『あかいふうせん』父子家庭日記

『あかいふうせん』父子家庭日記

前に進めない


荷物を最小限にしたいと思いつつも一つ一つに思い出詰まっていて何一つとして捨てられない。

妻の洋服はもちろん、歯ブラシ1本にも妻との暮らしの思い出鮮明に思い出される。
そんな調子で全く片付けが進まず、静かな部屋で大の字に寝転んで天井をただ見つめてはボーッとして時間が過ぎてしまう。アッという間に夕方になり、息子の保育園のお迎えの時間になってしまう。

夜はその足で病院に預けている娘を訪ね息子と三人団らんのひと時を過しました。今は子供達とこうやって一緒にいるのが私が唯一子供達にできることであり、悲しみが少しおさまる一時かもしれない。
「早く家を片付けて迎えにくるから、もうちょっと待っててね。」

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