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友人、岬麻呂氏からの旅便りが届きました。 今回は、またまた北海道。「日本で一番最初に秋が訪れる大雪山系に紅葉をたずねる夫婦旅」とて、9月23日~26日の3泊4日の北海道・富良野への旅でありました。 詳しくは、下掲の「旅・岬巡り報告260&写真説明」をお読み下さい。(旅・岬巡り報告260・大雪山系紅葉&同写真説明)※写真をクリックして大きい画面サイズでお読みください。 フォト蔵画面に移行しますが、場合により、画面を覆う形で広告が表示されることがあります。この場合は画面に表示された×マークをくりっくすると広告が消えて通常画面となります。 上掲の写真説明に掲載の写真に加えて、その他の写真もいくつか別途メールで送信いただいていますので、それらを併せ以下ご紹介申し上げます。9月23日関西空港→新千歳空港→占冠・イトウアイリスガーデン→金山湖畔→南富良野・松村庭園→R38北上→新富良野プリンスホテル(3連泊)・ニングルテラス(鶴見緑地公園・往路の機上から) 鶴見緑地はヤカモチの銀輪散歩コースの範囲内にあるが、このような角度でこれを眺めるのは初めてであります(笑)。 大池がよく見える。 更に飛んで、黒部第四ダムです。(黒部第四ダム) 小さいので見えにくいかも知れませんが・・との岬麻呂氏のコメントが写真に付されていましたので、ヤカモチにてダム部分を切り取り拡大してみました。(黒四ダム・部分拡大) アーチ式と重量式との複合ダムである黒四ダム独特のフォルムがはっきりと写っています。 例によって、ひろみちゃん8021(偐万葉ではひろみの郎女)さんにお渡し願いたいという趣旨で、南富良野町のマンホールカードが同封されていましたから、南富良野の松村庭園をお訪ねになったついでに下記マンホールカードを取得されたものと思われます。(空知郡南富良野町のマンホールカード)(ニングルテラス)9月24日ファーム富田→旭川経由→層雲峡→大雪湖畔→銀泉台→上川町・大雪森のガーデン→富良野・藤林商店(ファーム富田)(銀泉台 稜線部分を望遠で撮影) 見事な紅葉です。 秋来ぬと目にはさやかに見えねども、という歌があるが、目にもさやかに秋紅葉であります。 偶然ですが、今日TV(NHKの午後4時だったかのニュース)で旭岳の姿見駅付近の紅葉を紹介していました。(銀泉台 大雪赤岳の東斜面の紅葉)(大雪森のガーデン)9月25日富良野・麓郷の森・木力工房→鳥沼公園→旭岳ロープウェイ山麓駅→同姿見駅(紅葉めぐり)(麓郷の森・木力工房 作業中のfurano-craftさん)<参考>furano-craft氏のブログはコチラ。 木力工房のホームページはコチラ。 先ず、お訪ねになったのは、麓郷の森にある木力工房。 工房の主人・オーナーのfurano-craft氏でありました。 同氏はヤカモチのブロ友である。2013年3月からのブロ友であるから、もう7年半のブログのお付き合いになる。 お電話でお話しをしたことはあるが、直接にお会いしたことはない。 岬麻呂氏は度々富良野へご旅行をされることから、当ブログでお知りになったfurano-craft氏に興味を持たれたようで、或る時、麓郷の森へ同氏をお訪ねになりました。 そこで意気投合されたのか、以来、富良野にご旅行される都度ご訪問されているようで、すっかり親しくなってしまわれました(笑)。(麓郷の森・東大演習林資料館)(鳥沼公園) そして、今回の旅のメインディッシュ、大雪主峰・旭岳の紅葉めぐりへと向かわれます。(旭岳 ロープウェイ姿見駅からの撮影)(同上 姿見駅から登山道を山麓駅方向に少し下った付近から撮影)(姿見駅左側の湖沼群)(十勝連山遠望 中央:十勝岳、右端:富良野岳) ちょっと、撮影時刻が前後しますが、下掲はこの日の富良野盆地の朝焼けの写真です。(富良野の朝焼け) 順番が狂いついでに、朝風の風のガーデンであります。 この写真はもう何度となく見ているので、すっかり馴染みになってしまったアングルであります。(風のガーデン) ♪あさかぜしずかにふきて 小鳥もめさむるとき・・ 讃美歌の一節です。9月26日麓郷展望台→鳥沼公園→富良野チーズ工房→新千歳空港→関西空港(麓郷展望台) この写真も25日の朝に撮影されていますが、麓郷展望台は26日に再訪されていますので、26日撮影の写真がないことから、この日の分として掲出しました。 全890km走行のドライブ、「山の紅葉と里の秋気配楽しむ」旅、無事に終了、めでたし、めでたし、であります。<参考>過去の岬麻呂旅便り記事はコチラ。フォト蔵アルバム・岬麻呂写真集はコチラ。同上・岬麻呂マンホールカード写真集はコチラ。
2020.09.29
