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12月3日といえば、もう2週間も前のことなんですけど、今日もまたテナーサックスの名手Q.いしかわさんが熱唱したお話ね。 ハリケーン・カトリーナに襲われたニューオーリンズの惨状は、人工衛星を介して、即座に我が家の茶の間で目にすることになった。 このニュースの直後から僕の頭の中で鳴り続けていた曲が、ルイ・アームストロングの作ったもう一つの名曲 "Do You Know What It Means to Miss New Orleans?" だった。でも、僕のところにはサッチモの CD はあるけど、これは入っていない。そうだ。以前しばらくの間、地元のデキシーランド・ジャズのバンドでドラムのお手伝いをしていたとき、たしか、MD でいろんな曲をもらっていたなあと思って、探してみたけど、歌入りはない。 で、それから数ヶ月たってしまって、ハリケーンの話題も随分下火になった頃、Q.いしかわさんのライブでこの曲が聴けたなんて、随分ラッキーだった。なにしろ、フルバージョンで歌の入ったものをきちんと聴いてみたいという欲求が、ハリケーン以来ずっとあったからね。 まず前奏で、が~~ん。と来たね。 あれれ『ミス・ニューオーリンズ(Miss New Orleans)』だよ。 僕にはQ.さんがどうしてこの曲をやろうとしたか、すぐに理解できたから、鳥肌の立つのを感じてしまったね。 Q.さんだって当然、ジャズの発祥の地ニューオーリンズの惨状を見て、黙っていられなかったに決まってる。ピアノの前奏に乗せながら、ニューオーリンズに寄せる想いをボツボツと語るQ.さんの気持ち、ひしひしと伝わってきたなあ。それに続く歌とサックスには、その溢れ出る想いが十分に感じられたのは言うまでもない。 一体誰が、泣かずにこれを聴けただろうか。…などと言いつつ、このわたくし、表面はにこにこしてた。何しろうれしさも半分あったからね。 以前お手伝いしていたデキシーランド・ジャズのバンドでは、この曲は良く演奏した。何しろこれは、そのバンドのテーマで、ライブの始めと終わりに必ずこれをやるのだから、すっかりおなじみの曲というわけだったけど、タイトルはバンドの皆さんがいつも『ミス・ニューオーリンズ(Miss New Orleans)』(←もしかすると邦題かな) と呼んでいたので、この長い正式タイトル "Do You Know What It Means to Miss New Orleans?" の存在には全く気が付かずにいたのだ。 さらに、バンドのテーマで演奏するのは、初めの8小節だけで、ついに1度もフルバージョンではやったことがなかった。 Q.さんが歌い始めて、またまた、が~~ん。 え?Miss New Orleans って、動詞の "miss" だったのかあ! なんとなく、Miss は女性のことを表していると思いこんでいたので、これはびっくりしたなあ。 タイトルをきちんとわかっていたら、こんなことは起こらなかったかもしれないけど、まあそれでも、タイトルだけだとこの Miss は両方にとれないこともない。 ただ、歌を聴いてすぐに動詞の "miss" だと気づくくらい、わかりやすい間違いだったので、結構ショックだった。…と同時に、この歌の良さがさらに心にしみてくるのだ。 『ニューオーリンズを懐かしく思うって、どういうことかわかるかい』で始まるこの歌。きっと今年は全米でいろんな人が思いだして歌っただろうなあ。 そんな折、つい先週のことだけど、スカパーのラジオを聴いていたら、なんとこの曲がかかってね。それがまたじつに味わいがある素晴らしいバージョンだったのよ。一瞬、Q.さんか!と思ってしまった。 でも、演奏はピアノトリオにトロンボーンとアルトサックス。したがってQ.さんではない。 それにしても印象的なトロンボーンだなあ。軽めのサックスも、曲にピッタリで、かなりの名演奏じゃないか。演奏は、Carolyn Breuer & Hermann Breuer …知らないぞ。誰だろう。 これは夫婦なのかなあ。でも、歌っているのは男性だけだから、 Hermann Breuer さんは歌手なのかなあ。この Carolyn さんは一体どこにいるんだろう。 いろいろ悩んでもしょうがないから、早速 UK Yahoo! さんにご相談。 出てきましたよ。随分たくさん。 そうか、親子だったのか。父と娘ね。