歌川国芳(金魚づくし)謎解き裏事情黙示録_6

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歌川国芳の「金魚づくし」シリーズとは

歌川国芳の(金魚づくし)裏事情考察



歌川国芳の作品_「金魚づくし」の裏を推察_No.6
『金魚づくし』の裏事情!黙示録!
歌川国芳(=一勇斎)(1798~1861(寛政9年11月15日~文久元年3月5日))
【あらかじめ!】 あんまり、「私は、こう思います」だとか、「提唱します!」の言語を偉そうに使いたくない
のですが、後送りにしながら書くと、回りくどくて、文章がさっぱり進まないので、所々、そんな表現出てきますが、
片目瞑って下さいね。鼻につく時は、クシャミ一回、スカッ!と不快は、吹き飛ばして読んで頂けますと幸いです。
■関連姉妹編の 歌川国芳の「『大鯨退治と宮本武蔵』の人物考察」編 と異なり、本件は沢山の枚数で成り立って
いるため、全解決は、とてもできません。というわけで、偉そう!なわけは全然ないので、クシャミ一回ヨロシク。
【第3章】_【10】私の解った範囲で、MEMO断片各種_その1


初めから読む_No.1 前の頁から読む:No.5

現在の頁No.6以降は、歌川国芳の作品_「金魚づくし」シリーズ、全部で9枚の絵に対して、
表向きの可愛いらしいテーマと裏腹、潜んだ「裏の主題」を順次推定してゆきます。
「時のだ~れかさんのなんかの事件」を、1830年代から、浦賀にペリーが案の定、現れた
1853年までの間で、当該を探して填めてゆきます。


尚、この 「金魚づくし」シリーズは、イコール「開国と攘夷」を
「百ものがたり」と称して、多数のカードで語ったものだろうと、私は、推測しています。


しかも、実際浦賀にペリーがやってきた(1853)段階ではなく、事前(1830年代後半)に、
近日未来の警笛として「黙示録」として予言&宣告したと、私は想定しています。

■私は、私は・・・とやたらにある訳は、主語が「歌川国芳」
本人なのか、天敵の「水野や鳥居達」なのか、「幕府」なのか
・・と終いに解らなくなるからです。気にしないで下さい。



  • 以下文章の中、黒または焦げ茶色に見える文字(普通の文字)は、
    絵に添付されたタイトルどおりの「表のテーマ」に関する事と、ひねって考えず、
    見たとおり視覚的な話。 対して、青い字は「裏の隠れテーマ」に係る考察&解説。

象徴人物:■水野忠邦、■鳥居耀蔵、■江戸の民・・他
現在のこの小表の下枠と、次の頁に及んで、さらに詳しい個々の絵画ごとの「謎解き解説項目」があります。
上記のとおり、全部で100枚に匹敵するか否か、とにかく多数のカードで構成されていると想定してます。
■(括弧)内にある数字『No.』は、想定される「年代順、事象順」に。
灰色セル は完全に仮説=地口解読できず、「推定仮埋」の箇所。仮に埋めてあります。
地口に関して専門的に詳しい方、別の事象も考察してみてください。
緑色文字の年月日 は、推定した事象が実際発生した年月日。
シリーズ表紙的
存在=ラストに現実到来
金魚づくしシリーズ着手開始時に於ける直前の事象。
=「このままでは、必ず恐ろしい事態になるぞ!」事前宣告の根拠事象

(No.1)
【C3】_百ものがたり



この段階で歌川国芳は予言で
ある為、年月日まで解る由無

今にこうなるぞ!黙示録
日本は外国人に蹂躙されるぞ!


(No.2)
【H8】_にはかあめんぼう



1837年(天保8年)
モリソン号事件!
この時、漂流民(本表下バナー有)
が乗っていた!後のまつり!

