偐万葉・ひろみ篇(その7)
本日は、偐万葉シリーズ第257弾、偐万葉・ひろみ篇(その7)といたします。
<参考>過去の偐万葉・ひろみ篇は コチラ
ひろみちゃん8021氏のブログは コチラ
偐家持がひろみの郎女に贈りて詠める歌20首
並びに ひろみの郎女が詠める歌2首
しみじみと 詠ふは不得手 ころげたる
ことありてこそ わが歌なれり (転家持)
(注)偐万葉掲載に当り、「歌もやすかれ」を「わが歌なれり」に修正しました。
流氷の 流れくらしも かはち野の
高き冬空 雲ぞ群れける (紀雲之)
(本歌)さくら花 ちりぬる風の なごりには
水なき空に 波ぞたちける (紀貫之 古今集 89
)
立山
の 雪し 来
らしも 延槻
の 河の渡り瀬 鐙
浸
かすも
(大伴家持 万葉集巻 17-4024
)
今造る ふぐのさしみに ふぐの鍋
ゐ群れてどちと 飲み食ひよかり (かま田の家持)
(本歌)今造る 久迩の都は 山川の さやけき見れば うべ知らすらし
(大伴家持 万葉集巻 6-1037
)
ひろみの郎女が追和せる歌 1 首
今ふぐが ほおりこまれて いけすの中
ゐ群れてどちが 食べられていく
(てっちり) (てっさ)
川平 の 海 ハイビスカスの 花越しを 白き棚船 行き去りにける
けふよりは さる年なりと ひとは言へ
われには猫の 年のほかなき (タロ麻呂)
(注)タロ=ひろみの郎女邸に住まひせる猫
(タロ)
少子など 笑止のことぞ 子沢山
見たかメダカの 年の明けなり (鉢野めだか)
ペガサスも 魔がさすことの あるなれば
翼持つサル ペガサルなるか (間が抜けた)
ひろみの郎女が追和せる歌 1 首
サルもサル ぺガサルにならむ 出来うれば
間が抜けザルと 言はれぬやうに
(魔がさる)
あらたしき 年の始めの 初づくし
あれやこれやの なにやかやなり
(あれやらのなにひら)
赤人の 歌碑たづねむと 来しわれは
野の寒風を ひとり行きける (河内黒人)
(本歌)春の野に すみれ摘みにと 来しわれそ 野を懐かしみ 一夜
寝にける
(山部赤人 万葉集巻 8-1424
)
ありつつも 咲くをば待たむ ぬばたまの
黒き
種
なる ニゲラとふ花 (偐磐媛皇后)
(本歌)ありつつも 君をば待たむ うちなびく
わが黒髪に 霜の置くまでに
(磐媛皇后 万葉集巻 2-87
)
(ニゲラ)
草の戸も様変りなりひなの家 (隣の芭蕉)
雛もなく変らぬさまぞ鄙の家 (筆蕪蕉)
(元句)草の戸も住替る代ぞひなの家 (松尾芭蕉 おくのほそ道)
(雛人形)
蜂や蝶に 聞いてもみたき
堅香子
の
真白き花の 如何にや見ゆと (偐蜂持)
勿忘草 忘れ草とを 植ゑたらば
なるやいかにと 思ひ草われ (失念家持)
(ミヤコワスレ)
みほとけの たふとき光
金色
に
咲きたる椿 つばらにぞ見む (偐笠金村)
(注)金色に咲きたる椿=金花茶のこと。
つばらに=詳細に。
茶の木また 椿の仲間 花見れば
何ぞ椿と これ変らざる (花椿茶葉)
タビラコが 譲り渡せる ほとけの座
姫踊子草に とられてなるか (南無阿弥陀籤)
タビラコと オニタビラコの 区別われ
いまだ不確か 花とニラメッコ (アブラカタブラ)
(ヒメオドリコソウ)
妹見しは 奈良の都の 八重桜
けふこころあたり しらべさもとぞ (河内大輔)
(注)しらべさもとぞ=「調べ、さも(あるらむ)とぞ(思ふ)」で、「調べた
ら、そのようだと思います」の意。
(本歌)いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな
(伊勢大輔 詞歌集 27
小倉百人一首 61
)
(奈良八重桜)
しろやしろ しろのおだまき いちしろく
むかしもいまも さきまさりける (白御前)
くさぐさの 色にし咲ける おだまきに
咲かなくあるの 色の恋しき (恋御前)
咲くもよし 咲かぬもよしの おだまきの
咲きたる花の 咲きたるままに (咲御前)
(本歌)しづやしづ しづのおだまき 繰り返し
昔を今に なすよしもがな (静御前)
(オダマキ)
<注>掲載の写真はひろみちゃん8021氏のブログからの転載です。
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