父親がトロンボーン奏者で、娘はサックス奏者。どちらもヨーロッパではかなり知られたオランダのミュージシャンだった。あ、お父さん、ピアノも弾くんだね。 Carolyn Breuer Hermann Breuer & Carolyn Breuer 4tet 楽しいだけでなく、いろんなことを教えてもらって、ためにもなり、Q.いしかわカルテットのライブは実にお得感満点でした。 ********************** さっきまで快晴で、一体どこで雪が降っているんだろうなどと思っていたら、急に雲行きが怪しくなってきました。まだ雪にはなっていませんが、鹿児島でずいぶん降ったということですから、この辺に降らない方がおかしいですかね。時間の問題かな。 今年は、正月の大津波、真夏のハリケーンと来て、締めくくりは、日本列島大寒波でしょうか。 みなさん、くれぐれもお気を付けて。
2005.12.22
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今日もあいかわらずQ.いしかわカルテットの話ね。 皆さん、"P.S. I Love You" で思い浮かべるのは、やはりビートルズですかね。 歌詞が比較的簡単なので、その昔ノートに書き写して覚えたりしたから、今でもすんなり歌えてしまう。 詞の内容はといえば他愛もないものだけど、いい曲だと思ったもんだね。 一番印象的だったのは、'♪ Treasure these few words till we're together...' 以下のところ。 コーラスがふつうに、ハモるんじゃなくて、小節の頭のところだけ、'♪ Tresure words gether...' みたいに歌っているでしょ。 あれがユニークで、斬新だと思ったわけ。他にあんなのないよねえ。それとも何か参考にしたのかなあ。誰かわかったら教えて欲しいです。 それでね。僕らにとってビートルズのデビュー曲っていうのは、『抱きしめたい』だったけど、本国イギリスでは、『ラブミー・ドゥー』で、B 面がこの "P.S. I Love You" だったから、初めてビートルズのレコード買った少年少女達は、そのユニークなコーラスをいきなり聴かされたわけだね。 これはきっと、強烈な印象を与えただろうね、当時の若者に。 さてさて、同名異曲というサブタイトルを付けたんですから、もう一つ "P.S. I Love You" についても書かなくては。今日はそっちがメインだし。 1934年に作られたスタンダード・ナンバーで、作詞はあの『ムーン・リバー』のジョニー・マーサー。作曲は巨匠ゴードン・ジェンキンス。 当然、様々なミュージシャンに採り上げられ、素晴らしい歌及び演奏が残っている。 ビートルズはかなりスタンダード・ナンバーも良く聴いていたようなので、当然この曲も知っていただろうから、タイトルは借用した可能性がかなり高い。…と思ったりする。 あ、もしかするとこんなことはビートルマニアの間ではもはや常識なのかもしれない。残念ながら、僕には真相はわからない。 で、ジョニー・マーサーの詞を聴く(読む)と、う~ん、さすがだ。上手いもんだなあと、感心してしまう。 ♪ Dear, I thought I'd drop a line The weather's cool, the folks are fine I'm in bed each night at nine P.S. I love you 拝啓、手短にお手紙認めようかと思いました 寒くなりましたが、こちらは皆元気でおります 毎晩9時には床についておりますのよ 追伸、お慕い申し上げております 1930年代の曲だし、その昔ビリー・ホリデーなども歌っていたので、当時の女性口調で訳してみたのだ。ちょっと古くさく感じたとしても、お許しを。 それはともかく、この1番でガツ~ンと来ちゃうよね。 ビートルズ(書いたのはポール?)とジョニー・マーサーを比べても変かもしれないけど、どちらも文面がそのまま歌詞になっているとすると、ビートルズの方は、手紙そのものが若者の書くラブレターで、追伸に「愛してます」を添えるというより、追伸でさらにだめ押しをしているようなものであるのに対し、ジョニー・マーサーの方は、普通の何気ない内容の手紙の終わりに、文字通り「あっ、そうそう、うっかり忘れてたけど、愛してます」というような感じで、 "P.S. I Love You" って。 マーサー先生、わかってらっしゃる。