心に残った映画。


 <グッバイレーニン>の始まりは、
‘夫が西ドイツの女のところに逃げたため、西を憎み、バリバリの社会主義者になった母親。そんな母親に育てられた兄妹が東ドイツに住んでいる。。。‘というところから始まる。

 東ドイツとは、どんな社会だったんだろう。統一された時、あたしは、
本当に小さくて、そこでドイツが分裂していたことを知った、、しかもあまりよく理解できなかった。。。

 でも、東ドイツは、独特の世界感を持っていたようだ。。。
 東ドイツで育った人々は、、、
 エヴェリンは、試験勉強でストレスがたまると、東ドイツの歌(少年歌)を歌って気を休ませてたし、トンニャも、東ドイツ時代にあったものに愛着を感じてるのがわかる。同居人のナディーンも、その少年歌を懐かしんで、歌ったりする。(それがほんと映画に出て きたのとそっくり。結構綺麗な曲。)
 そして、DDR髪型、DDR洋服。。。DDRって特別な世界観を有しているみたい。
 それがどんなだか、東ドイツ時代を知らない私は今となっては表面しか知るすべもない。

 で、内容なんだけど、(ネタバレ。見る気の人は注意!)

 そのお母さんは、バリバリの社会主義者、西ドイツを憎み、そして東ドイツを本当に愛していた。
 統一直前の1989年、息子兄(アレックス)は、軽い気持ちで、統一デモに参加する。 
 しかし、そこに居合わせた母親、息子が統一デモに参加しているのをみてしまう。
 母親はショックで倒れ、そのまま植物人間になってしまう。
 息子もただ軽い気持ちで参加しただけで、母親のことがデモよりも大切だった。
 彼はショックを受ける。
 そのまま、時は過ぎ、とうとうDDRは崩壊、統一される。新しい世界が始まる。
  彼は、DDR生産でない新しいカラーテレビの営業に就職し、
 (売上は上々。各マンションにサテライトがピカーンとヒカる。)
 ビデオ編集の得意な同僚相棒ができる。(しかしアレックスはビデオ編集には興  味がない。。。見せられても、寝てしまうのであった。。。しかし、純粋な彼  は、「どう?」と聞かれて、ゲニアル(天才的!「すごい」)と二度ほどただ  ただ繰り返すのであった。。。)
 そしておしゃれでかわいいナースの彼女ができる。妹も、西ドイツ出身者(ライナー)と結婚し、子供も生れる。妹は、進出した資本主義企業バーガーキングでバイトを始める。

 そんな中8ヵ月後、母親は、ようやく、目がさますのだった。
 しかし、母親は重病から返ったばかり、ショックを与えてはいけない。
一番隠すべき事実は「統一」。母親の目からすれば、‘できそこないの‘西ドイツに東ドイツが合併されたなんてことは度の過ぎた冗談もいいところである。
 彼は、徹底的に隠す作戦に出る。町の人はみんな、もう流行おくれの東ドイツ服なんて着ていない。けど、わざわざ買って、周囲のみんなに着させる。
  何が食べたい?と聞けば、シュプレーヴァルトグルケ(東ドイツ製のピクルス)と答える母親。そんなのもう売ってない。
 統一後のスーパーマーケットには、色とりどりのものが並ぶ。 
 ピクルスだって、いまや、オランダからの輸入品だ。
  アレックスはわざわざビンをゴミ箱から拾ってきて、熱湯消毒し、ラベルをはりつけ、オランダ製のピクルスを入れる。。。他の製品も同じ方法で用意。
 母親はその内、テレビを欲するようになる。テレビなんか見せたら、もう一巻の終わり。今までの苦労は水の泡と消え、西ドイツに吸収合併されたような形での屈辱的な「統一」の事実がバレてしまう。彼は、編集とくいな相棒に頼み、彼と特別DDRニュースを作る。
 ニュースの読み方だって、練習して習得する。DDRっぽいちょっと機械がかった硬い読み方で。。。
 DDRのニュースって聞いてると言い回しが、今よく聞く北朝鮮のニュースにそっく り。カクカク四角い感じがするのです。
 ドイツ語と朝鮮語で言語は違うのに、受ける感じが同じだなんて、おもしろい。