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7月19日の日記で背中の痛みについて記載しているが、その痛みは軽快したものの、首、背中、肩が何やら凝っているみたいで不快な感じは、その後も続いていました。8月の終わり頃からは腕から手首、指にかけてチリチリと痺れるような感じと軽い痛みが生ずるようになったので、9月10日から行きつけの整形外科診療所にて診察を受け、リハビリ治療を行っていますが、余りはかばかしい改善がみられません。 それはさて置き、リハビリ治療(首の牽引、電気治療、マッサージなど)を終えるとほぼ正午近くになるので、喫茶・ペリカンの家で昼食を済ませてから帰宅するということが最近は多くなっている。 今日もそのパターンでした。 それで、その喫茶・ペリカンの家の前庭で見つけたのがエノキグサという植物。 独特の苞葉からネコノメソウなどを連想させるが、同じトウダイグサ科のエノキグサという植物であります。 店主のももの郎女さんによると「雑草なので引き抜こうかと思ったが、ちょっと可愛いので、抜かずに見守っている。」とのこと。(エノキグサ、別名アミガサソウ)(同上) 苞葉が面白い形。中心には、雌花が既に結実している。 別名のアミガサソウというのは、この苞葉が二つ折れになった姿が編み笠の形に似ているところからだという。エノキグサという名は葉が榎のそれに似ているからだという。(同上 雄花と雌花) 苞葉の中心から花穂が伸び、穂の上部に雄花が咲き、穂の付け根部分に雌花が咲く。 雄花と雌花に蟻が取り付いていますから、蟻が受粉を媒介しているのでしょうか。(同上) エノキグサも放って置くと知らぬ間に増えてしまう雑草でありますから、ほどほどに除去するのが正解かもしれません。 繁茂と言えば、こちらのヌスビトハギは恩智川辺に、今を盛りとはびこって居ります。(アレチヌスビトハギ) ハギは秋の七種の一番バッター、「おはぎ」などという和菓子がある位の秋を代表する花であるが、その名をかたるこの草は、花はよけれど実は迷惑という植物。いわゆる「ひっつき虫、くっつき虫」の一種である。(同上) 既に、その迷惑な実がいっぱいについている。 もう少し、秋が深まり、実が成長すると、うっかり草むらに足を踏み入れたが最後、ズボンや靴下、スニーカーにまで、この種子がびっしりとくっついてしまい、取り払うのに難渋するということになる。(同上) ヌスビトハギに混じってイタドリの花も咲いていました。(イタドリ) 万葉集に登場する「壱師」は彼岸花のこととするのが有力であるが、このイタドリの花だとする説もある。 しかし、余り賛同が得られていないようで、万葉植物になり損ねている花である。いちしるく咲きてあれども壱師とは なれぬイタドリ好かんぽ万葉 (偐家持) もうひとつ迷惑な繁茂植物を紹介します。(ワルナスビ) 名前からして悪者扱いであるが、有毒成分を含むそうで、牧草地などでこれがはびこると、放牧の家畜がこれを食べて、死んだりと食害を起こすそうです。 花はイヌホウズキのそれによく似ていて、可愛らしい姿。 イヌホウズキには棘がないが、ワルナスビには棘があるので、両者の区別は簡単である。 花園中央公園の斜面に毎年この季節になると群れ咲く。定期的に公園管理者によってこの斜面は草が刈られ、ワルナスビも姿を消すのであるが、悪がはびこるのは世の習いとて、このワルナスビもしぶとく毎年甦るのである。(同上)葉の裏に 棘を隠して ワルナスビ 悪びれもせず 今年も咲ける (偐家持) 本日は、ヌスビトにワルも登場しての、いささか人の世そのままの花散歩でありました。<参考>ペリカンの家関連の過去記事はコチラ。 花関連の過去記事は下記参照。 花(1)・2007~2011 花(2)・2012~2016 花(3)・2017~2020.3. 花(4)・2020.4.~
2020.09.28
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今年に入ってのブログ記事は、コロナの所為もあって、銀輪万葉などの記事が減って、花の記事が大きく増えています。 ということで、今日も花カテゴリの記事となります。 今日、今年初めてヒガンバナの咲いているのに出くわしました。 万葉集に出てくる「壱師」という花は諸説あるようですが、ヒガンバナだというのが有力なようです。(ヒガンバナ)人麻呂の 夏浜木綿はまゆふに 秋壱師いちし なべてぞ恋は 秘め置くべきや (偐家持)(本歌)み熊野の 浦の浜木綿(はまゆふ) 百重(ももへ)なす 心は思(も)へど 直(ただ)に逢はぬかも (柿本人麻呂 万葉集巻4-496) 路みちの辺への 壱師いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我が恋妻を (柿本人麻呂歌集 万葉集巻11-2480) ハマユウもヒガンバナも、万葉集に上の1首があるだけで、「我は万葉植物なり」と由緒正しき花であると言っているように見える。 由緒正しき、となると「クズ」はその上を行っているかも。(クズの花) 山上憶良が「秋の七種」として歌に取り上げた七つの花の一つなのだから、「格」が違うのである。 それも、萩、尾花に続く三番目の花がクズ(葛)なのだから、誰も文句は言えないのである。