この辺のツボを心得てらっしゃるんですよね。 ♪ 昨日は少し雨降りよったけど 特に不満なことはありまへんわ 汽車ん中は相変わらず埃っぽかったでっしゃろか 追伸、あんさんが好っきやねん 2番はハナモゲ関西弁で勘弁したってや。憂歌団の木村くんになって読んでみてください。マーサー先生、怒りよるやろか。それより、楽天仲間の関西系軍団に顰蹙買いそうやな。 この先サビから3番にかけてもなかなかなもんで...。 ♪ ブラウンさんのところに手紙を書いておいてください できるだけ早くね あの人たちうちに寄ってくれたんです 私焼け焦げを作っちゃいました 台所のテーブルにね ええと、書くことはこれくらいですかね 私からは他になにもありません この辺で終わりにします そうそう みんなあなたのこと心配してますからね P.S. I love you 最善は尽くしています あなたの望みに応えられるようにね 「考えて」という標語を掲げました ところで買わなくてはいけませんね 新しいお皿を一揃い あ それより洗わなくっちゃ 流しに積み上がっているお皿 他になにも伝えることはありませんわ 毎日一日が一年のように感じられること以外は 毎晩あなたの夢を見ています P.S. I love you 一気に訳してみました。例によって誤訳・珍訳お許しを。 Q.さんが熱唱する "P.S. I Love You" は、この曲を歌うにふさわしいであろう若い女性の心を十分伝えるものだった。ああいうジーンと胸に響く歌を、年に1度くらいは聴きたいものだ。 12月3日、1st Call Club で行われたQ.いしかわカルテットのライブで、印象に残る一曲だった。 (文中訳:穴沢) ********************** カラオケを選曲するためのあの本(←正式名称がわからない)をめくってビックリすることがありますよね。曲名選曲しようとしたら、同じ曲名で複数並んでいることがあって、何人か同じ曲を歌っている人がいるということも勿論あるんですけど、同名異曲が結構ありますよね。 「同名異曲」はさすがに「同床異夢」のような四字熟語としては認知されていないようで、何度打っても「同名医局」と出てしまいますね。「どうめい」と「いきょく」を別々に打っても、「同名」はすぐに出るのに「異曲」は何度変換してもだめですね。やはり「医局」か「委曲」しかありませんね。 「委曲を尽くす」なんてなかなか使いませんけど、「同名異曲」もあまり使いませんかね。…。 ♪ 拝啓、昨日は寒くて夜少し雪も降りました 今は良く晴れて外はまぶしいです 毎晩9時には帰宅しておりますのよ 追伸、コメントお待ち申し上げております
2005.12.18
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“Recado Bossa Nova (The Gift)” by Q.Ishikawa Quartette Also by Eydie Gorme (Original 1959) Q.いしかわさんのライブで、チッコ相馬さんのドラムを初めて聴き、その演奏につい引き込まれてしまったことは既に書きましたが、当日ライブのあと、チッコさんと話す機会がありました。 演奏が終わって、持ってきたシンバルを片づけているときに、ご迷惑かとは思ったけれど、話しかけてしまったんです。ライド・シンバルは何を使っているか見たかったのと、左に置いたのがパイステのフラット・ライドなのを確かめたいのもあってね。 で、よく見ると、やはり左は間違いなくパイステのフラット・ライド。 「左にフラット・ライド置いてるんですね」 「ええ、変わってるでしょ」 「そうですね。初めて見ました。右のライドは何ですか」 「ああ、なんか、もう古くって、テープなんか貼ってありますよ」 などとやりとりしつつ拝見したら、何と!思いっきり使い込んだパイステのフォーミュラ602じゃないですか。 左にライドを置くというのは、ジャズの人はよくやりますし、僕も大抵クラッシュ・ライドを置くので、特に驚くようなことではないんですけど、フラット・ライドという選択はなかなかしないですよね。 僕は、フラットライド、結構好きなんですよ。 先日も新品同様の K ジルのフラット・ライドをヤフオクで落札したばかり。いい音してますよ。あと、イスタンブールの Mediun Thin のフラットライドも持っています。どちらも20インチですけど。 