ALL TOMORROW'S PARTIES

シュルレアリスムの実験



眠れる小人達は8ビートを刻んでいる。
蓮の上に鎮座まします仏陀の静脈がモヒカンにて微笑む時。
足踏み式のオルガンで、回転した椅子は遠い記憶の虚無僧によって
まさに風前の灯火である。
それはまるでダイヤモンドの曙光を暗示する切れた凧糸のように、
今日も蟻たちの満腹中枢を満たす気配は無い。

2、

「この彫刻を見てください」
と、狸たちは言うのだったが、
そこには空気より透明なものは何一つ認められなかった。
「これが芸術です」
それはピタゴラスの定理に見られる真実性に似た衣を少しはまとっているようでもあったが、
スフィンクスの前足よりはまだムンクの叫びを象徴しているように思われた。
美術館を逆立ちして回ったところで得るものは少ない、ということとちょうど同じ意味である。
しかし当の影法師たちは足元のシュークリームをつぶすのにあまりに熱心だったので
逆立ちする暇さえないと言ったのは明らかな誤解であったが。
これには狸たちも腹を抱えて昨日の新聞の見出しを大声で斉唱するのだったが、
それはワインが葡萄にはならないのと同じように燃えるゴミに分類すべきなのである。
「遅刻のときはどんな嘘も言い訳に聞こえてしまうだろう。
でも、足が十本もあったら二足歩行は難しいだろうね」
そんな時、二等辺三角形のような正確さで私はそう言うのだった。
少なくとも私はどんな眼鏡よりも頑丈ではあったわけだから。
もはやどのような種類の松明もその黄色い気球を止めることはできないだろうことは
わかっていたけれども。
実際今更傘を閉じて何になるというのだろう。
白いサンバとチーズによって冷戦はとっくの昔に終わっているというのに。

3、

それで犬達は旅に出たのだった。尻尾だけを残して。
それでやっと尻尾たちは自分が犬の尻尾であったためにまさに
犬の尻尾でありえたのだと気づき、愕然とするしかなかった。

4、

生まれたときに裁判官全員一致で死刑を宣告されたその青年は、
他の人間達との共通点をあまりに多く持ち合わせていたので
毎日数多くの罪の無い人々が彼と見分けがつかないために処刑されて
いるのを彼は(知っていたのだが)あまりに恐ろしくて認めることができなかった。
裁判官達はもはや彼の顔を忘れてしまったので犠牲者は今日も増え続けるばかりとの話である。

(以上の文章はできるだけ意味を排除する意図を持って書かれたものです。)

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