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カナイドに向かう途中ワームホールで黄色いデブリバトに出会い、彼についてなんと170万光年に離れたビリノン星にやって来たトットさんとジョンピーはビリノン星でグーとタラに再会し、ビリノン観光を終え、さあ地球に帰ろうとしたところ、あろうことかワームホールの入り口は消滅してしまっていた。
いくら気まぐれなワームホールといっても、さあ帰ろうかというときに消滅してしまうとは。
「でも中にいるときでなくて良かったじゃないか。そんなことになったら永遠にワームホールの中に閉じ込められてしまうことになるんだよ。」
タラの言葉にトットさんもジョンピーも鳥肌が立つ思いだった。
もっとも元々鳥なのだから鳥肌なのは当たり前だ。
今までそんなことなど露にも思わず気楽に中を行き来していたとは・・・・
「トットさん、僕たちどうしよう?」
ややあって、気を取り直したジョンピーはトットさんに尋ねた。
「どうするかって、どうもこうもねえだろう。帰る道が亡くなっちまったんだ。」
「トットさんはいいよ、仲間のデブリンバトがいるから・・・」
ジョンピーの言葉にトットさんはブヨブヨのやかんのような体を震わせて、
「お、お、俺は地球のドバトのトットさん・・・・」
やかんが沸騰して、今まさに弾けようとしたところににグーが割って入った。
「まあ、まあ君たちそんなに揉めないで。地球までのワームホールが亡くなってしまったけど、宇宙船組み立てキットで俺たちが組み立てた『俺たちゃ一番号』でも15標準日ほどでつけるんだぜ。何なら送って行ってやろうか?」
グーの言葉にトットさんとジョンピーは目の色を輝かせてうなずいた。
「でも俺たちは宇宙国家の色々な所で行われるイベントに乗り込むためにこの宇宙船を作ったんだ。だから悪いけど所々寄り道させてもらうけどいいかい?」
このタラの言葉にも二人は、いつか故郷の地球に戻れるのならこの際、宇宙旅行ができることを喜んだ。
だが思い出して欲しい。
そもそもグーとタラの宇宙船は故障して地球に不時着し、そこで出会った宇宙国家のオノ星のジョンジさんの助けで地球を飛び出せたものの、今度はボチコレオ星という最低レベルの宇宙国家加盟星でぼったくりにあいながら、どうにかビリノン星までたどり着いたのだ。
彼らの行くところトラブル続き、果たして無事二人は地球にたどり着くことはできるのだろうか?
「『果たして無事二人は地球にたどり着くことはできるのだろうか?』ってマスPお前が書くんだろうが?くだらん話に俺たちを巻き込むんじゃねぇ!!」
またまたトットさんは哀れなマスPに食ってかかった。
「それはそうなんですが、そうしないとこのお話進まないじゃないですか?」
「トットさんとジョンピーはグーとタラに地球まで送ってもらったとさ、ジャンジャン!
これでいいんだよ。」
マスPの言葉には耳も貸さずトットさんは喚いた。
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