以前持っていた18インチの K ジルのフラット・ライドは、あまり出番がないからオークションで売ってしまいましたが、買ったときよりずいぶん高く売れて、ビックリしちゃいました。 あ、話が逸れましたけど、僕も今度真似して、左にフラットライド置いてみたいなあ、などと思いました。でも、ああいう叩き方ができなければ意味がないわけで、まずはいい音を出す練習からでしょうかね。当然。 あと、フォーミュラ602のミディアムも持っているのだから、これからはガンガン使おうかとも思いましたね。 ところで、そのチッコさんに、僕の一番好きなドラマーはアル・ジャクソンだという話をしたところ、何と、チッコさんもアル・ジャクソンが一番だとおっしゃるではありませんか。 チッコさんによると、当時のあの辺のミュージシャンは、アル・ジャクソンがいたから、彼の元に集まってきたのだそうです。もし、彼がいなかったら、どうなっていたんでしょうね。ブルースやソウル・ミュージックの流れがずいぶん違ったものになっていたでしょうね。 それで、先日ここで書いたアルバート・キングのプロデュースをやっていたことなどもよくご存じで、例のエルビスのカバーアルバムのことなども話し、実に盛り上がりました。 数あるドラマーの中で、アル・ジャクソンの名前が最初に出て来るというのも、そうあることじゃありません。しかも、ジャズのライブのあとですから、ジャズ・ドラマーの話になるならともかく、いきなりアル・ジャクソンですからね。 さて、チッコさんは88年にニューヨークに渡り、2年間あのバーナード・パーディに師事したんだそうです。 1952年生まれで、70年には既にプロデビューしているんですから、なにもそんな習いに行く必要なんてなかっただろうと思うんですけど、そこら辺が並のドラマーと違うとこなんですね。 詳しくは伺っていませんが、どんなにその道を極めたとしても、やはり本物を求める気持ちがずっとあったんでしょう。その結果、一念発起渡米したんだろうことは、容易に想像がつきます。 バーナード・パーディのことでは、楽天仲間のツキミ姫さんがわざわざその教則ビデオをアメリカに注文して取り寄せたということを書いていました。版権は、日本のリットー・ミュージックが持っているようなんですが、日本では既に廃版になっているということです。 ツキミ姫さん憧れのジェフ・ポーカロが影響されたファンキー・ドラマーとして有名なバーナード・パーディですから、その日記を拝見して、ぜひ僕もビデオを見てみたいと思いましたが、アメリカに注文するなんてめんどくさいし、どこかで見つけたら買えばいいかという結論に達したようなわけでした。でも、できれば早く見つけてぜひそのファンキーなプレイの解説を聞きたいです。 で、そのバーナード・パーディーも、やはりアル・ジャクソンの系統で、彼を尊敬しているということでした。 チッコさんと話してみて、アル・ジャクソン、改めて偉大なドラマーだったと、再認識した次第です。 チッコ相馬というドラマーのプレイに圧倒された直後に、その本人と、アル・ジャクソンの話で盛り上がるとは! エレベ一筋、久末隆二と、いきなりドナルド・ダック・ダンの話で盛り上がったことといい、このたびのQ.いしかわ・カルテットのライブは、アフター・コンサートも含めて充実度満点でした。☆関連日記 11/27はアル・ジャクソンの誕生日だった 落語版:「冷たくしないで」☆ツキミ姫さんの日記 Groove Master★Bernard Purdie ********************** 同行したうちのうるとびが、Q.さんの CD ご本人に直接注文しましたが、すぐ送られてきました。lalameans さんが持っているという "Q's Groove" です。 その中に、ライブでもやった僕の好きな "Recado Bossa Nova" が入っていました。この曲はジャズの人たちが好んで演奏しますから、おなじみの人も多いでしょうね。 僕はこの曲は、昔は歌で良く聴いた覚えがあったんですけど、その後歌付きのバージョンをついぞ聴かなくなっていたんです。 ところが、昨日、友人で作曲家のカルロス井上氏が、貸してもらいたいと頼んでおいた CD を届けてくれたんですが、なんとなんと、その中にイーディ・ゴーメの歌う "The Gift (Recado Bossa Nova" があるじゃないですか。英語バージョンですけどね。 何とも凄いタイミングでした。 早速聴き比べたりしております。
2005.12.11