(No.3)
【I9】_そさのおのみこと



1842(天保13)
薪水給与令!
1839年(天保10年)
モリソン号事件の後、渡辺崋山(『慎機論』著)、高野長英(『戊戌夢物語』著)
らが「蛮社の獄」犠牲。歌川国芳は悪政に怒りを。絵画に 暗号 で封じ込め描く。
以下事象は、事実発生後に描いたと想定されるコマ。裏のテーマを、語らずして、解る人にだけ「暗号的」に
絵画で示唆したと想定されるコマ。 「暗号」とは何か?については、こちらの頁 No.1頁 でだいたい把握できます。

(No.3)と(No.4)の間にも
【「某」×複数枚】絵画存在可能性大


■それぞれのコマの間には、現代の世
発見されていない別のカードが
沢山あったと想定されます。

■一部 判然としない物 には、全体の
仮説設定の都合上、一応その位置に
填めてある状態のものを指し、
当該には『★?』印を入力の上、
灰色セル で示しています。
  • 下2点
    【G7】_酒のざしき
    【D4】_玉や玉や
    は、「地口」解読できず。
とりあえず、No.6とNo.7に仮に
埋めてあります。尚、【D4】玉や玉や
は、No.9とラストNo.10の間にも仮埋。

(No.4)_【B2】_さらいとんび、



第一次水野在任期間
1837~1841(首座)~1843の罷免迄


水野忠邦はこの段階で気付いていない!
忽ち、鳥居が「とんび」に化ける!


(No.5)
【A1】_ぼんぼん



1843年(天保14年閏9月13日
=第一回目の水野罷免


水野忠邦は失脚!規制だらけの
煩い水野が去った。人々は一安心。

『★?』(No.6)【G7】_酒のざしき



1843年(天保14年閏9月13日
~水野復活(1844)迄


土井に寝返り、水野忠邦を追放した
鳥居だが運命は、束の間の酒宴。

もしくは幕府の悪いお家芸
さきのばし式=さけのざしき
【国芳の地口は、現代の駄洒落感覚より
大分遠くて!: 彼の地口発想サイクルは
こちらの頁

『★?』(No.7)
【D4】_玉や玉や
(No.9とNo.10の間にも考えられる)



1843~1844

しゃぼん売の風情。「玉屋玉屋」の
声響く。玉屋といえば、花火屋の
玉屋は、1843年失火の罪で追放。
■この頃、なんだか火事が多発


(No.8)
【E5】_まとい



1844年(弘化元年5月)

またしても火事!火消し屋大出動!
今度は大事だ!なんと大奥大火事!
なんと、 姉小路
食べたてんぷらが原因らしいぞ!



水野忠邦の後、土井利位が立つも力不足。大奥火事の後始末、資金繰り失策。
将軍家慶 ついに怒った。
「こいつじゃだめだ!水野の謹慎溶いて、今すぐ復籍させよ!」

・・・(そもそも土井は本来、 純な研究者肌。雪の結晶研究やってる人物 。泥試合に素質無い。現在頁内下に彼特集有り

なんと、水野忠邦がリバイバル! 1844年(弘化元年6月21日)
・・・あぶらげを攫ったとんびの鳥居!これはまずい!絶体絶命!

ここに、水野が返り咲く!→当然、鳥居は水野に復讐される。

(No.9)_【F6】_いかだのり




鳥居耀蔵の末路
1845年(弘化2年2月22日):有罪
1845年(弘化2年10月3日):
讃岐丸亀藩主京極高朗にお預けの身


案の定、復讐心に燃えた水野。
水野忠邦が鳥居を許すわけはない!
鳥居は、哀れ追放。
・・・
しかし水野忠邦はかつての面影消滅。



『★?』(No.9とNo.10の間)
【D4】_玉や玉や
(No.7)にも考えられる



1845年(弘化2年9月

結局、水野忠邦は、またしても追放される。(上地令断行に失敗)

