから畑にでました。
!!小梅だ!!
畑から細い道路へ…だんだん近づいて我が家の前で止まりました。
「小梅ぇ!」気が付いたら、ゴハンを持って小梅の前にいました。
2階から
小梅か~さんは、その草むらから、ゴハンの時間に合わせて通っていました。
けなげで、不憫で、本当に不思議でした。


I様にお話を聞いてみたい。でも、そのせいで小梅の身に何かあったら…
もしも保健所などに連れて行かれたら…そう思い、怖くて聞けませんでした…

あいかわらず、小梅か~さんは通ってきます。
だんだんお腹が…パンパンになってきた。ど~しよう…

ダンナ様「I様に聞いてみたら?」

他の猫もまだそこにいるんだし…勇気を出してインターフォンを押しました。
「突然すみません。猫の事で…少しお話を…お伺いしたいのですが…」
こう伝えると、ご夫婦で出てきて下さり、家の中へ招いてくださいました。

 I様は、気さくでとても優しくて、ステキなご夫婦でした。 

そこで分かった事は…
★I様邸のまわりにいる猫達は、I様の飼い猫では無いこと
★本当の飼い主は、裏手の農家(老夫婦)であること
★その老夫婦は、避妊・去勢はもちろん、病気の猫も放置・ゴハンさえ満足に与えてないこと
★見かねたI様が、ゴハンを与えたり、病院に連れて行ったり、避妊手術を受けさせたりしてること
★小梅か~さんは、既に妊娠していて、避妊手術を受けれていないこと
★小梅か~さんを、目の敵にしてイジメる猫がいること
★小梅か~さんは、その猫から逃げ回っていること
★ゴハンを置いても、イジメられて、小梅か~さんは食べられないこと
★最近、小梅か~さんが来ないので心配していたが、ふっくらしていたのを見て、ありがたいと思っていたこと
★最近、小梅か~さんにゴハンを与えているのは、猫の散歩をしている人なのでは?(私です…)と思っていたこと
★少し前に、別のメス猫が5匹出産したが、他の猫やカラスに殺されて全滅したこと

本当にたくさんの事がわかり、パズルのように謎が解けました。

小梅か~さんの面倒を見てる事と、小梅か~さんと赤ちゃんを、助けたいと思っている事などを話しました。
I様は、「ウチではどうすることも出来ないので、お願いします」と言われました。お互いの連絡先を交換して帰りました。

小梅か~さんは、朝夕と草むらから通ってきます。
安全な場所で出産してほしい!何とか家の中、せめて物置小屋でも良いから…
とりあえず玄関に、ゴハンと水、トイレ・ベットを用意して、小梅か~さんを誘導し、何とか玄関に入れました。
その日から、夜は玄関で寝るようになりました。
小梅か~さんにとって、初めてだと思われる猫トイレも、上手に使ってくれました。
夜中に何度か鳴きました。その度に起きて外に出し、待っているとスグに戻ってくるので、また中に入れる。こんな事を何日か続けました。
出産場所にと用意したケージには警戒しているのか、なかなか入りません。
やはり玄関では、おちつかないのか?

お盆休みに入り、使っていない部屋を掃除して、出産の準備をしました。
ケージに入ってくれないので、大きいダンボールハウスを準備しました。

お盆休みも終わり、仕事から戻ってすぐに、小梅か~さんをその部屋へ…
はじめはウロウロしていましたが、そのうちなれて、くつろいでいるように見えました。
小梅か~さんが、鳴き出したので、いつものように何気なく外に出しました。いつもなら、スグ戻ってくるはずの小梅か~さんが、なかなか戻ってきません。どうしたんだろう?

心配で心配でたまりません!
そう言えば、突然、怒っているかのように、激しく鳴き出し、ドアをカリカリと、「出して~!」って言ってるようでした。

まさかっ!まさかっ!……私は何という事をしたんだろう!後悔!後悔!

何時間かして、小梅か~さんが、細い道路をこちらに向かって歩いてきました。
戻って来た!良かった~!っと安心したのもつかの間…
パンパンだったお腹が…
ペチャンコでした…
どうして良いかわからなくなり、激しく泣き、パニックでした。
いつもご指導してくださっている方に、夜中にもかかわらず、泣きながら電話して、事情を話すと、パニックの私をなだめて下さいました。
「子猫が生まれたんだから、祝福してあげましょう」
「小梅か~さんに、良く頑張ったねと、ほめてあげましょう」
そして、「子猫を置いて来ているハズだから、ゴハンをあげたらすぐ、引きとめないで、早く子猫の所へ返してあげて!」といわれて、我にかえりました。

私は、泣きながらゴハンをあげました。何度も何度も「ゴメンね」と、
「良く頑張ったね」と繰り返していました。
小梅か~さんは、食べ終わるとすぐ帰っていきました。

  NO.2につづく



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