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マルークの暗い気持ちとは裏腹に、漆黒の壁で待受ける不気味なデザインの扉は軽やかに開いた。
マルークを従え悪漢ベーダ―は足を踏み入れた。
ベーダーと言えど、この部屋に入ることに恐れを感じているようだった。
中は暗く、しかし壁に開かれた窓には暗い宇宙空間が広がり、ときより偵察船や輸送船、時にはタイファイターと呼ばれる特有の丸い形状をした戦闘機が行き交う。
マルークは窓の傍の薄暗い壁に口元が淡い光で映し出される人影を見つけた。
その口元はかすかに不気味に笑っていた。
ベーダーはその陰に歩み寄ると膝まづき重々しく首を垂れ告げた。
「マルーク・ウシ―ウォーカーを連れて参りました。」
影はかすかに頷き、ベーダーの後ろにたたずむマルークに、まるで奴隷にでもするような仕草で手招きした。
「ようこそ我がデススターデスへ。ベーダーの息子、我がしもべよ。」
その時、窓から見える宇宙空間に無数の戦艦がハイパースペースから飛び出してくるのが見えた。
しかし、その船はそのままそこに留まり、何も動こうとはしなかった。
いや動けなかったのだ。
デススターデスはまだ惑星エンドから発せられる強力なシールド守られていたからだ。
ヱンドアのシールド発生装置はバン・ソコたちが破壊する手はずになっていたが、未だそれはなされていないからだ。
「我が名はダース・シデヤンス。宇宙国家の皇帝を宣言したのだ。宇宙国家のくずどもはこうしてデススターデスの前に身を晒し鉄拳を浴びるのを待ち構えている。この要塞に一閃のビームを浴びせることもなく奴らは宇宙の藻屑となる運命なのだ。この要塞も、そして余がここにいる事を知らしめたのは余自身なのだ。こうするために。」
すべては皇帝の思惑だったのだ。
マルークはそれを知り身をよじった。
その様子を楽しむかのように工程は手元に置いたマルークのライトセーバーを見下ろしささやいた。
「これが欲しいか?ならば取るがよい。余は丸腰ぞ。」
マルークはシデヤンスのダークサイドへの誘いを辛うじてはね返し、窓の外に続々と集結する宇宙国家群を見つめた。
そのころヱンドアではバン・ソコたち兵士と原住民イオークが皇帝軍と激しい戦闘を繰り広げていた。
装備で勝る皇帝軍ではあるが、ヱンドアの小さな戦士イオークたちの機敏な動きや勇敢な戦いぶりにてこずっていた。
グライダーからの岩石落とし、坂を埋め尽くす丸太落としなど、あらゆる武器でイオークは戦った。
チューバッタも、強力なボーキャスターで次々と敵を倒して行く。
一方、バンたち別動隊はイオークの案内で裏口に忍び寄り通路のドアのロック解除を試みていた。
宇宙国家の最先端技術でもてこずっていたが、ようやく解除することに成功した。
彼らは中に突入するとさっそく撃ち合いが始まったが、精鋭の宇宙国家軍兵士は善戦し、徐々に奥へ奥へと侵入して行った。
その後にブヨブヨのサッカーボールが転がって行った。
トットさん?
なんで?
何の役に立つの?
マスPの疑問には目もくれず、なぜかトットさんもシールド発生所に転げ込んで行った。
だがこれが思わぬ結果につながるとは・・・・
太っちょポッポのトットさん ~ 死後の世… 2022.08.12 コメント(6)
太っちょポッポのトットさん ~ トットさ… 2022.08.07 コメント(8)
太っちょポッポのトットさん ~ 投降 ~ 2022.07.03 コメント(3)