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おうじょ
日記ではありません。 それなりに歩いてきた道で、拾ったもの、失くしたもの。 大切にしまって置くとしても、忘れてしまうとしても 一度整理をしなければ。 何しろ頭の中もあんまり窮屈になってきたものだから。
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2006年07月21日
カテゴリ： いつか来た道
息子の夏祭りの準備をしていたら、
同じクラスのお友達のお母さんから、突然
「ニシムラさんて、旧姓オハラさんですよね」と
言われる。
「そうですけど」と、そのお母さんの顔をみるけど、
これが思い出せない。
彼女も私が一体どこの知り合いか思い出せないのだそう。
でも、顔見て「知ってる！」とピンときたらしい。
それから、二人で実家はどこ？とか
すると、小学校３、４年生でクラスメイトだった女の子
だと判明。
彼女は4年生のときに引っ越したらしいので、どうやら
会うのは25年ぶり。四半世紀。
私も必死に彼女の当時の顔を思い出す。
やっと想いだせたのだが、それが何故か泣き顔。
大きな瞳にウルウルの涙。
どうしても、その顔が思い出される。
そういえば、泣き虫だったかな、なんて思いながら
家路につく。
家に戻り、子どもを寝かしつけながら、暗闇でもう一度記憶を辿る。
薄暗い教室。
授業ではなく、学級会のような雰囲気。
発言はなく、しんと重たい空気。
私と、もう一人親友（再会した子とは別）が立たされている。
私はただ、うつむいて机をじっと見ている。
思い出した。
私の子ども時代のもっとも暗く重たい頃。
4年生のとき、ちょっとした事件があった。
クラスでも目立たない男の子の上靴が無くなった。
そして、それは給食室の裏で、発見された。
しかも、カッターか何かで切りつけられた無残な姿で。
平穏な日常に、それはたちまち大事件となり、クラスは
大騒ぎ。しかし、犯人は見つからず数日が過ぎた。
数日後、学級会は開かれた。
先生は事件の犯人がわかったという。
そして、何故か泣きじゃくる、ヒトミ（仮名）ちゃん。
このヒトミちゃんこそ、私が今日再会した女の子。
先生は続けた。
ヒトミちゃんは、事件の犯人が誰か知っていたのだが、
口止めされていたから、言えなかった。
でも、黙っているのが苦しくて苦しくて、昨日先生に話して
くれたんだよ、と。
そして、立たされる二人。
そう、犯人は私と親友の女の子。
今思い出しても、手が震えるくらい暗い私の過去。
事件のことをヒトミちゃんに話し口止めしたのは、
親友の方で、私はすべての方面にそれを隠していた。
どちらの方がより心の闇が深いのかはわからないけれど。
ひたすら泣いて、被害者の男の子に謝る。
そして、苦しんだであろう、ヒトミちゃんにも
謝った。
そのときのヒトミちゃんの涙ウルウルの顔が
私の脳裏に焼きついていたのだ。
男の子も、そしてヒトミちゃんもとっても苦しめてしまった。
そして、子どもだった自分も、何かに恐ろしく怯えて苦しんでいた。
四半世紀を経て、思わぬ形で突っつかれた心の闇。
今までは思い出そうとしても、たちまち気分が悪くなって、
自分の記憶なのに、手が届かないところに押し込めていた。
自分が親になって、初めて「子どもであった自分」を少しだけ
客観的に見ることが出来るようになった。
きりつけられた上靴は、なんだか自分の心のようにも見える。
面倒な作業になりそうだけど、その頃の自分に向き合うべきか。
ヒトミちゃんの瞳が昔と変わらず澄んでいたので、
逃げ隠れ出来ないような気分になっている。
同じクラスのお友達のお母さんから、突然
「ニシムラさんて、旧姓オハラさんですよね」と
言われる。
「そうですけど」と、そのお母さんの顔をみるけど、
これが思い出せない。
彼女も私が一体どこの知り合いか思い出せないのだそう。
でも、顔見て「知ってる！」とピンときたらしい。
それから、二人で実家はどこ？とか
すると、小学校３、４年生でクラスメイトだった女の子
だと判明。
彼女は4年生のときに引っ越したらしいので、どうやら
会うのは25年ぶり。四半世紀。
私も必死に彼女の当時の顔を思い出す。
やっと想いだせたのだが、それが何故か泣き顔。
大きな瞳にウルウルの涙。
どうしても、その顔が思い出される。
そういえば、泣き虫だったかな、なんて思いながら
家路につく。
家に戻り、子どもを寝かしつけながら、暗闇でもう一度記憶を辿る。
薄暗い教室。
授業ではなく、学級会のような雰囲気。
発言はなく、しんと重たい空気。
私と、もう一人親友（再会した子とは別）が立たされている。
私はただ、うつむいて机をじっと見ている。
思い出した。
私の子ども時代のもっとも暗く重たい頃。
4年生のとき、ちょっとした事件があった。
クラスでも目立たない男の子の上靴が無くなった。
そして、それは給食室の裏で、発見された。
しかも、カッターか何かで切りつけられた無残な姿で。
平穏な日常に、それはたちまち大事件となり、クラスは
大騒ぎ。しかし、犯人は見つからず数日が過ぎた。
数日後、学級会は開かれた。
先生は事件の犯人がわかったという。
そして、何故か泣きじゃくる、ヒトミ（仮名）ちゃん。
このヒトミちゃんこそ、私が今日再会した女の子。
先生は続けた。
ヒトミちゃんは、事件の犯人が誰か知っていたのだが、
口止めされていたから、言えなかった。
でも、黙っているのが苦しくて苦しくて、昨日先生に話して