秋の野に 咲きたる花を 指折りて かき数ふれば 七種(ななくさ)の花 (山上憶良 万葉集巻8-1537)萩の花 尾花(をばな)葛花(くずばな) なでしこの花 女郎花(をみなへし) また藤袴(ふぢばかま) 朝がほの花 (同 万葉集巻8-1538) しかし、その他の万葉歌を見ると、葛については、「真葛原」とか「葛葉」とか「はふ葛」とかのように「葉」や「つる」の方に着目して歌われているのであって、葛花は登場しない。従って、葛花はそれほど大きな顔はできないのではある。(同上) なのに、葛花はぼってりと大きな顔して咲いていたりするのが面白い。 もっと大きい顔をして貰おう。(同上) 花は穂の下から上に順々に咲いて行くようだが、花弁の色はピンクから濃い紅色になり、やがて紫色になって萎れる。花弁の奥に黄色の斑紋があり、これが虫を誘う仕掛けになっているのでしょう。(イトバハルシャギク<糸葉春車菊>) イトバハルシャギクは全部黄色で虫たちを誘っていますから、こんな花の咲くところではクズは咲かない方がいいというものである。 黄色は虫たちにはどんな色に見えているものやら。野草などは黄色に咲くものが多いように思うから、黄色は虫に好まれる色なのかも知れない。(同上)ペルシャからはるばる来たるハルシャギク 春風ならぬ秋風に咲く (偐家持) ハルシャはペルシャのことらしいから、中近東あたりが原産地なるか。 さて、こちらのベニバナサルビアはいづこから来たりしものぞ。(ベニバナサルビア) 先日、20日の記事にナンキンハゼの実の写真を掲載しましたが、昨日は実のなっている木の下枝に花穂をつけているのがありました。 ナンキンハゼは雌雄同株で、雄花と雌花がひとつの穂につくようです。 カエデの花もそうですが、雄花と雌花の咲く時期を異にすることによって、同一株による自家受粉を回避しているようです。(ナンキンハゼの花) ナンキンハゼの場合は、雄花は穂の上部に咲き、雌花は穂の下部に咲くようで、先ず雌花が咲き、雄花が咲く頃には、雌花の方は既に他の木の雄花の花粉によって受粉を完了し、結実しているとのこと。(同上) この花穂は雄花ばかりで、雌花がついていないように見えるから、ある時期を過ぎると、雄花ばかりの穂になるのかも知れない。(同上) どの穂を見ても、雌花らしきものは見られない。(同上) と言っても、写真の方は同じ穂のそれのようですが(笑)。(同上) ナンキンハゼの実は蝋成分を持っているようで、石鹸や蝋燭の原料にもなるそうな。 実と言えば、コブシの実は今はこんな感じになっている。(コブシの実) 地に落ちた実もあり、それを拾い上げて撮ってみました。(同上) コブシとしては、このように地に落ちる前に鳥に実を食べて貰って、その糞として遠くへ種子を運んで貰いたかった、ということなんだろうが、地に落ちてしまっては鳥に食べて貰えるチャンスは極めて低くなるだろう。 殻が弾けて覗いている種子を覆っている果皮の赤い色は、鳥に対する「食べて下さい。」というシグナルなんだろう。 まだ、殻が弾ける前にこの木の実を撮った写真があるので、それを下に掲載して置きます。7月23日の撮影ですから2か月前の姿です。(同上 7月23日撮影)(同上 7月23日撮影) はい、今日は、花も実もある銀輪花散歩でありました。
2020.09.24
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銀輪花散歩も、ことキノコとなるともうお手上げで、何が何やらさっぱり分からないのである。 それでも目にすると、何となく撮ってしまうので、写真がたまって来る。 そんな写真を今日はアップです。キノコにお詳しいお方がご覧になられましたら、何という名のキノコかご教示いただけると有難く存じます。(名前不詳A)(同上) 次のキノコはオキナタケかも知れないが、名前不詳Bとして置きます。(名前不詳B オキナタケか?)(同上) このオキナタケの近くで見つけたのがシロソウメンタケモドキ。(シロソウメンタケモドキ) シロソウメンタケというのは枝分かれせず、スラリと一本、一本、直立しているが、シロソウメンタケモドキは途中で枝分かれするとのことだから、これは「モドキ」の方であるのだろう。 花園中央公園の一角で見つけたのであるが、数日後にどんな風に成長しているか見に行くと、公園の管理清掃係の人たちが下草刈りや落ち葉の撤収作業の中で、これらのキノコも除去されてしまったようで、影も形もなしでありました。 キノコや雑草の花に類するものの観察は公園では無理のようです。人の手が入らぬ森でないと、継続した観察には不向きであります(笑)。(同上)(同上) 次の白いキノコはテングタケの仲間だろうと思われるが、名前を特定することはヤカモチには無理であります。(名前不詳C テングタケの仲間か?) シロテングタケとかオオシロカラカサタケなどの名が候補として挙げられるが、どれと断定することはヤカモチの手に余ること。 これは8月4日に撮影しているので、滋賀県大津市の宇佐山に登った時に目にしたキノコであります。 次は、恩智川辺の道、柏原市へと銀輪散歩した折、八尾市域の小さな公園、いつぞや朝鮮語を覚えようと勉強しているとか仰っていた男性と雑談を交わした公園の桜の木(だったと思うが・・)の幹に群生していたキノコであります。(名前不詳D) 今日はキノコ散歩でありました。名を知らぬ 茸数へつ 秋銀輪 (偐松茸)<参考>花関連の過去記事は下記参照。 花(1)・2007~2011 花(2)・2012~2016 花(3)・2017~2020.3. 花(4)・2020.4.~
