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キレる子ども
近年、『キレる子ども』という言葉をよく目にしたり、様々な事件の要因となっていたりと、とても気になる言葉です。
私自身、子育てに試行錯誤の毎日、全くの他人事に思えません。私なりにいろんな情報を元に、調べてみました。
日本では、1970年代の中ごろから、「からだと心」の変化が目に見えるようになりました。
それらの変化が未だに食い止められず、問題はますます大きくなっています。
特に、思春期に問題が現れて、社会問題にまでなることが増えています。
では、どのように変化してきたのでしょうか?
《 昔の子どもと今の子ども 》
昔の子ども 外で長時間遊んだ
今の大人が子どもだった頃は、下校後もたっぷり外遊びをしていました。
今、30代のお母さん、お父さんでも
毎日1時間半~2時間
外で遊んでいました。
ところが、今の子どもは
1時間以下
。遊び場がない、遊ぶ友達がいない、
魅力的な室内遊びが増えた、塾通いなど、原因はいろいろ考えられます。
今の子ども 室内遊びが好き
今の小学生、昔の小学生の好きな遊び上位5位は・・・
今の子ども 1位・・テレビゲーム
2位・・トランプ
3位・・ドッジボール
4位・・パソコンゲーム
5位・・カードゲーム
昔の子ども 1位・・かくれんぼ
2位・・鬼ごっご
3位・・だるまさんが転んだ
4位・・ブランコ
5位・・トランプ
(脳をきたえる「じゃれつき遊び」本 参照)
遊びの内容から見ても、今の子どもは室内遊びを好むことが分かります
《 大脳・前頭葉の働き 》
前頭葉は心の働き、つまり、意思や感情、意欲をつかさどっているところ。
この、前頭葉の働きの特徴をある検査で調べることが出来ます。
「赤いランプがついたら、ゴム球を握る。黄色がついたら握らない」
といったルールでその反応を見る。しばらくして今度は
「赤いランプがついたらゴム球を握らない。黄色がついたら握る」
とルールを変えて反応を見ます。
これは、「興奮」の強さとそれを抑えようとする「抑制」の強さの度合いと切り替えの具合で、前頭葉の働きを調べる検査です。
子どもの脳の発達順は?
そわそわ型(幼児型)
・・幼児期
「興奮」も「抑制」もまだ強くない。幼児に多いのが特徴。
↓
興奮型
・・小学校低学年~中学年
「興奮」が強く、抑えのきかない、いわゆる「ギャングエイジ」を迎える
↓
活発型(大人型)
・・小学校高学年~中学生
しだいに「抑制」のバランスがとれ、切り替えがいい
大人になると多くがこの「活発型」になるので「大人型」ともいう
このように、子どもの大脳の前頭葉は順を追って段階的に発達している
ところが・・・
前頭葉の発達に遅れが見られるようになった
テレビが出回り、子どもの生活が受身になって、からだをいっぱい動かしてみんなと一緒に遊ぶことが少なくなった現代、同じ調査をした結果、この「大脳・前頭葉」の発達に変化が進んでいるのです。
「前頭葉」について、一番大きな変化は、「興奮」の強さがなかなか発達してこない。具体的に言うと、「興奮」の強さも「抑制」の強さも共に強くない
「そわそわ型」
の子が、幼児でも非常に多くなってきている。集中力のない、落ち着きのないタイプ。そして、小学校に入学しても、このタイプの子がなかなか減っていかないのです。本来は、このタイプの子は減り、
「興奮型」
が代わりに増えてくるはずなのに・・・
かつては自然に「興奮」の強さが育っていたので、小学校低学年にギャングエイジと呼ばれる子ども達の興奮を抑える事を教えるのが幼児教育の課題でした。ところが、今はその「興奮型」の現われがどんどん遅くなり、高学年~中学生で多くなっているのです。
「興奮」の強さが育つのが遅いことによる弊害
集中して遊ぶことが出来ない、話を聞き続けることが出来ない
体力が強くなってから「興奮」が強くなると深刻な問題が・・・
幼児期から前頭葉の「興奮」の強さがいっそう発達する方向を目指して育てることがこれからの「子育て」の重要な課題!!
今の子は子どもの時期に、"子どもらしい子に育たなくなってきている"のです。
では、脳を育てるにはどうすればいの?
五感を通した様々な刺激
手足や体をよく使うこと
遊び
感動すること
きちんとした食事をとること
よく噛むこと
など・・・
ごくごく、自然な、祖先が当たり前のようにやってきたことですが、現代の生活では、ちょっと意識しないと出来ないことなのかもしれませんね
参考にした本の中では、子どもと思いっきり体を使った「じゃれつき遊び」というのも紹介されていました。
脳をきたえる「じゃれつき遊び」
そして、命の尊さを教えることも忘れてはいけません。
子ども達の大好きなテレビゲーム。ボタン一つで攻撃、人を殺すことが出来ます。そして、リセットボタンを押せば、再び生き返る・・・
自然の中では生き物と触れ合う機会もありますが、家の中では実際に命の尊さを学ぶ機会は極めて少ないのです。
簡単に、人の命を奪う・・・現実にあってはならないですね。
最後に、
「脳を育む四つの習慣」
1 食を大切にする
「何を」「だれと」「どうやって食べるか」という重要なポイントを押さえて食事をしましょう。
まずは、「旬の食べ物を食べること」。旬の食べ物には、自然からのエネルギーが豊富に含まれています。
また、目で楽しみ、季節の香りを味わう・・・。こうして五感を活用することで感性は磨かれていきます。
二つ目は「人といっしょに楽しむこと」。共に味わい、その感動を分かち合うのです。
三つ目は「よく噛むこと」。一口につき最低10回、出来れば30回。
よく噛むことは血糖値の上昇にもつながり、記憶中枢を刺激するホルモンの分泌を促します。
2 体を動かす
どんな種目であれ、身体を動かすことが脳の活性化につながります。
続ければ続けるほど、五感は磨かれ、情感や言葉のストックは増えます。
3 本を読む
本を読めば知識と共に、様々な言葉のストックも増えます。
活字によって得られた情報は、自ら物事を判断し、創造し、展開する糧となります。
4 人と語り合う
脳のソフトウェアは「思考する」「計画する」「判断する」「発見する」「恋愛する」「諦めずに頑張る」という六つの能力を持っていて、積極的に使うことによって、磨かれていきます。
子育て力
より引用。とてもためになる一冊です。
キレる子にならないために
子どもらしく暴れたり、反抗したりする時期も時には必要なんですね。
幼児期に、そわそわ、イライラなど、心配になる行動が見られ、親にしては不安になることがあるかもしれませんが、こういった行動が適切な時期に見られる方が、きちんと成長している証拠なのかもしれません。
その時々にあった成長を見守り、時にはしっかり発散させてあげて、早い時期に「興奮」の強さが発達するよう促してあげるよう、お子さんにいい刺激を与えてあげてくださいね。
そういう私も、少しずつ、じゃれつき遊びを増やしていこうと思います(*^_^*)
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