マスP文庫

マスP文庫

PR

プロフィール

Master P

Master P

お気に入りブログ

西の関 東の松輪 New! himekyonさん

芦屋町での農業祭へ… New! 空夢zoneさん

反社 12月1日 New! ララキャットさん

師走 New! パパゴリラ!さん

幸達爺のノホホン菜園 幸達爺さん
ほっぺちゃんの マ… ほっぺ001号さん
ソフト部あきちゃん… ソフト部あきちゃんさん
Musashino SnapShot gekokuroさん
スコシフシギな世界… まつもとネオさん
simo simo2007さん
2021.12.12
XML

トットさんとジョンピーはマルーク・ウシウォーカーとともにベン・ケイノービの前に座っていた。

「さて、話を聞かせてもらおうか?あっ、その前に・・・・」

ここはベン・ケイノービの家、いや家というより小屋という感じだった。

寝る場所とスピーダーくらいの広さの床と小さなキッチンくらいしかない、質素という事もためらわれるほどの住み家だった。

ベンは部屋の端にある、古ぼけた箱に歩み寄るとぼろ切れに包んだものを持って来た。

彼が布をめくると20センチほどの筒状の物が現れた。

「マルーク、これを君のお父さんから預かった。君に渡して欲しいと。」

マルークは目を丸くして驚いた。

「どうして今まで黙っていたの?」

「何度か渡そうとしたのだが、君のおじさんが許さなかったのだ。」

「そ、そ、それはライトセーバーじゃないか!」

叫んだのはトットさんだった。

そう、以前トットさんはジェダイになると言って家を出て、ヨーダダに教えを乞うたことがあるのだ。

もちろん彼はジェダイになれるはずもないのだが。

マルークはライトセーバーを受け取ると顔の前まで持ち上げ、筒の中ほどにあるスイッチを押すと、ブーンという唸る音とともに、目を覆うばかりの細く長い白い光がまっすぐ伸びた。

「ようやく君に渡すことが出来た。それでは改めて、トットさんとジョンピー君。君たちがここに来た理由を聞こうか?」

ジョンピーが今までの経緯を話して、グーとタラから託された小さなチップをベン・ケイノービに渡した。

彼はチップを受け取ると、グーたちがやったようにチップを捻じって広げ、子供が描いた絵を表示させたが、更に絵の上をトン、ト、ト、トントン、トントーンと叩くと絵はたちまち地図に変わった。

トットさんも、ジョンピーも驚いて目を見開いた。

「これをアレ=デ・ランのベイロ・オッカナに届けて欲しいという事だな?」

ベン・ケイノービにトットさんは尋ねた。

「なんだ?この地図は・・・・」

ケイノービはニヤリと笑った。

「これは宇宙大海賊の悪漢ベーダ―のアジトのある地図だ。子供の絵に隠し、民間人の君たちに頼んでカモフラージュしようとしたのだろう。」

「カモのフライ?」

トットさんの「いっぱいソーセージ喰わせ論」級のボケにジョンピーは慌てて訂正した。

「違うよ。真の姿を偽って一見違うように見せることをカモフラージュって言うんだ。」

それを聞いて、同じ鳥族のトットさんはハト胸をなでおろした。

「海賊の手下は様々な所に潜り込み、この情報もこっそり得ていたのだろう。グー君もタラ君も危ない橋を渡らされたわけだ。」

ケイノービはしばらく考えマルークに向かって言った。

「私と一緒にこれを届けにアレ~デ・ランに行く気はないかね?そしてマルーク、君もジェダイになるんだ。」

急に自分に向けられた言葉に驚いて言い返した。

「無理だよ。僕は農民だ。おじさんの農場を手伝わなくちゃならないんだ。」

「君もおじさんに似て来たな。」

「僕のスピーダーで宇宙空港のモズ・アイスリーまでは送りますよ。」






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021.12.12 00:56:07 コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: