第98回智麻呂絵画展
本日は智麻呂絵画展であります。今回も作品点数は7点と少なめですが、先のお花見会に寄せた絵などもありますので、早目の開催と致しました。どうぞごゆるりとご覧下さいませ。
<参考>他の智麻呂絵画展は下記から。
第1回展~第100回展
第101回展~第200回展
第201回展~
上のネコヤナギと下から2番目のミモザは小万知さんがお持ち下さったものです。
猫柳は「楊」、枝垂れ柳が「柳」と中国では区別されるが、万葉でもネコヤナギは「川楊・河楊・川夜奈支」として柳とは一応区別されている。もっとも、万葉では植物についての品種名というような厳密さはないのであるから、水辺、川辺に生えている柳類の総称という風にも考えられるから、川辺に生えている柳も含まれると言うべきであるのかも知れませんが・・。
しかし、川辺に生えているからと言ってその柳を、「川柳」と書いてしまうと「せんりゅう」となって、「ヤナギ」ですらなくなりますから、要注意ですな(笑)。この575の方の川柳は江戸時代の俳人・柄井 (からい)
川柳から来ているもので、ヤナギともネコヤナギとも無関係なのである。勿論、ウナギネコとも無関係である(笑)。
さくらさくら さくさくら ちるさくら (種田山頭火)
さくらさくら みるさくら かくさくら くふさくら のむさくら (偐桜餅)
水のうまさを 蛙鳴く (種田山頭火)
水のぬくさを 蛙鳴く (水田山湯火)
酒のうまさを 泣く泣く帰る (北新道草持)
上二つの絵は、祥麻呂さんが持って居られた本から、先回のお花見読書会に寄せて描いて下さったものです。
<訂正注記:本日(4月12日)智麻呂邸を訪問したら、偐山頭火氏も来て居られ
て、上の本について、祥麻呂さんが持って居られたというのは、彼がその本を
手に持っていたのを小生が目にしたというだけであって、その本の所有者は偐
山頭火氏であったことが判明いたしましたので、此処に訂正追記致して置きま
す。偐山頭火氏は「祥麻呂さんも同じ本を持っていたのか」と、このブログの
記事を見て思われたそうで
ありますが、まあ、若草読書会の面々はまことにお
おらかなものであります。>
水仙はアヤメやアジサイなどと並んで智麻呂氏のお好きな花のひとつにて、この絵画展にも度々に登場して居りますが、今回もなかなかの出来栄えにて、眺めているだけで何やら癒される気がいたします。
俯いて そっと咲くから 水仙花 (筆蕪蕉)
水仙花 中には見上げてる 奴も居る (筆蕪蕉)
筆不精の筆蕪蕉さん、名を忘れられてしまってもいけませぬゆゑ、久々の登場であります。
このミモザの絵。恒郎女さんは「一生懸命、力を入れて描いたのだけれど、もひとつです。」と相変わらず手厳しいご感想(笑)。智麻呂氏の絵がみるみる上達して行ったのは、この愛妻の手厳しい意見があってのことかも知れませんですね。勿論、お気に召した出来栄えの絵に対しては、絶賛・賞賛、褒めることをお忘れでないのであるから、智麻呂氏も頑張らざるを得ないのでありますな(笑)。
極力、写実を旨とする智麻呂氏の絵にとって、ミモザとかレンギョウとかユキヤナギとかの花はモチーフとしては、強敵であり、長時間の格闘を必要とするのでありますが、常に恒郎女さんのお目に叶うとは限らず、絵画の道も亦なかなかに厳しいものであることを、これらの花は教えてくれるのでもあります(笑)。
長過ぎる 名は歌に不利 オオキバナ
カタバミ咲きぬ それだけのこと (偐家持)
本日、智麻呂邸を訪問し、雑用を済ませる傍ら、新作4点をゲットし、今回の絵画展となりましたが、智麻呂邸には色取り取りの花があって、春爛漫です。これからも色々な花の絵を描いていただけるものと思います。皆さまもどうぞお楽しみに(笑)。
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