2020.09.23
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蕎麦の花が咲いている。銀輪を花でもてなす蕎麦畑 (筆蕪蕉) 花、花、花の蕎麦畑である。(ソバ畑)薄雪に花花花の蕎麦畑 (筆蕪蕉)(同上) 下手くそな句で始めてしまいましたが、蕎麦の花と言えば、芭蕉の句にこのようなのがある。蕎麦はまだ 花でもてなす 山路かな (芭蕉) 芭蕉のこの句の題詞には「いせの斗従に山家をとはれて」とあるから、伊勢の住人で斗従という人が伊賀上野の芭蕉の住まいを訪ねて来た折の句であるのだろう。 蕎麦をふるまうにはまだ時期が早く、山路に咲く蕎麦の花で客をもてなすことだ、と言っている。 「笈日記」によると元禄7年9月2日に支考と斗従が伊勢を発ち、翌3日に伊賀に到着した旨が記されているから、新客を迎えての挨拶吟である。 この句と併記されている句がこれ。まつ茸や しらぬ木の葉の へばりつく (芭蕉) 9月4日に何処かから松茸が届いたようで、それを来訪中の支考と斗従が珍しがったらしい。(注)支考=各務支考。美濃出身の蕉門俳人 美濃派の祖。 斗従=不詳。 この句の解釈については、「木の葉」は支考について来た斗従のことを言っている、というのもあって面白い。(同上) 蕎麦についての芭蕉句では、こんなのもある。三日月や 地は朧なる 蕎麦畠 (芭蕉)(三日月がほのかに照らす中、地上は蕎麦畑の白い花で霞んだように見える。) この句については、次のような異伝句または修正句がある。三日月に 地はおぼろ也 蕎麦の花 (芭蕉) どちらの句が好みかは人それぞれ。 もう一つこんなのもある。蕎麦もみて けなりがらせよ 野良の萩 (芭蕉)(野原の萩ばかり見ないで、蕎麦の花も見て、萩を羨ましがらせよ。)(注)けなりがらせよ=うらやましがらせよ 道端でこんな花も見かけましたが、名前不詳です。(名前不詳) 蕎麦の花に似ていなくもないが、葉の感じが少し違う。(同上)花の名は いかにととへど いさやとて そよりと白き 秋の風吹く (偐家持)(注)いさや=不知也。さあ、どうだったか。 蕎麦畑の花でもてなされ、道端の名前不詳の花にからかわれてのヤカモチ的銀輪散歩でありました。
2020.09.21
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暑過ぎた夏の名残りも影をひそめ、ようやくに秋めいてまいりました。 銀輪散歩には、もう一段涼しくなった方がいいのではあるが、見かける花たちも夏から秋への風情に変わりつつあって、我さし招く、といった感じであります。 秋の銀輪花散歩と言えば、萩と芒でしょうか。(萩)<参考>萩の万葉歌を掲載した過去記事はコチラ。 萩の万葉歌は数々あるが、先ず思い浮かぶ歌と言えば、志貴皇子の葬送をドラマチックに歌い上げた笠金村の「梓弓 手に取り持ちて ますらをの さつ矢手ばさみ 立ち向ふ 高円山に・・」で始まる長歌に付された反歌2首のうちの1首であるこの歌だろうか。高円の 野辺の秋萩 いたづらに 咲きか散るらむ 見る人無しに (笠金村 万葉集巻2-231) 万葉集に最も多く歌われている花は萩である。 秋を代表する花は萩ということになる。 山上憶良の、秋の七種の歌でも萩が一番目に登場している。一方、ススキつまり「尾花」は、萩に続いて二番目の登場である。(ススキ) しかし、人によっては、萩よりもむしろススキの穂にこそ秋を感じるのではないだろうか。ヤカモチもどちらかと言えば、ススキ派の方である。 万葉人にも、そのような意見があったようで、こんな歌がある。人皆は 萩を秋といふ よしわれは 尾花が末うれを 秋とはいはむ (万葉集巻10-2110)(同上) ススキは青空にも水面にもよく似合う。 勿論、曇った空であっても似合う。(同上) 秋づけば、あの暑過ぎた夏も何やら名残惜しいような気にもなると言うか、寂しい気もして、夏の名残を見てはカメラを向けたりするのも、季節の移ろいに対する感傷というものであるか。 合歓の花が未だ咲いているのに出くわしました。(合歓)象潟や雨に西施がねぶの花 (芭蕉 おくのほそ道) この句の所為で合歓の花は梅雨時の花、夏の花というイメージである。 夏の花であるその合歓が、秋風が吹き始めている今も、このように未だ咲いていたりするということがあるのですな。(百日草) ヒャクニチソウも何やら夏の名残のように見える。 オオマツヨイグサも夏の暑い盛りに咲く花なので、これも夏の名残と言っていいだろう。(オオマツヨイグサ) ブルーサルビアやユーフォルビアは夏の名残なのか秋の兆しなのか。