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カテゴリ：幕末,明治の人々,戊辰の生き残り

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西郷従道が特注した「大風呂敷！八畳間サイズ！」＿No.1

不屈の営業マン顔負け！西郷従道の粘り勝ち！

西郷従道と山川浩

西郷従道：天保14年5月4日（1843年）～明治35年（1902年）7月18日：享年59歳

かの有名な西郷隆盛どん、
その弟の一人が、西郷従道であります。

従道は、ビッグな兄貴の影で、案外、我ら
幕末ファン層以外には、イマイチ知られぬ男。

今回は、その西郷従道どんのドキュメント。

時は、明治16年。西郷従道の粘り勝ちで、
従兄弟の大山厳の嫁として、会津の「山川捨松」を
お見事！攫った話。敵将は会津の山川浩。
山川浩の妹を奪い去った！！

西郷従道の粘り勝ち！

斬るの殺すのではないのだが・・。なかなかの腹芸。戊辰時の兄、隆盛対勝海舟腹芸大会どころでない。
腹芸は、おそらく弟の従道が一枚上手。

この時、西郷従道は、戊辰時、散々官軍を泣かせた会津の名将「山川大蔵＝山川浩」を
にこにこしながら、ツラッと討ち取った！しかも、マイナス要因で散々お世話になったは、
戊辰迄遡る遠い過去でない。ほんの6年前のこと。西南戦争（明治10年）で、兄がついに切腹に
至るも、討伐軍の先頭で、張り切っていたのは「山川浩」。（この意気込みたるや、実に恐ろしい！
後半に詳しく表記します。）

兄の仇は、笑顔で討ち取って、きっちり料理したるは、一石二鳥。

この段階での歴史背景概略。戊辰時に幕軍に加担した藩の士族は、今だ「賊軍出身者」の
レッテル。会津はその典型。ところが、天下の薩摩のはずが、6年前に、大事件の「西南戦争」。
歴史の巨人、西郷隆盛は、新政府に楯突いて、攻め滅ぼされた。腹掻っ捌いて冥土入り。
時代は、急旋回、万事塗り替えられたのだ。

山川捨松嫁入りに関して、一般に伝わる話としては、だいたい下記の内容。短い。
＜記＞
断固拒否する「山川浩」に対して、西郷従道曰く。
▼
「貴殿は、『賊軍』の娘が、官軍様の嫁じゃ、つり合いませぬと迎されど、我とて、
今や『賊』の弟でござる。同じ賊同士でごわはんか！」
▼
・・と、この部分ばかりがトレンディー。ところが、私的には、
そこに至る 「海千山千ぐにゃぐにゃトークの執拗い粘り！」 、即ち行程のほうが、
ずっとおもろい！やたらに傑作！

この人、凄い人。全国の社長さん、一社に一台是非どうぞ！タイプの男であります。
不屈の営業マン顔負け！西郷従道の粘り勝ち！こんな男が一人居たら、貴社の未来は薔薇色！！
狙い上手の仕留め上手。加えて、惚けるテクニック機能も搭載型で、マルチ多機能システム。
極み付けは、アフターフォロー！いうなれば、神業！怖い男でありんす。

＿

天才手腕の三拍子揃った男！
殿（しんがり）のお道具は、巨大な「大風呂敷」でありました。

自分で広げて包んだら、最後のしんがりまで、他人に任せず、自分で片付ける。手強い男だね。
惚けて、ぽっちゃり。中身は剣客の凄みながら、それは少しも露出しない。
味方ならいいが、敵としてなら、目の前に、けっして現れてくれるな！

もしも、今日、商談でこんな男に出てこられたら、たまらん！イチコロ。
自ら腹切るハメになる！それが、西郷従道でありました。

因みに、西郷従道の 渾名は、後に「成程大臣」 。これは、なかなか感心。重要キー。
渾名の根拠は、相手の話をよく聞いては、「成程、成程・・・なるほどのぅ！」
しっかりと、頷いては、相槌を打つのが常だった。
一方的に押されないから、相手は必ず、ある程度は満足。ほっと一息。その瞬間が最後。
深呼吸の間に、己の首は討ち取られて、西郷の懐に。手強い男！

幕末玄関＜ No.1 （現在頁）＜