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トットさんとジョンピーはマルーク・ウシウォーカーとともにベン・ケイノービの前に座っていた。
「さて、話を聞かせてもらおうか?あっ、その前に・・・・」
ここはベン・ケイノービの家、いや家というより小屋という感じだった。
寝る場所とスピーダーくらいの広さの床と小さなキッチンくらいしかない、質素という事もためらわれるほどの住み家だった。
ベンは部屋の端にある、古ぼけた箱に歩み寄るとぼろ切れに包んだものを持って来た。
彼が布をめくると20センチほどの筒状の物が現れた。
「マルーク、これを君のお父さんから預かった。君に渡して欲しいと。」
マルークは目を丸くして驚いた。
「どうして今まで黙っていたの?」
「何度か渡そうとしたのだが、君のおじさんが許さなかったのだ。」
「そ、そ、それはライトセーバーじゃないか!」
叫んだのはトットさんだった。
そう、以前トットさんはジェダイになると言って家を出て、ヨーダダに教えを乞うたことがあるのだ。
もちろん彼はジェダイになれるはずもないのだが。
マルークはライトセーバーを受け取ると顔の前まで持ち上げ、筒の中ほどにあるスイッチを押すと、ブーンという唸る音とともに、目を覆うばかりの細く長い白い光がまっすぐ伸びた。
「ようやく君に渡すことが出来た。それでは改めて、トットさんとジョンピー君。君たちがここに来た理由を聞こうか?」
ジョンピーが今までの経緯を話して、グーとタラから託された小さなチップをベン・ケイノービに渡した。
彼はチップを受け取ると、グーたちがやったようにチップを捻じって広げ、子供が描いた絵を表示させたが、更に絵の上をトン、ト、ト、トントン、トントーンと叩くと絵はたちまち地図に変わった。
トットさんも、ジョンピーも驚いて目を見開いた。
「これをアレ=デ・ランのベイロ・オッカナに届けて欲しいという事だな?」
ベン・ケイノービにトットさんは尋ねた。
「なんだ?この地図は・・・・」
ケイノービはニヤリと笑った。
「これは宇宙大海賊の悪漢ベーダ―のアジトのある地図だ。子供の絵に隠し、民間人の君たちに頼んでカモフラージュしようとしたのだろう。」
「カモのフライ?」
トットさんの「いっぱいソーセージ喰わせ論」級のボケにジョンピーは慌てて訂正した。
「違うよ。真の姿を偽って一見違うように見せることをカモフラージュって言うんだ。」
それを聞いて、同じ鳥族のトットさんはハト胸をなでおろした。
「海賊の手下は様々な所に潜り込み、この情報もこっそり得ていたのだろう。グー君もタラ君も危ない橋を渡らされたわけだ。」
ケイノービはしばらく考えマルークに向かって言った。
「私と一緒にこれを届けにアレ~デ・ランに行く気はないかね?そしてマルーク、君もジェダイになるんだ。」
急に自分に向けられた言葉に驚いて言い返した。
「無理だよ。僕は農民だ。おじさんの農場を手伝わなくちゃならないんだ。」
「君もおじさんに似て来たな。」
「僕のスピーダーで宇宙空港のモズ・アイスリーまでは送りますよ。」
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