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“Nica's Dream”by Q. Ishikawa Quartette Original by Horace Silver (1956) 前回の日記に書いた、Q.いしかわさんのライブ。バックを務めたメンバーも初めて聴く人たちでしたが、これがまたそれぞれに素晴らしいんです。 みなさんその道のプロであり、Q.さんのバックで演奏するくらいですから、テクニックについても凄いのは勿論言うまでもないんですが、それとはまた別の凄さを一人一人に感じましたね。 因みに、このたびの‘Q.いしかわ Quartette’のメンバーです。 Q. いしかわ (T.Sax & Vocal) 清水 絵里子 (Pianoforte) 久末 隆二 (Electoric Bass) チッコ 相馬 (Drums) まず、ピアノの清水絵里子さん。 年齢的にはQ.さんのお孫さんと言ってもいいくらい若い(30代に入ったばかり)んですが、その若さにふさわしいパワフルさと、その若さにふさわしからぬ落ち着きを兼ね備えた、巧みな演奏を聴かせてくれました。 メンバー紹介の際のQ.さんの説明では、元はといえば絵里子さんのお母さんがQ.さんの生演奏を聴かせたのが、ジャズの道に入ったそもそものきっかけだそうですから、彼女のジャズ歴はまさにQ.さんと共に歩んだ日々であるというわけです。息が合うのは当然。きっとお互いに次にどういうフレーズが来るかなんて、なにも考えずにわかってしまうんでしょうね。 クラシック一筋で育ち、まだ20歳そこそこだった絵里子さんがジャズを始めたのが、Q.さんのサックスを聴いたからというのは、わかる気がします。まだ若い絵里子さんは、とても自然に、純粋にジャズの持つ魅力に惹かれたんだと思います。なにしろQ.さんのサックスですからね。 すらっとした、スリムな体型ながら、骨太のピアノを弾く美人の絵里子さんは、さぞかし人気者でしょうね。 でも、いつも保護者のようにQ.さんの目が光っているので、色男ジャズメンたちもなかなか近づけないのではないかなどと、楽しい想像をしてしまいました。 ベースの久末隆二さんは、エレベー一筋35(?)年。1953 年の1月1日生まれですから、生まれた時からかなりおめでたい人ですね(失礼!)。 今回、Q.いしかわさんのスタンダードナンバーふんだんのストレートなジャズが聴けるというので、初めはウッドベースを想像していました。当然でしょ。その方が、絵的にもね。 しかし、エレキベース一筋というからには、それはそれできっと本人なりの特別なこだわりもあるだろうと、思わないでもなかったんです。 ところが、始まってビックリ。ジャジーなエレキなら任せておけ、ジャズはウッドベースなんて誰が決めたんだ…とばかりのスイング感。しびれましたねえ。さらに、そのクールに一点を見つめて坦々と弾く表情にも、秘めたる闘志のようなハートが感じられて、一遍で気に入ってしまいましたね。 で、ブルースの "It's All Good" とか、8ビートの曲(何だったか忘れました)になると、まさしくドナルド・ダック・ダンばりの、かっこ良さ。そのベースの構え方も、どことなく 'Duck' Dunn を彷彿とさせるじゃないですか。 え?何ですって…?誰だい、まったく。アヒルに似ているのかなんて言ってるのは。 ほら、このところ日記にも登場しているアル・ジャクソンと一緒に、ブッカー T. & MG's でベース弾いてたあの、Donald 'Duck' Dunn ですよ。 終わってから一応御本人にその話をしたら、何と偶然にもと言うか、やはりと言うか、とっても好きなベーシストだそうで、喜んでいましたっけ。僕もうれしかったですよ。 さて、いよいよドラムですね。 終始にこやかに笑みを絶やさず、その楽しく優しい人柄そのままにドラムを叩く、チッコ相馬さん。 1952年の生まれで、ベースの久末隆二さんとは同郷で、昔から良く一緒にバンドをやっていたようです。 この人のドラムは今まで見たどのドラマーと比べても、ホントに凄かった。 何がそんなに凄いかというと、すなわち強烈なその個性ですね。 ジャズを叩くドラマーにもいろいろいますから、実にみんな個性的ではあるんですけど、その個性って、それほど表に出ないことが多いんですよね。細かいところでかなりその違いはわかったりします。 でも、チッコさんは全然違う。