 お母さんの誕生日には、みんなに前々から手をまわし、
 そこら辺の少年を20マルクで釣っては、少年DDR歌を歌わせる。他の母親の友達も角張ったDDR言葉で祝福する。アレックスは一生懸命、東ドイツの社会主義の幸せを演出する。
そんな時、第一次危機が、、、。
ライナー(妹の夫。西ドイツ出身)が母親に言葉を送ると、ぼろが出てくる。
かるーい西ドイツの言葉使い。。。あらららら、、、。
 アレックスは、「もうこれ以上は話すな」と目に力を込めて「ありがとう、ライナー」を繰り返すが、ライナーは気づかずやめない。。話せば話すほどぼろがでることに全然気づかないのだった。

 その危機を回避したかに思うと、カーテンの隙間から、向かい側のビルにコカコーラの赤い垂れ幕が下がってくる。。。
 母親:あら、、あれは何かしら。。。。??
 不審そうな母親にみんな大騒ぎ。。その場を取り繕い、
 急いで、後日アレックスはまた偽DDRニュースを作る。
 コカコーラは実は、西ドイツが真似した昔からあった社会主義の飲物だというニュースをでっちあげる。これで母親納得。やれやれ。

 しかし、すごい勢いで価値観が、何もかもが、変わっていく外の世界と、
 時代に取り残されたままの母親の部屋。
  もうこれ以上は、みんな隠すのに嫌気がさしていた。
 そんな時、妹が興奮している。彼女は勤め先のバーガーキングで父親を客として
 受け持ったのだ。ドライブスルーにて声でわかった。父親は同じ町(ベルリン)にいるのだ。

 そんな時、家族で日帰りドライブをする。母親はそこで隠していた事実を明かす。
 実際の所、父親は母親を捨てたのではなかった。父親は、先に西に行き、母親が後から子供と来るという計画だったのだ。しかし、母親は、行かなかった。東ドイツの警備の堅固さの中、子供を二人抱えて不合法に移住することの、大変さに気後れし、やってもみずに、東に残ってしまったのだった。。。。
 それが事実。。。
 辛すぎる事実だ。壁はほんとに、それさえなければ幸せの続いただろう家族を引き裂いてしまったのだ。

  っていうか、書いてて、、、あまりにも長く書きすぎてしまった。。。
 もう、飛ばして最後ね。。。
  最後のいっちばんわらけるネックは、
 アレックスが、もう統一を隠せなくなって、母親についた嘘。
 またDDRニュースを作るのだけど、通りを走る色とりどりの車は、
 なんと‘西ドイツからの逃亡者‘であるということにするのだった。。。。
 頭いいよー。。。壁によじ登る人々の映る統一のあの有名な映像のところでは、
 ‘嘆き喜ぶ西からの訪問者を我々は歓迎している‘とのこと。。。うける!

 ところで、もう一つ、東ドイツネタでわらけたところ。
 DDRのお金を最初ドイツマルクに銀行で換えることが出来たのだけど、
 どこに母親がDDR金を置いてたのか兄も妹もわからない。
 植物から戻った母親に、一生懸命聞き出そうとするんだけど、
 母親はありかをすっかり忘れていた。
 腫れ物を扱うかのようにでも真剣に聞き出そうとする兄妹の様子に、母親は怪し んで、どうして今お金が必要なの?と聞く。
  答えに詰まる兄妹。。。いや、実はー、、と神妙に切り出す兄。
 新しい報告が、、、(妹、とうとうきたかと息を飲む。)
           ツヴィッカウから来たんだ。(ここでドイツ人笑う)
 実は、3年待ってやっとトラビーが買えるんだよ!
 (母親あら、そうなのー!と喜ぶ)
 ということに。。。
 ツヴィッカウと言えば、東ドイツ生産の車トラバントの生産地。
 東ドイツ唯一の車は、最悪10年待たないと買えなかった。。。
 そんな理由に置き換えるなんて、、かわいい。。。

Lachen doppelte Vergelogenheit


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