(ブルーサルビア)(ユーフォルビア) ローズマリーの花は夏の名残でしょうね。 ユーフォルビアのように目いっぱい咲いていては「名残」らしくもないと言うものであるが、ローズマリーのように目立つことなく咲いているのはいかにも「名残」らしくていいと思う(笑)。(ローズマリー)(同上) カタカナ名の花は、イマイチ季節感が希薄で、ヤカモチにはよくわかりませんので、実の方に目を向けてみます。 街路樹のナンキンハゼが実をたわわにつけて、秋の準備をしている。(ナンキンハゼの実) 実が弾ける頃には、葉が美しく色づくことだろう。 風の音、秋は葉ぞ匂ふ。 秋の葉の匂へる時にいざ行かな、であるが、それはもう少し先のこと。 秋は実の季節でもある。 実と言えば、ハナミズキの実が既に赤くなっています。(ハナミズキの実)(同上)(同上) ハナミズキの木の隣にはヤマボウシの木がありました。 こちらは、実がまだ小さく、これからという感じ。(ヤマボウシの実) ハナミズキの実は、有毒成分を含み、とても苦いので、食べることはできないが、ヤマボウシの実は熟すと甘く、食べることができる。ヤカモチ個人の感想では、そんなに美味しいものではない、と言うか、むしろ不味い。 しかし、一度食べてみただけなので、たまたま不味い実であったのかもしれないから、断定はしないこととします。 手前の枝は既に枯れかかっているみたいで、実は熟す前に枯れた薄茶色になってしまっていたが、これはこれで一つの景色である。(同上) そして、トチの実。(トチの実)(同上) 夏から秋への銀輪花散歩でありました。<参考>花関連の過去記事は下記参照。 花(1)・2007~2011 花(2)・2012~2016 花(3)・2017~2020.3. 花(4)・2020.4.~
2020.09.20
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ながらくブログ更新をサボってしまいました。 銀輪散歩で見かけた虫たちにお出まし願って、ブログ更新とします。 先ずはセセリチョウの可愛いツーショット。(イチモンジセセリとチャバネセセリか) 大きい方の翅には白斑が四つ整然と並んでいるのでイチモンジセセリで間違いないと思うが、後ろの小型の方は、翅の斑紋がはっきりしないので、チャバネセセリではないかと思う。 何やら親子のようで、寄り添っている姿が微笑ましい。(同上)人も無き 国もあらぬか 吾妹子(わぎもこ)と 携(たづさ)ひ行きて 副(たぐ)ひてをらむ (大伴家持 万葉集巻4-728) 大伴家持が、後に妻となる坂上大嬢に贈った歌である。 もし、これが恋人どうしなら、こんな万葉歌を添えてもいいのでしょうが、どう見ても上の写真の蝶は、母と子に見えてしまい、 子「ねえねえ、お母さん。」 母「なあに、〇〇ちゃん。」というような会話が聞こえて来る気がしますから、家持さんの上の歌は完全に場違いで、すべっていると言うしかない(笑)。 さて、次の蝶はラムズイヤーの葉にとまっているベニシジミ。(ラムズイヤーの葉にとまったベニシジミ) 羊の耳に蜆がとまっているとは、これ如何に、であります。 しばらく観察していると、ベニシジミが翅を広げ始めました。(同上) 蝶が翅を広げているのは、ヤカモチの解釈では、警戒を解いてリラックスしている状態を示すもの。 ラムズイヤーのふかふかの葉に、蝶もくつろいだ気分になったということかもしれない(笑)。 これはチャンスとカメラを近づける。(同上)花園の 羊の耳の べにしじみ 翅広げてや まどろむらむか (偐家持)(同上) 蝶と来れば、トンボも取り上げないと片手落ちというもの。 うまい具合に、ムギワラトンボがやって来ました。(ムギワラトンボ) ムギワラトンボはシオカラトンボのメスのこと。 まあ、蝶との平仄をとるために写真掲載しただけのことですから、特段のコメントもありません(笑)。(同上) 次は、クマバチ。(クマバチ) 花から花へと飛び回るので、なかなかうまく撮れない。 何とか撮れたのがこの一枚です。 ちょっとピンボケです。 そして、最後が正体不明の虫です。(不明・テントウムシの仲間か?) ガラクタ入れの片隅に極小の虫の死骸。 体長が1~2mm程度の甲虫類。 小さすぎて、写真に撮っても判然とはしない。 テントウムシの仲間だろうと思うが、何とは特定できません。(同上・腹側) 最初は、草花の種か何かと思ったが、腹側を見て虫だと気づきました。 何故、こんな小箱の片隅で死んでいたものやら。南無阿弥陀仏。<参考>虫関連過去記事はコチラ。
2020.09.19
