8.
直接憶測をぶつける人もいた。
「もうおちついた?たいへんだったよね。」
ぐらいならまだいい。
「もう向こうから慰謝料とか出してくれた?」
「いっぱい貰えたんでしょ?」
「もう仕事なんかしなくても、保険や慰謝料で左団扇でくらせるだろう!」
その他もろもろ。。。。。
もともと、人の付き合いは選り好みしてしまうところへ
このような憶測と好奇心が
回りを取り巻いているようだった。
人の目が怖かった。
猜疑心が生まれた。
暫くして先々を考えて引越しをしたが、
子供の学校を無理に変えさせたくなく同じ学区内での引越し。
元々、生前家を建てようとしていたのだから、不思議ではないが
女手ひとつになったところへ、
ましてや夫が亡くなり数年しか経ってないで
小さいながらも家を買ったものだから、
またもや好奇の目。
幾らしたとか、支払い方はとか。。。
暫く冬眠できるものなら・・・そうしたいほどだった。
ただ単に、自分や子供の健康のため将来のために
大きな決断をしただけだったのに……。
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