あい・らぶ・いんそん

再会2



夕方スジョンは出かけようと支度をしていると、ジェミンから電話が入った。

「すまない、遅れそうだ」

「いいわ、それじゃぁ今日は家で食べましょうか」

「いいや、せっかくだからジョンの店に行こうよ。8時には行けるから」

「わかったわ。それじゃぁ、ジュリの店でドレスをとってから行くことに
するわ」

「ああ、わかった。でもあまり一人でうろうろするな」

心配そうにジェミンは言った。

「大丈夫よ。じゃあね」


スジョンは約束の時間よりも早めに出て、友人のジュリの店に立ち寄った。

彼女は韓国人の母とアメリカ人の父をもつハーフで、幼い頃韓国にいた

ことを懐かしく話していた。

アメリカに来た頃、スジョンが偶然買い物に来て知り合った、初めての

友人であった。彼女は自分で小さなブティックを経営していたのだった。

「注文のドレスがはいったわ」

「ありがとう」

スジョンは来週催されるジェミンの会社の10周年記念パーティーに、

ジェミンと出席することになっていた。

「新しいドレスを買えよ」

と言われ、ジュリの店で注文をしたのだった。

「わ~~っ、よく似合うわ、スジョン」

シンプルな黒のイブニングドレスが、スジョンをいっそう美しく魅せ
ていた。

「これじゃぁダーリンもいちころだわ」

「まぁ・・・ジュリの彼だって素敵じゃない」

ジュリの彼は彼女の店から数分のところで、レストランをやっていた。

今夜はその店でジェミンと待ち合わせをしていたのだった。

「ジュリも一緒にどう?」

「結構よ・・・またあてつけられるだけだわ」

「そんなことないわよ」

スジョンは嬉しそうに言って笑った。

「どうする?ドレスは明日届けましょうか?」

「いいえ、持って帰るわ。今夜彼に見せたいから」

「オーケイ、今包むわ」

スジョンは大きな窓越しに立ち、混み始めた道路を見つめていた。

そのとき通りかかった一台のリムジンが、ジュリの店の前で停まり静か

に窓が開いた。

「スジョンできたわ」

ジュリの声に振り返り、スジョンは店の奥に戻っていった。


(幻だったのか・・・)

「出してくれ」

走り出したリムジンには、シートに身を沈め目を閉じて自嘲するかのよ

うに笑う、イヌクの姿があった。

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