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今日は重陽の節句。 この日に花関連記事をアップするとなると、菊の花が必須というものだが、生憎と菊の花の写真は持ち合わせない。 何につけても、間の悪いのがヤカモチ流なのである。 菊の花なくてどくろの節句かな (金魚草) (元句)菊の香にくらがり登る節句かな (芭蕉) いつのことであったか、TVでキンギョソウの花が落ちたあとには髑髏のようなものが現れるとして、その画像が紹介されていました。 そのことを思い出し、花園中央公園の花壇にキンギョソウが植えられていた筈と、銀輪散歩のついでに立ち寄ってみました。(キンギョソウ、花散りぬれば) もう花の時期は終わりを迎えていると見えて、いくらかの咲き残りの花とともに、花の落ちた後の「髑髏」がいくつもぶら下がっていました。(同上A) 花の付け根に生じた実が弾け、種子が殻を破って飛び出した痕が、見方によれば髑髏に見えるということなんだろう。 しかし、髑髏に見えるように撮るには、それなりのアングルから撮らなくてはならない。 上のAは失敗か。下のBはサカサマ・ドクロに見えなくもない。(同上B) 普通に撮ると、みなサカサマ・ドクロになる。(同上C) ならば、上下逆転させてみるか。(同上D) 上下逆転させてみたのがDの写真。顔らしくはなるが、この角度では眼窩にあたる部分が円形に写っていないので、何やら間抜けた表情にて髑髏らしい凄みがない(笑)。間抜けなオヤジがポカンと口を開けている風情。 BやCの写真の方を逆転した方がよかったかも。 入念に探せば、或いは撮影アングルを工夫すれば、髑髏らしい写真も撮れたのかもしれないが、そこまでの根気も粘りもなく、切り上げましたので、少しの不気味さもない、まことに中途半端な写真で、語るに落ちるというやつになってしまったようです。 花園中央公園と言えば、前ページのサギの記事の写真で、サギの背後に咲いていたホテイアオイがあったと、その池に向かう。 池の畔にはチュウサギが居たが、先日の奴と同一個体かどうかは分からない。接近すると池の反対側へと慌ただしく逃げ去りました。 今日はお前に用はないのに・・と思ったが、口には出さずサギを見送り、ホテイアオイにカメラを向ける。 足元の岸辺にもホテイアオイが何株かあったが、花は付けていない。 水面を隔てた対岸の葦辺に繁茂している中に、花を咲かせているものがある。(ホテイアオイ) 望遠でズームアップ。(同上A) 更にズームアップ。(同上B)(同上C) もう一つ、こんな花も。 ラムズイヤー。 この花の名は、以前、友人の小万知さんから教えていただいたもの。 下記<参考>記事の末尾にこの花の写真を「名前不明」の植物として掲載したところ、ラムズイヤーだとのコメントを頂戴したのでした。<参考>花散歩・梅雨明け宣言します。 2016.7.3.(ラムズイヤー) 紫色の花が咲くのだが、これも花の時期は過ぎたと見えて、花茎に花は見えない。(同上)(同上)(同上) 花が咲いていたであろう痕跡があるばかり。 まあ、この植物は、花を楽しむものではなく、その名が示すように、羊の耳のような白っぽい毛の生えた厚手の葉を楽しむものであるのだろう。(同上) ラムズイヤーの葉にはベニシジミが、キンギョソウの傍らに張られたロープにはムギワラトンボが飛来してチョコンととまったのであるが、本日は花散歩。それらはまた虫散歩の記事の折に、ということにしましょう。
2020.09.09
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花園中央公園の池にサギがいました。 コサギです。(コサギ) コサギの背後に繁茂しているのはホテイアオイ。 ホテイアオイがこんな処に繁茂しているとは、今まで気が付きませんでした。花もチラホラ咲き始めている。 左に視線を移すと、アオサギが居ました。(アオサギ) 見ていると、右方向に向きを変えると、のそのそと歩き始めました。(同上) アオサギの向かう先にはコサギが居る。 コサギを狙っているのであるか。まさか、である。(アオサギとコサギ) アオサギはどんどんコサギに接近。 コサギはそれに気づかないのか、水中に嘴を突き入れたりして、小魚を捕まえることに余念がない。(同上) しかし、この距離を保ったまま静止。 コサギを追い払うようでもない。何事も起こる気配がないので、見物を諦めて、公園の他の場所に移動。 ひと回りして戻って来ると、コサギの姿は見えず、ダイサギがいる。 アオサギはダイサギに追い払われたのか、池を取り囲む柵柱の上に首をすくめてちょこなんとしている。(アオサギとダイサギ)<追記・訂正> よく調べるとダイサギの嘴は黒いようです。チュウサギのそれは黄色ですから、この白鷺はダイサギではなく、チュウサギのようです。謹んで訂正します。 この構図から、思い浮かんだストーリーは、吾輩が立ち去った後、アオサギがコサギを追い払い、池の一角を独占したところ、ひと回り大きいダイサギが飛来して、今度はアオサギが追い払われる羽目になったのではないか、ということでありました。 もしそうなら、アオサギにしてみれば、ダイサギがやってきてダイナシになっちゃった、ということになる。 まあ、そんなゴタゴタはなくて、十分に餌は食べたので、コサギもアオサギも平和裏に順次撤退したということであったかもしれない。 因みに、花園中央公園の見取り図で、サギの居た池の位置を示すと、下掲の通りであります。(花園中央公園総合案内板) ちょっと分かりにくいでしょうから、部分を拡大すると・・。