本日は雨。雨の日は偐万葉。という訳でシリーズ第104
弾、松風篇(その17)であります。
<参考>過去の偐万葉・松風篇及び松風偐万葉集は コチラ
からどうぞ。
松風さんのブログは
コチラ
からどうぞ。
偐家持が松風朝臣麻呂に贈りて詠める歌20首
流されし ひとのみたまの かへり来て
槻のほつ枝に 芽吹くにあらば (祈家持)
(注)槻=欅、ケヤキ
かへるでの 芽吹くときなり 大池の
清き
水面
に
潜
く色見ゆ
朝霞 流れか行かむ 桜花
咲ける盛りも かなしと
思
へば
うらぐはし 少女 なるらし 桜花 今し咲き 始 む 朝をし行けば
(注)うらぐはし=美しい。 目細 しと同意。注意を引く美しさに言う。
遠山は 青み春花 盛りなり ひとみな朝の 日の下行かめ
楠
の 下ゆ駆け来る 銀輪の
をのこの
片辺
春日は
落
れど (
春野
老麻呂
)
桜花 散りてうつろふ 常磐なる
楠
のさ枝を われは写さな (大伴
楠持
)
(元歌)八千種の 花はうつろふ 常磐なる
松の小枝を 吾は結ばな(大伴家持 巻20-4501)
石垣は こころおきなく
描
かれよと
積めるものには あらざるなれど
桜花 咲きて木々みな 芽を吹けば 風もや春の 色にし染まむ
大池の ほとり静かに 春たけて 鶴見は人も そぞろに行ける
去年
夏に 見てしきのこの あづま屋を
背子が絵に見る
春日
うれしも (銀輪家持)
鶴見野は そぞろ行く人 急ぐ人
花の盛りも はや過ぎたれば (鶴見歩麻呂)
をのこやも かなしかるべき 一人にし
そぞろに行けば あやしと見らる (男一人歩き麻呂)
ひとしきり 降りて止みたる 春雨の あと追ひ丘に 雲立ち昇る
丘の
上
の 芽吹くゆりの木
後
の世も
逢はまし妹に 花手向けゆく
なゐに逝きし み魂かへりて 芽吹きたる
青葉にもあれ 風さやに吹け
蒼ざめて 風車のあれば 色々の こと思ひ出す 五月 なりけり
もののふの
八十少女
らが 走り行く
鶴見の五月 銀輪の風 (銀輪家持)
亜麻色の 髪靡かせて 銀輪の
アルベルチーヌ 駆けて行く道 (古須戸セル麻呂)
♪ 花水木 匂ふ鶴見に
をとめらは 髪なびかせて
銀輪駆ける 夏は来ぬ
(注)大阪市鶴見区の木は花水木ということなので
「卯の花」を「花水木」に修正しました。
夕暮れは 木々の青濃く なりゆきて ぽつり灯れる 道を帰らな
(注)掲載の絵画は全て松風さんのブログからの転載です。
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