偐万葉・童子森の母篇(その3)
偐万葉シリーズ第83弾、偐万葉・童子森の母篇(その3)をお届けします。
<参考>過去の偐万葉・童子森の母篇は コチラ
からどうぞ。
童子森の母さんのブログは コチラ
からどうぞ。
偐家持が童子桜郎女に贈りて詠める歌20首併せ俳句2句 並びに 童子桜郎女の返しける歌10首
今し咲く シュウメイギクの 芯の色
したるやクーの ビックリまなこ (ビー玉皇子)
童子桜郎女の返しける歌
わが歌を まとめ綴りし 人ありて
その優しさに 心ぬくもる (童子桜)
(注)クーは、童子桜郎女さんの飼っておられる猫の名前です。
お岩木の 山の裾道 遠ければ
早
やうに朝は 我オキザリス (カタバミの郎女)
朝寒の 風な吹きそね お岩木の
山の辺の道 もみぢ飾らな (早起きザリスの
郎子
)
(注)飾らな=飾りましょう。「な」は婉曲な意志を表す終助詞。
「む」と同意。行かむ、行かな=行きましょう。
童子桜郎女の返しける歌
葉おちて 細き 枝間 に 見える空 風で感じる 時の移ろい(童子桜)
神々が 帰る日まぢか 銀輪で 水無瀬街道 風になる人(童子桜)
偐家持の返しける歌2首
いづちやも 行くへは知らね 銀輪と 風がままにぞ 万葉さやぐ
風吹かば 花もや 愛 でな 花咲かば 蝶と遊ばな 銀輪の道
(注)吹かば、咲かば=仮定形。吹いたなら、咲いたなら。吹けば、咲け
ば、だと、吹くので、咲くのでという意になる。
林檎の実 熟れて野仕事 汗拭けば
雲ぞたなびく 津軽の富士は
うまらの実 ふるへる風と 早やなりて
お岩木山は 雪にあるらし
(注)うまら=万葉では茨(イバラ)を「うまら」という。
初雪や お岩木山は 薄化粧 錦衣 で 寒さしのぶか (雪森の母)
千日と 言はず咲けかし 千日紅 (筆蕪蕉)
千日紅 なほしぞ咲きぬ 寒風の いかにか吹くも 色は変らじ
池越えを 越すも越さぬも うち振れば
乗るも乗らぬも 争奪の肉 (運丸)
丹 の橋ゆ 鴨の 水尾 に 津軽風 吹きや渡れる まつり果つらし
黄葉
に 冷たき雨も 降るらむか
遠き津軽し 思ほゆるかも (遙任家持)
童子桜郎女の返しける歌2首
霜月の 雨に打たれて 咲く花を 一輪摘んで 小瓶に生ける
下手な歌 綴りてあそぶ 人ありて
ブログにのせる おとぼけ桜 (童子桜)
蝦蛄
のごと したる葉してぞ うじゃうじゃと
寿司のネタにも ならぬサボテン (野暮天)
童子桜郎女の返しける歌
あら可笑し シャコバいやだと すねる客
エビが好きだと ごねるヤカモチ (童子桜)
童子桜郎女の贈り来たりける歌
落ち葉乗る 古いひさしの 軒下に
のれんの如く 柿のほさるる (童子桜)
偐家持の返しける歌
もみぢ散る 古き軒端に 柿干さる 兒ろが姿し 見まくの欲しき
立冬と 聞きてもみぢを いそぎ狩る ( 泥縄業平 )
冬立てば もみぢの惜しと
我妹子
の
庭にぞ探す みぢのぐの秋 (
冬立持
)
童子桜郎女の返しける歌
数多き 運のわるさを ものとせず
庭にぞさがす 隠れし秋よ (童子桜)
ふゆたちぬ ちとせあまれる みももとせ
うつしながるる とみのをがはに (大和八一)
後前
せっかち母の
八度四分
熱は下がれど クセは治らじ (うっかり家持)
津軽はや 雲垂れ込めて 冬空の
朝にしあれど バーベナは別 (別花)
小春日の 朝にしあれり シクラメン
咲き
装
ひて 行ける兒やたれ (出会ひの時麻呂)
我妹子
の 声もすなるや シクラメン
窓辺に咲ける 小春日の朝 (思ひ出の花麻呂)
童子桜郎女の返しける歌
シクラメン 窓辺にならべ 何おもう
共に語りき 初恋のひと (童子桜)
お岩木の 山はわれ見つ それでよし
いふがごとくに 雲立ちなびく
(注)掲載の写真は全て童子森の母さんのブログからの転載です。
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