初めから普通じゃないです。 そして僕にとっては、こんなにためになる、そして参考になるドラマーも少ないです。 近頃は、自分が向上したいという欲求があるから、ライブでドラムを見るとき、そのドラマーがどんなフレーズを叩くかとか、フィルインのパターンはどんなかとか、ようするにテクニックを少しでも学んでおこうと思って聴いたり見たりするわけです。特にジャズドラムを、ちゃんと叩けるようにしたいというのが、願いとしてもありますからね。 けど、今回の場合は、不思議でした。 チッコさんの持つその素晴らしいテクニック以前の、もっと奥深いところにあるものが、否応なしに感じられて、ずるずるその魅力に引きずり込まれて行き、すべてが自分の中にダイレクトに入ってきてしまうんです。 チッコ相馬のドラムを見て、聴いて、僕はドラムをやる上で一番大事なことを学んだという思いがしました。 そして、終わってから話をする機会があって、僕が一番好きなドラマーがアル・ジャクソンだと言った時のことを書こうと思ったんですが、長くなりそうなので、続きはまた次回にします。 Q.いしかわ さんのページ Q's Happy Life 清水 絵里子 さんのページ Jazz Pianist ERICCHO.COM 久末 隆二 さんのページ Ryuji's Site いわし亭 チッコ 相馬 さんのページ Funk Luv ********************* 今年もこの日がやってきました。 12月8日です。ジョン・レノンの魂は、25年経っても僕らの中で生き続けていると思いたいんだけど、世界はますますジョンの夢から遠ざかってゆくようです。 でも、太平洋戦争の始まった日に射殺された、日本とも縁の深い元ビートルズのジョンのこと、そして何よりも彼の残してくれた歌に世話になったことは、12月8日だからというのではなく、いつでも、忘れないようにしたいです。
2005.12.08
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“There Will Never Be Another You”by John Payne & Joan Merrill (1942) Q, いしかわさんのテナーを聴いてきました。 ひとこと、素晴らしい! 全編スタンダードナンバーに徹し、時折ご自身のヴォーカルを混ぜながら、途中の休憩を除くと正味約2時間半。 73歳の Q.さんの演奏する姿を見ながら、ああいうジイサンになるなら、年を取っても全然かまわないと思ったりしました。 ほとんどおなじみの曲か、少なくとも聴いたことのある曲だったのも良かったですね。時節柄、クリスマスに因んだ曲も聴けました。 僕はジャズの名曲といわれているものでも、結構知らないものがあって、この日も初めて聴く曲が2・3あり、修行が足りないと反省いたしました。 ジャズのスタンダード・ナンバーで、"There Will Never Be Another You" という名曲がありますが、ご存じでしょうか。 有名なとこでは、かのシナトラ親分やトニー・ベネットなんぞも持ち歌にしていましたから、聴いたことがある人も多いでしょう。 僕はこの曲、チェット・ベーカーのバージョンが大好きでね。 いや、チェット・ベーカーが歌えば、なんでもいいって言えてしまいそうですけど。そういえば、以前の日記で、チェット・ベーカーのことも書きましたっけね。 その、"There Will Never Be Another You" ですけど、Q.さんが思いを込めて演奏し、歌うと、これがまた実に良い。 声質も歌い方もチェット・ベーカーとは全く違うけれど、どこか共通するものがあるように思えて仕方がなかったんですよ。 その共通点が何なのかがわからない。これは宿題だね。 ところでこの曲、邦題が『あなたなしには』なんですけど、今では誰もそんな風には言いませんよね。 そうそう、10月の合宿でジャムセッションをやるときに、これをやるかどうか話していた人たち、"Another You" って、短縮してましたっけ。 今日は雪が大仏盛りましたよ。(←これ御教訓カレンダーもんですかね、lalameansさん) 改めまして、今日は雪がだいぶ積もりましたよ。凍てついてます。 というわけで、Q, いしかわライブ関連日記は、続きます。
2005.12.04
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