(同上・拡大図) この公園は、恩智川の水嵩が増した場合に備えての遊水池公園の役割を担っている。 上の図で言うと、「常時池」、「ドッグラン」、「多目的芝生広場」、「多目的球技場」と表示されている部分(緑色で囲まれた部分)が周囲より一段低くなっていて、恩智川堤防の水門(左上部)を開いて、ここに川水を流入させ、下流での氾濫を防ぐという仕掛けになっている。恩智川には、このような遊水池公園が他にも幾つかあり、現在も増設されつつある。 台風などで大雨となった時には、ここに大きな池が現出することになるが、平時は、「常時池」と表示されている部分だけが池となっていて、葦などが群生し、カモ、カイツブリ、カワウ、オオバンなどの水鳥のほか、オオヨシキリ、サギ、ケリや、運が良ければ、カワセミなども見られる池となっている。また、この池で釣りを楽しむ人の姿も絶えることがない。 本日は、釣り人の話でも、他の鳥の話でもなく、サギの話でした。<参考>鳥関連の過去記事はコチラ。
2020.09.07
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昨日(2日)、友人・岬麻呂氏からの旅便りが届きました。 今回の旅は南へ。 「エメラルドグリーンの夏の海とホウオウボクが目的の宮古島14回目の」ご夫婦旅でありました。 まあ、「14回目の宮古島」も驚きですが、台風8号と9号の間隙をぬっての「未だ悪運尽きず(ご本人談)」の絶妙なる旅日程も驚きと言うべきでありましょうか(笑)。 詳細は、下掲の「旅・岬巡り報告259」をご参照下さい。※画像をクリックして大きいサイズの写真でお読み下さい。(↑旅・岬巡り報告259&同写真説明)(↑ホウオウボク) ジャカランダ、カエンボクと並んで世界三大花木とされるホウオウボクが、今回の旅の主目的の一つとのことですが、その花がこれ。 宮古島市熱帯植物園で撮影されました。 上が8月28日の撮影、下が同29日の撮影です。(↑同上) 送っていただいた、その他の写真も順にご紹介しましょう。8月26日関西空港(午後便)→宮古島・下地空港→渡口の浜→ホテルアトールエメラルド(3連泊) 「コロナ蔓延の大阪人は嫌われる?」だろうからと、夕食は、いつもご利用の「居酒屋・中山」を諦め、ホテルで泡盛を楽しまれたとか。8月27日西平安名崎→池間島 この日は終日雨にたたられ、写真撮影も諦めることとなり、不本意な一日であったようです。8月28日砂山ビーチ→西平安名崎→池間島→東平安名崎→来間島→伊良部島→下地島→平良港発・サンセットディナークルーズ「モンブラン」に乗船(伊良部島の夕焼け、月明りの伊良部大橋撮影)(↑伊良部島・渡口の浜)木綿花(ゆふはな)に 寄せて返せる 波の音(と)を まとひて行かむ 渡口(とぐち)の浜は (偐家持)(↑下地島・下地空港隣接の海)(↑佐和田の浜)(↑砂山ビーチ)(↑来間大橋)(↑伊良部島の夕焼け)夕されば伊良部の空は火と燃えて わが行く旅を祝(ほ)ぎてもあるか (偐家持)(↑月明かりの伊良部大橋)我妹子(わぎもこ)と たぐひて居(を)れば 大橋の 上にし月の 渡り行く見ゆ (偐家持)8月29日西平安名崎→池間島→東平安名崎→来間島→伊良部島→下地空港→関西空港 最終日にして漸く、絶好の写真日和。 28日の写真の撮り直しとて、精力的に回られたようです。(↑西平安名崎の海 池間大橋を望む。)(↑池間大橋直下の海) もう一つの旅の目的である、エメラルドグリーンの海であります。風さやに 青き海原(うなはら) ひとすじの 長橋(ながはし)わたり 鳥となるわれ (偐家持)(↑同上) そして、岬の灯台も。(↑東平安名崎)※画像をクリックして大きいサイズの写真でご覧いただくと、灯台が見えなくもありません。 岬の突端には灯台があるのだが、上の写真では見えにくいとて、帰りの機上から撮影された下の写真を追加で送って下さいました。 岬巡り、灯台巡りの岬麻呂としての「こだわり」ですかな(笑)。 しっかりと真白き灯台が見えます。(↑帰りの機上から東平安名崎を遠望)(↑来間島の竜宮城展望台から対岸の与那覇前浜ビーチを望む)(↑伊良部大橋 帰りの機上から) 伊良部大橋は全長3540m。通行無料の橋としては日本最長で、自転車でトライする人も多いらしいですが、銀輪家持としては、この橋、大いにそそられます(笑)。 帰阪するに当たり、レンタカーを返すべく伊良部島のガソリンスタンドでガソリンを補給した際に「今日の帰りの便で幸運ですね、明日以降勢力の強い台風9号で足止め濃厚」と言われたと仰っていますが、少し日程がずれていたら、飛行機欠航で、帰りが大幅に遅れたことでしょうね。 まさに「悪運未だ尽きず」であります(笑)。 何にしても、良き旅、そしてお疲れ様でございました。帰るさに 空より眺む この旅の 島も海もみな 幸さきくぞあれと (偐家持)<参考>過去の岬麻呂旅便り記事はコチラ。フォト蔵アルバム・岬麻呂写真集はコチラ。同上・岬麻呂マンホールカード写真集はコチラ。
2020.09.03