水野忠邦が二度目に追放された後、
立ったのは「阿部正弘」。

広く皆に意見を求める姿勢はいいが、
阿部は、外様薩摩も、水戸も誰でも、
意見を求める。

「ついにこうなったが、
どうする!どうだったら良いか、
意見を述べてくれ!」
「ああでもない、こーでもない。」
ますます混乱。


良し悪しは別として、ひっちゃかめっちゃか頑張った
水野時代は、遠い過去。なにもかにも水の泡!(水野の泡)。
腐った水野忠邦は、出羽国山形藩に永久の島流し同然。




【C3】_(No.10=No.1)
百ものがたり



1853年7月8日(嘉永6年6月3日)
ペリー浦賀に入港

黙示録が現実になった!=1853年浦賀にペリー到来。
それみろ!ついにこうなった!平和な金魚国は、
肉食の巨大な異人(猫)についに、 武力で制圧される
瞬間到来!!=黙示録

表紙兼のラストクライマックスシーン・・・と仮説を たてた理由。

【一般に】
当時の怪談話の遊び方として、怖い話をひとつひとつ 語る度に、
蝋燭の灯を一本づつ消してゆきます。最期の 一本が消えた瞬間、
本当に恐ろしい事態が発生するぞ! ・・・ざっとこんないわれが
ありました。

歌川国芳は、このパターンに則って、左の絵は、
「それ見よ!ついに恐怖の瞬間到来!」を、ノストラダムスの
大予言のごとく、予測して、イマジネーション。象徴的に描いたと
私は思います。おそらく、渡辺崋山の『慎機論』、高野長英の
『戊戌夢物語』を、知っていたからでしょう。


  • 抜刀して勇敢に戦ったはいいが、てっ転んでる侍風の斑金魚。右下金魚は討ち死か。絶命風。
    身分の高そうな金茶色金魚も、構えて唸るのみ。 金魚は「日本人」。猫は「外夷」

    なぜこんな発想に至るかについては、次頁から順次 お読み下さいますと、お解りいただけると思います。



上記の(No.2)と(No.3)のモリソン号と、薪水給与令に係る関連

黒船騒動の裏庭

幕末の悲しき漂流民

上記の薄クリーム色枠登場人物:「土井利位」真の姿

雪華に散った男,土井利位『雪華図説』

水野忠邦によって、圧力負け、隠居に追い込まれた犠牲者の一人「林忠英」の孫がこの▼人物。
林忠崇は藩主の座を捨て、藩主自ら脱藩して戊辰を戦ったが・・・悲壮な結末。どん底の明治大正昭和。
長生きしたが、信じられない超どん底。百姓経験、番頭経験など・・。脱藩参戦大名は、彼一人だけ。
参戦経緯他 、■ 林家及び林忠崇人物について

脱藩大名:上総請西藩主:林忠崇


★幕末玄関


Sec.1_まずはスカッ!と謎が解けたカードについて_計3枚
謎解きの結果={Sec.1(3枚)+Sec.2のA群(4枚)+Sec.2のB群(2枚)}=全9枚
(左から順):
■No.1_【C3】百ものがたり、■No.2_【H8】にはかあめんぼう、■No.3_【I9】そさのおのみこと、

_ _

「【C3】百ものがたり」については、詳細とMEMOは、上枠内表の一番下行(=桃色セル)に記載済。

【H8】にはかあめんぼう



絵内、降ってる雨は「アメンボー」
モリソン号事件!_1837年(天保8年)

この絵を上記事象の象徴と判断した訳

アメリカが降ってきた。=アメンボー。
但し、にわか雨。砲撃されたわけでない。寧ろ、一方的に
砲撃したのは日本側。当時、日本は、「外国船打ち払い令」の
法下にあった。まずいことに、この時、日本に送還すべき
漂流民 (日本人)が乗船。彼らは祖国を目前に泣いて去り行く。
世界は、日本の非道を批難する。自国の民を犠牲にする国民だ!
これを知った国内のインテリ達「 尚歯会 」他が文論で奮起。
渡辺崋山(『慎機論』著)、高野長英(『戊戌夢物語』著)。
幕府は言論弾圧。ここに「 蛮社の獄 」犠牲発生劇。