くれたんだよ、と。
そして、立たされる二人。
そう、犯人は私と親友の女の子。
今思い出しても、手が震えるくらい暗い私の過去。
事件のことをヒトミちゃんに話し口止めしたのは、
親友の方で、私はすべての方面にそれを隠していた。
どちらの方がより心の闇が深いのかはわからないけれど。
ひたすら泣いて、被害者の男の子に謝る。
そして、苦しんだであろう、ヒトミちゃんにも
謝った。
そのときのヒトミちゃんの涙ウルウルの顔が
私の脳裏に焼きついていたのだ。
男の子も、そしてヒトミちゃんもとっても苦しめてしまった。
そして、子どもだった自分も、何かに恐ろしく怯えて苦しんでいた。
四半世紀を経て、思わぬ形で突っつかれた心の闇。
今までは思い出そうとしても、たちまち気分が悪くなって、
自分の記憶なのに、手が届かないところに押し込めていた。
自分が親になって、初めて「子どもであった自分」を少しだけ
客観的に見ることが出来るようになった。
きりつけられた上靴は、なんだか自分の心のようにも見える。
面倒な作業になりそうだけど、その頃の自分に向き合うべきか。
ヒトミちゃんの瞳が昔と変わらず澄んでいたので、
逃げ隠れ出来ないような気分になっている。
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Re:再会と告白(07/21)
南風 さん
「心の闇」って誰でも背負ってると思うね、大きさ
は違えど・・・。
小学生時代って何かしら悶々と過ごしてる時期かも
知れないよ、女子は男子より心の成長が早い？って
いうか、男子が浮かれてるのをけっこう醒めた目で
見てたんじゃないかな？
どうして、そんなことが解らないのよっ！
て感じかなぁ・・・。
それが、とっても過激なカタチで表現されることが
あるかもしれないし、ぼくは、けっこうヤンチャな
ガキだったけど、ある事件で思わず呆気にとられた
事があった。
もっともその主役？が初恋の女性となると、これは
もう自分の頭の中はパニック状態で、好奇心旺盛な
ぼくは、ますます彼女に興味？を抱いてしまった。
結局、週末に図書館で待ち合わせて暗黙の中で口止
め、ぼくの心理を見抜いてたのかな？
１０年後に街で見かけて、声をかけようとしたけど
何かできなかった。
あの頃の「心の闇」の一章として封印した方がいい
かもなと思ったから・・・。
あまり触れられたくない「子どもであった自分」は
お互いに感じてることなのかもしれないね・・・。
いろんなものを封印しながらも逞しく生きていける
のが大人なのかもしれないと思う時がある。
(2006年08月07日 18時36分44秒)
は違えど・・・。
小学生時代って何かしら悶々と過ごしてる時期かも
知れないよ、女子は男子より心の成長が早い？って
いうか、男子が浮かれてるのをけっこう醒めた目で
見てたんじゃないかな？
どうして、そんなことが解らないのよっ！
て感じかなぁ・・・。
それが、とっても過激なカタチで表現されることが
あるかもしれないし、ぼくは、けっこうヤンチャな
ガキだったけど、ある事件で思わず呆気にとられた
事があった。
もっともその主役？が初恋の女性となると、これは
もう自分の頭の中はパニック状態で、好奇心旺盛な
ぼくは、ますます彼女に興味？を抱いてしまった。
結局、週末に図書館で待ち合わせて暗黙の中で口止
め、ぼくの心理を見抜いてたのかな？
１０年後に街で見かけて、声をかけようとしたけど
何かできなかった。
あの頃の「心の闇」の一章として封印した方がいい
かもなと思ったから・・・。
あまり触れられたくない「子どもであった自分」は
お互いに感じてることなのかもしれないね・・・。
いろんなものを封印しながらも逞しく生きていける
のが大人なのかもしれないと思う時がある。
(2006年08月07日 18時36分44秒)
Re[1]:再会と告白(07/21)
おうじょ
さん
>南風さん
記憶が戻って、一気に書いたので私自身はすっきり
したものの、他人が読んだら、とってもコメントしにくい文章になりました。
女の子って、確かに小学生でもとっても早熟です。
１０歳前後でも急にいろんなことが分かりだして、
でもそれを受け止めきれなくて不安定になる。
だから、その頃の記憶もなんだか途切れ途切れで
不明瞭です。
ようやく、最近になっていろんなことを俯瞰すること
ができるようになってきました。
「時間の流れ」を楽しんだり、味わったりできる
ようになってきた気がします。 (2006年08月10日 23時05分13秒)
記憶が戻って、一気に書いたので私自身はすっきり
したものの、他人が読んだら、とってもコメントしにくい文章になりました。
女の子って、確かに小学生でもとっても早熟です。
１０歳前後でも急にいろんなことが分かりだして、
でもそれを受け止めきれなくて不安定になる。
だから、その頃の記憶もなんだか途切れ途切れで
不明瞭です。
ようやく、最近になっていろんなことを俯瞰すること
ができるようになってきました。
「時間の流れ」を楽しんだり、味わったりできる
ようになってきた気がします。 (2006年08月10日 23時05分13秒)
Re:再会と告白(07/21)
マイヒト さん
久しぶりに読んだけど、改めてすごい文章やね。グッと引き込まれました。
(2017年03月31日 18時55分57秒)
Re[1]:再会と告白(07/21)
おうじょ
さん
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