本日は栃木県佐野市に来ています。万葉集に詠われている三毳山 (みかもやま) などを巡ってみようという銀輪万葉の旅であります。
下野
(しもつけの)
三毳
(みかも)
の山の こ楢のす
まぐはし兒ろは 誰
(た)
が笥
(け)
か持たむ
(万葉集巻14-3424)
<下つ毛野の 三毳山のコナラのように愛らしいあの娘は誰の器を持つのだろうか。>
(注)三毳山=JR両毛線の佐野駅と岩舟駅とのほぼ中間、南側に広がる山。県営
公園が広がり、三毳神社里宮境内にはこの歌碑がある。
こ楢=コナラのこと。ナラ(ミズナラ)も含むかも知れない。
ハハソともいう。
なら(万葉集巻12-3048)
ははそ(同巻9-1730、巻19-4164、巻20-4408)
古今集でもハハソとして登場。
秋霧は けさはなたちそ さほ山の
ははそのもみぢ よそにても見む (古今集266)
高崎で新幹線から両毛線に乗り換え、佐野駅下車。ホテルに荷物を預け、銀輪散歩出発。先ず、佐野駅北側の城山公園に立ち寄る。
万葉の里城山記念館というのが公園内にあるので、立ち寄ってみたのだが、万葉とは関係ないようなので、パス。
( 万葉の里城山記念館
)
県道67号を東へと自転車を走らせていて目についた「耳うどん」に惹かれて、この店で昼食。耳うどん、なるものを初めて食べました。
(野村屋本店・ 耳うどん
)
耳うどんを食べた後は「目」をしっかり使って、三毳山へと銀輪を走らせる。浅沼町交差点で右折、県道16号を南下。途中で適当に左折、東方向へと走る。もう三毳山が見えているので、その山影を目指して走るだけ。
途中立ち寄った公園には星田妙見宮を連想させる名の星宮神社があった。栃木県内には星宮神社が散見されるという。
はい、三毳山です。
<参考> 三毳山
・Wikipedia
山麓の公園に立ち寄るが、自転車乗り入れ禁止。
(三毳山公園)<参考> みかも山公園
園内の万葉亭は無料休憩所。ロードトレインが園内を周回していましたが、乗客の姿はなく、寂しそうです。
山麓をぐるりと北側に回り込んだ北麓にあるのがかたくりの里公園。下調べではそこに万葉歌碑があるとのことであったので、それを目指す。
<参考> 万葉自然公園かたくりの里
センター建物の裏手に万葉歌碑はありました。
歌碑を撮影していると雨がぱらつき出しました。
ザックから雨具を取り出し、上下共に着用、完全防備のスタイルで、今度は三毳山の南麓、反対側にある三毳神社里宮を目指す。そこにもこの歌の歌碑があるからです。
東北自動車道に沿うように走る道を南へと走る。雨は本降りになって来ました。
国道50号に出て東へ。
三毳神社里宮は「道の駅みかも」の少し先にある。国道はすぐに栃木市へと入る。道の駅も三毳神社里宮も佐野市ではなく隣の栃木市の市域にあるのでした。三毳山付近には古代には東山道「三鴨の駅家」があったそうだが、今は道の駅である。
帰途は国道ではなく一つ北側の間道を走りましたので、道の駅の敷地の北西隅にこのような可愛い少女の石像があることに気付きました。
台座には本日の万葉歌が刻されていて「こなら娘像」とある。雨中の酔狂な銀輪散歩をねぎらってくれでもするように、ご登場遊ばされました。
三毳山万葉歌碑が三つ登場で、この日の銀輪散歩は切り上げることとしました。
明日は、安蘇の川原の万葉歌碑やその安蘇の川の候補地である秋山川や旗川を訪ね、また、もう一つの万葉歌(赤見山の万葉歌)の「赤見山」の候補地である、東山、赤見町萱場の山を撮影して来ようと思って居ります。では、皆さま、おやすみなさいませ。( つづく
)
飛鳥川銀輪散歩(下) 2024.11.11 コメント(4)
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