アメリカが巨大な船で威圧か!緊張の浦賀は一斉に砲撃。
船は退散。しかし国民は「鎖国の眠り」から呼び覚まされ一瞬恐怖。
されど国内は何事もなく、あたかも「にわか雨」。


【I9】そさのおのみこと、



どうして、この絵を見ただけで、幕府の
「おダサい海防姿勢」批判とピンときたか?


薪水給与令_1842(天保13)

この絵を上記事象の象徴と判断した訳

歌川国芳は、よく地口を使います。しかも、大分ズレた駄洒落
風だったり、かなり捻って、さらに連想に転ずる形等、非常に複雑。
この人物の地口については、
江戸の天才画家「歌川国芳」の世界TOP

表向きテーマは、ヤマタノオロチ退治の「 スサノオノミコト 」。
水野忠邦の官位は「 周防守= スオウノカミ 」:またしても地口。
絵をよく見ます。ヤマタノオロチは「外夷」。
水甕を並べ与えて、水は、くれてやるから、中に入らないで
くれ!と、へっぴり腰で、突っついている。腰が引けて引けて、
反対側の岸から落ちそうな位置まで下がってビビっているのが見所。

歌川国芳、流石、芸が細かい!
水野忠邦在位中の「薪水給与令」のこと
だろうと、私は、判断しました。
まさか薪の絵まで描いたら、
バレて捕縛されるから、水甕だけ。
(薪水令の話はこの頁: モリソン号事件 の近くの項に記載あり

それは、この地図▼「洲崎」付近の地形にご注目
  • 金魚が突っ立ってる岸の形、そっくりでしょ!!(真下「江戸湾をめぐる中世」の本の図ご参照)
    ここは、 お固め四藩 といって、苦肉の策、幕府は担当藩を交代制で、
    指名して、 江戸湾の守り をさせていた!!
    ・・「薪と水あげるから、頼むから江戸に近寄らないでよ!!」へっぴり腰

_

【上の金魚絵「【I9】そさのおのみこと、」に関して:表向きのテーマ側の解説】

「金魚づくし」の裏事情TOP からお読み頂きますと解りますが、歌川国芳は、これ以上何回も幕府に
捕縛されると困るので、「裏テーマ」に関しては、一種の暗号を使って「解る人」にだけ呼びかけてます。
一般の人には、平和で可愛い御伽噺として、大昔の人物の話の絵のふりをして描いています。
「表テーマ」で素直にゆくと、左側棒で突っついてるのが「スサノオノミコト」。
(伝える古書によって:建速須佐之男命、須佐乃袁尊、神須佐能袁命、須佐能乎命等各種表記有)
うなぎのオバケみたいのが「ヤマタノオロチ象徴(関連お楽しみ& 龍と龍伝説の本頁 )」。
脅えているのが「櫛名田姫」。櫛名田姫の裏象徴は、おそらくミカドでしょう。一応攘夷姿勢を見せる幕府。

next Sec.2
■A群:大体謎が解けたレベルのカード_計4枚
■B群:「謎解き仮埋カード」_計2枚


A群:■No.4_【B2】さらいとんび,■No.5_【A1】ぼんぼん,■No.8_【E5】まとい,■No.9_【F6】いかだのり他
B群:■No.6_【G7】酒のざしき、■No.7_【D4】玉や玉や(No.9とNo.10の間にも考えられる)
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【第1章】 No.1 <・・< No.4 <【第2章】 No.5 <【第3章_1】 No.6 (現在頁)<【第3章_2】 NEXT_ No.7
文章解説(c)by rankten_@piyo、


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