原田誉一の電脳通信

■省エネ自然派家屋はこうしてできました



1.環境配慮に徹底する「省エネ自然派家屋」たる所以
・夏エアコンがなしで過ごせる家にするため、室内の風の道にこだわる。
・冬は薪ストーブの採用を前提に、耐熱仕様のストーブ置場は確保する。
・雨水利用のタンクを設置し菜園の水やりや野菜洗いのほか中水として利用。
・便器の排水は、風呂の残り水利用を前提にサニタリーと風呂場をレイアウトする。
・省エネ意識向上のため省エネナビを居間に設置し一月の電気代千円前後に抑える。
・生ゴミ堆肥化装置「はらぺこくん」を設置し生ゴミ利用とゴミの削減をする。
・薪ストーブでカーボンオフセット。薪はご近所の方々からいただき燃料費は0円。
・有用微生物群EMの活用で水質と腸内の浄化

2.設計理念
・環境配慮の徹底
・自然素材利用の低価格木造住宅
・シックハウス対策。
・旧来の日本の民家型プランの再生
・家庭菜園を愉しむスローライフ

3.設計から施工・建築へ
建築条件付き分譲土地を購入し、建売住宅並の予算で、自然素材を利用し低価格木造住宅を計画する。
事業主と交渉の末、設計・仕様はフリープランで、施工は事業主指定工務店に決定。
設計・監理は「時愉空間」が担当する。
構造材の低価格・品質担保のため、木材コーディネーター・中江廉氏に参画を依頼し、国産の産直形式の木材供給に挑む。
最終的に、構造材・枠材・階段材・集成材を高知県の森林共同組合である「ウッディー四万十」の杉・桧(節有りグレード、乾燥材)を全面的に採用する。

間取り・構造・仕上・設備仕様等も検討に検討を重ね、当初の建売住宅プランとほぼ同規模・同金額で、石油系新建材を排除したシックハウス対策・国産自然素材使用・空間デザインつき「省エネ自然派家屋」が“一旦、竣工”する。
その後、ログビルダーである父と2人で再利用木材や間伐材を利用しウッドデッキを完成させる。

映画「隣のトトロ」の厨房を現代的に解釈した空間がつれあいの夢である。
そこで、菜園のある庭への勝手口から玄関までに「土間空間」を作り出す。ここに厨房機器も設置し台所としての機能も果たす。菜園で採れた土のついた新鮮な野菜を雨水(天水尊)で洗い、そのまま土間空間に運び込み台所で調理することを可能にした。
居間・ダイニングについても、日本の農家的要素を現代的に翻訳した間取りを採用。
この家を象徴する杉の大黒柱も、オシャレに居間に鎮座させる。

2階には、子ども達の机や原田の書斎がある「勉強部屋」・和室・ウォークインクロゼットを配置。吹抜けを利用して、どこに居ても家族の気配が感じられる「立体ワンルーム空間」で構成し、欧米的なプライバシー重視の子供部屋を排除する。
吹抜け上部には、子ども達が大人になっても、寝室等に利用可能な、ロフト空間を確保。
最終スペックは、3階建て・28坪+吹抜け・和風テイストな1LDK。

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