偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2023.06.18
XML
カテゴリ: 銀輪万葉
(​ 承前 ​)
​​​​​​​​​​  前頁の続編ですが、今回から6月16日の銀輪散歩の記事となります。
 4月23日の銀輪散歩で見つけられなかった万葉の小径への再挑戦。
 前回同様にトレンクル持参で近鉄・高の原駅下車。駅改札を出て、トレンクルを組み立てて出発であります。

(近鉄京都線・高の原駅 エゴノキ第一歩道橋から)
 駅前の歩道橋は何という名前なのか確認していないが、そこからこちらにやって来るとエゴノキ第一歩道橋という人道橋がある。
 その橋の上から撮った写真です。
 橋を渡った先の左側は土師山公園という緑地になっている。

(同上)
 この橋は渡らず、イオンモール高の原の建物が尽きる処で左折して西へと進みます。
 今回は、万葉の小径を訪ねるというだけの銀輪散歩。
 コースは次の通りです。

​(コース地図  赤線ー が走行コース)​
 上の地図の 青〇印 部分が万葉の小径の入口であったのだが、4月23日には、これに気付かず、青線の通りに進んでしまったもの。
 そこから左に伸びている赤線が万葉の小径です。

(万葉の小径地図)
 先ずは、石のカラト古墳まで走る。

(石のカラト古墳)
 この日の石のカラト古墳には、ボランティアの人たちだろうか除草作業をされていました。

(同上)
 下の写真は帰途に撮影のもの。除草は終わっていました。

(同上)
 さて、万葉の小径です。
 万葉の小径は、石のカラト古墳がある神功一丁目緑地から出て、南北に通っている小道を南へと下ったスグのところにある。

(万葉の小径の標石とトレンクル)
 入口を入って先ず目に止まるのは、上の標石と下の万葉歌碑、休憩所建物である。

(万葉歌碑1 かつら カツラ)
※万葉歌碑については、歌のみ本文に転記しますが、詳細は画像をクリックして大きいサイズのフォト蔵写真で、お読みください。

​​ ​向​ ( むか ) ( ) ( わか ) ( かつら ) の木  下枝 ( しづえ ) とり 花待つい ( ) に 嘆きつるかも
                             (万葉集巻 7-1359
​​

​​​
(万葉の小径・入口近くの休憩所)
 問題の 青〇 ​印​ の場所で目に入るのが、上の三つである。普通これらを見落とすことはありえない。
 今回もすぐに目に入りました。今となっては記憶が曖昧なのであるが、当日は、入り口に軽トラックが駐車していたような気がする。トラックが背後の休憩所建物を、その屋根に近い部分を除き多くの部分を隠してしまっていたので、民家の進入路、入り口のように勘違いしたように思う。その入り口付近の道路際には、丈の高い草が繁っていたほか、青いビニールシートが張られていたような記憶もあるので、それらが奥の方の景色を見えにくくしていたというような事情も、その勘違いを助長したかもしれない。
 今回は、そのような丈の高い草が殆ど目に入らなかったので、駐車していた軽トラックは除草作業のための車で、小径を通行止めにして奥の方で、除草作業や立ち木の剪定などをされている時にたまたま通りかかったということであったのかもしれない。

(万葉の小径案内図)
 上の案内図で分かるように、此処の万葉歌碑というのは、小径沿いに植えられている木々、植物に因んだ歌であるから、よくある万葉植物園のそれである。この地に因んだ歌とか、この地に因んだ歌人の歌とかといったものではないようです。
 まあ、万葉のお勉強のつもりで、順次、歌碑を見て参りましょう。

(万葉歌碑2 え エノキ)

わが ( かど ) の  ( ) の実もり ( ) む  百千鳥 ( ももちどり )  千鳥は来れど 君ぞ来まさぬ
                               (万葉集巻 16-3872

​​
(万葉歌碑3 はぎ ハギ)
高円​ ( たかまと ) の  野辺 ( のべ ) ​​ ( あき ) ​萩​ ( はぎ ) ​​  いたづらに 咲きか散るらむ 見る人なしに
                       (笠金村歌集 万葉集巻 2-231
​​
​​