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ブログの更新をサボっているうちに、9月になってしまいました。 9月というに、相変わらずの猛暑。 秋は何処に、でありますが、夜になると、庭で鳴く虫の声が辛うじてそれらしきものを伝えてくれているようです。 わが家では、北側の庭の東北隅でマツムシが鳴き出しています。 10日ほど前から、チン、チン、チンとか細い声で鳴いています。 唱歌では、チンチロ、チンチロ、チンチロリンと鳴くようだが、そんな風に鳴くマツムシの声を聞いたことがない。 外来種と言われているアオマツムシがリリリリリとせわしなく鳴き、嫌でも耳に入って来る鳴き声であるのに比べて、マツムシのそれは、チン、チンと控えめで、耳をすませないと闇に溶け込んで聞き取れないような気になってしまう、つましい鳴き方である。 虫が鳴いているのは、オスがメスを呼び寄せるためなのであるから、よく聞こえるように鳴く必要があるだろう。 アオマツムシ君とマツムシ君が近くに居て一緒に鳴いたら、勝負は歴然としている。アオマツムシの声にかき消されてマツムシの声はメスには届かないだろうから、やって来るのはアオマツムシのメスばかり、マツムシのメスは一向に現れないことになる。かくて、アオマツムシは増え、マツムシは減少するということになるのではないかと思うが、どうなんだろう。 わが庭に鳴くマツムシ君にもよき出会いのあることを祈る次第(笑)。 さて、今日は月例の墓参でありました。 途中の民家の庭先のギンバイカの実は、特段の変化も見られなかったので撮影は省略。そのお宅のご婦人が庭先に出て居られたのでご挨拶。ギンバイカの実のことをお話しすると、熟すと黒くなると仰っていましたから、暗紫色になることは間違いないようですが、熟すと食べられるということはご存じではなかったようで、「熟すと食べられると書いてあるのを見ました。」と申し上げると、初耳という反応でありました。 そこから少し坂を上ったお宅の庭先のヤナギトウワタは姿を消していました。実が弾けて、綿毛の種が沢山飛び出すのを嫌ってか、根こそぎ除去されたようで、その痕跡すらありませんでした。 そして、教覚寺。(教覚寺門前) ようやく「門前の言葉」を掲示する新しい掲示板が取り付けられていました。まだ、取り付けられたばかりなんでしょう。門前の言葉は掲出されていません。 復活の門前の言葉は来月10月の墓参までお預けであります。 寺から、更に坂をのぼると、テニスクラブの敷地に隣接してムクロジの古木がある。 先日、ブロ友のビッグジョン氏がムクロジの実のことを記事にして居られたことを思い出して、その木を撮影することにしました。(ムクロジの木) この巨木の下陰に小さな祠が祀られている。 小川の畔になるので、或いは水神様であるのかも知れないが、何とも分からない。(同上) ムクロジの木の幹は隆々として、「年深からし神さびにけり」といった風情である。 実は?と木を見上げてみたが、繁る葉に遮られてかよくは見えない。 わが書斎のデスクの上のガラクタ小物入れには、この実の乾燥して固くなったのが2個と実から取り出したまっ黒い種子3個とが、何やらこまごました雑多なものと一緒に入っている。 別に「持って置きたい」というほどのことはなく、捨てる機会もなくて何となくずっとそこにあるという感じで、長らくあり続けている。(同上) ムクロジの実のことは、過去の記事(下掲)でも取り上げているので、ご参照下さい。<参考>ムクロジに関連する過去記事ほか ムクロジ(無患子)・銀輪花散歩 2013.4.13. 幻想のムクロジ 2013.4.20. 墓参・ロウバイ・ムクロジ、河内寺廃寺跡 2016.12.28. 墓参・ナツメの実とムクロジの実ほか 2017.10.2. ムクロジの写真(けん家持のフォト蔵アルバム) ビッグジョン氏のブログ記事 ムクロジ(無患子)の実 2020.8.30. 墓地に到着。 今日は、他に墓参の人影が見えず。珍しいことである。 帰り際になって、車が1台上がって来ました。墓参の車のようです。(墓地からの眺め) 池の畔では、アジサイの花が白っぽくドライフラワーのようになっていて、シュロガヤツリの葉が枯れている。 クマゼミとツクツクボウシが鳴いている。 家の近所では、10日ほど前からゼミの声はすっかり聞かれなくなっているのだが、山裾まで上って来ると相変わらずに鳴いているのが面白い。この違いは何によるのか。 そして、ノブドウの実が色づいていました。(ノブドウの実) ノブドウの実が美しく色づくと秋というものだが、この色というのは、実の中に虫が寄生していることによって生ずるのだということを知ると、ちょっと興ざめになるというもの。 本来、ノブドウの実は成熟すると白っぽい色になり、さほどに美しいものではない。赤紫や青色に美しく色づいているのは、実の中に虫がいることを示しているので「ご注意(ご虫居)」あれ、ですかな。 今日は、墓参の徒然に、という記事でありました。
2020.09.01
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