雨がしずかに降る日には

その他のポイント




・むりなプラス思考は逆効果
 私たちは困難に出会うと、まず自分のいちばん自信のある方法で解決しようとしますが、そのやり方で失敗すると、自分が全否定されたように感じ、その方法に固執してしまいます。その結果、問題は未解決のまま残り、自信を喪失してしまいます。
 しかし、そんなときにむりにプラス思考に持っていこうとする必要はありません。「ダメだったからなんなんだ」と開き直るぐらいでいいのです。失敗は成功の母。そこから、次につながるものを見つけましょう。


・コントロール感覚
 うつ的な気分が強くなると、「なにをやってもうまくいきそうにない。失敗したときのショックがこわい。だからなにもできない」というように、自分に閉じこもりがちです。すると、認知のゆがみが現実のなかで修正されるチャンスが極端に減り、ますます自信がなくなります。


・コミュニケーション
 相手を理解しようとするときには、声の抑揚、勢い、表情など、ことば以外の部分から伝わるものはたくさんあります。夫婦や親子、会社の上司と部下などの親しい関係においても、ことばだけに頼りすぎるのではなく、それ以外の部分も大切にしていきましょう。


・「失敗」のとらえ方
 仕事でも、人間関係においても、なにかミスをしたときに「失敗」という現象だけに目を向けて自分を責めていたのではなにも変化しません。かといって、心底まいっているときにむりにプラス思考をするように切り替えるのも難しいことです。そんなときには、失敗にいたる過程に目を向けて、そこに含まれた「意味」を思い出すようにしましょう。現実的に、どのような問題を解決する必要があるのかどうかを考えることができれば、「失敗」はたんなる失敗ではなく、次につなげていくことができるのです。


・行動を利用する
 落ち込んで後ろ向きになっているときには、「行動を利用する」という考え方もあります。
 たとえば、「だれも私のことなんか相手にしてくれない」と思い込んでいるときに、友達に電話をしてみます。しばらく話ができれば、最初の考えは思い過ごしだったことが行動を通して示されたことになります。「久しぶりに会おうか?」となれば大きな収穫です。
 「今忙しいから」と話ができなくても、それでダメモトです。損はしていません。悪くてモトモト、よければ話ができたり会えたりするかもしれないのなら、試してみたほうが得ではないでしょうか?
 気分が沈んだときには、「やってみなければわからないじゃないか」と考えてみると、それが行動を起こすよいきっかけになることがあります。


・大きな判断をしない
 気分が落ち込んでいると、自分の置かれている状況が正しく判断できなくなったり、考えの幅が非常に狭くなって独断や先走りをしてしまいがちですから、自分の環境に大きな影響を与えるような重要な決断をすることは控えたほうがよいのです。


⇒うつの改善と再発

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