(万葉歌碑4 あぢさゐ アジサイ)

​紫陽花​ ( あぢさゐ ) の  八重 ( やへ ) ​​ 咲く如く やつ代にを いませわが背子 見つつしのはむ
                            (橘諸兄 万葉集巻 20-4448
​​

​​
(万葉歌碑5 かへるで ヤマモミジ)

​子持山​ ( こもちやま ) 若鶏冠木 ( わかかへるで ) の  黄葉 ( もみ ) つまで  ( ) もと ( ) ( ) ふ  ( ) ( ) どか ( )
                                (万葉集巻 14-3494

​​​​
(万葉歌碑6 いちし ヒガンバナ)
道の辺の 壱師の花の いちしろく 人皆知りぬ わが恋妻を
               (柿本人麻呂歌集 万葉集巻11-2480)

 万葉歌碑は陶板製で、コンクリート製のブロックにはめ込まれている。
 同じくコンクリート製の「く」の字型のベンチが置かれている処では、その天端両サイドに歌碑陶板がはめ込まれていたりもする。
 小径は入口、休憩所から奥にゆるやかな上り坂になっている。
 少し上った処、壱師の歌碑付近から振り返った眺めはこんな感じである。

(万葉の小径 写真左奥の建物が休憩所)

(万葉歌碑7 つつじ ヤマツツジ)

​水伝​ ( みなつた ) ふ 磯の 浦廻 ( うらみ ) の  ( いは ) つつじ  ( ) く咲く道を またも見むかも
             (日並皇子尊の宮の舎人 万葉集巻 2-185

​​
(万葉歌碑8 ははそ コナラ)

​山科​ ( やましな ) の  石田 ( いはた ) の小野の  柞原 ( ははそはら )  見つつか君が  山道 ( やまぢ ) 越ゆらむ
                     (藤原宇合 万葉集巻 9-1730

 万葉歌碑はベンチにはめ込みの陶板を含め、全部で36基もある。
 ということで、今日はここまでとし、続きはページを改めての記事とします。(​ つづく ​)
​​
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
<参考>​​​​​​​​​​​​​​​​​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023.06.19 18:37:23
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

けん家持

けん家持

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

コメント新着

岬麻呂@ Re:岬麻呂旅便り334・南東北の紅葉(11/20) 家持様 ビックジョンさんへ お返事遅くな…
けん家持 @ ビッグジョンさんへ  ご覧いただき感謝です。   >いつもの…
ビッグジョン@ Re:岬麻呂旅便り334・南東北の紅葉(11/20) タイミングの難しい自然の変化の一瞬を目…
岬麻呂@ Re:柳沼2の写真について(11/20) けん家持さんへ フォト蔵で取り上げていた…
けん家持 @ 柳沼2の写真について 岬麻呂氏からの2024年11月22日付メールの…
岬麻呂@ Re[1]:岬麻呂旅便り334・南東北の紅葉(11/20) MoMo太郎009さんへ 何時もコメント有…
岬麻呂@ Re[1]:岬麻呂旅便り334・南東北の紅葉(11/20) ひろみちゃん8021さんへ 今年の紅葉巡りは…
MoMo太郎009 @ Re:岬麻呂旅便り334・南東北の紅葉(11/20) 日本の秋、きれいですね。 インバウンドの…
ひろみちゃん8021 @ Re:岬麻呂旅便り334・南東北の紅葉(11/20) こんばんは(^^) 宮城県、福島県、山形県…
岬麻呂@ Re:岬麻呂さんへ(11/20) けん家持さんへ 掲載して下さるのに大変な…

お気に入りブログ

ベニバナボロギク(… New! ビッグジョン7777さん

Northern Limit Line… New! lavien10さん

久々に自称 道場に自… New! 龍の森さん

北関東の旅 東海村(… New! MoMo太郎009さん

東大阪市展望台から… New! ひろみちゃん8021さん

紅葉の名所・毘沙門… New! ふろう閑人さん

べっこう飴のカメち… ☆もも☆どんぶらこ☆さん

中島美嘉  桜色舞う… くまんパパさん

東京の地形と高級住… 七詩さん

作楽神社 龍水(TATSUMI)さん


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: